石井苗子の発言 (本会議)

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○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。
 私は、会派を代表して、令和三年度決算について質問いたします。
 日本維新の会は、令和三年度予算案と第一次補正予算案には反対しています。その理由の一つに、予算編成の在り方がありました。令和三年度予算には、新型コロナウイルス感染症に対応するために五兆円の予備費が組まれていたのもその理由の一つです。予算は、行政府が使途と金額を決めて提供し、立法府が承認するのが本来の姿です。行政府への白紙委任状とも言える予備費が巨額に組まれることは、財政民主主義として本来はあってはならないことです。
 特に、予備費は予見し難い予算の不足に充てるために拠出されるものであり、突発的な対応が求められる医療・検疫体制の確保のために予算が組まれるのでありましたら理解できますが、今や、原油価格・物価高騰対策にまで勝手に使途目的が拡大され、本年度第二次補正予算にも四・七兆円もの予備費が付いています。このような予算編成の在り方はもうやめにするべきです。今の感覚は異常です。巨額な予備費を続けることは国会軽視です。予備費のばらまきをやめ、財政民主主義に即した正常な予算に戻すべきと考えますが、総理はどうお考えでしょうか。
 自民党が政権に就いた平成二十四年において三九・八%であった国民負担率は、令和三年度には実績見込みで四八%でした。国民の皆さんの負担を増やし続けた結果、令和三年度の税収は、過去最大の六十七兆円になりました。
 国民の皆様は、コロナ禍で生活が苦しいのに税金を払っています。その税収が過去最大になっていることを、恐らく御存じではないと思います。社会保険料を含め、国民負担率が上昇した結果が税収の増加につながっていると総理はお考えかどうか。税収の増加の要因を御説明ください。
 国民生活救済のために岸田政権が行った経済政策は、ばらまき型事業です。しかしながら、令和三年度のコロナ関連事業に関わる予算の執行率は、五百七十二事業で六五・六%でした。即効性がなく、執行率も低い。これでは予算をつぎ込んでも経済は向上しません。
 日本維新の会が提案する経済対策は、消費税率を期間限定で一律五%とする減税です。この減税なら、国民の皆さんに広く平等に行き渡ることができます。見込まれる執行率は一〇〇%であり、行政コストはほとんど掛かりません。過去最大の税収となった今こそ、消費税減税を実施して、国民の消費を拡大させ、日本経済を成長の軌道に乗せる最大のチャンスではないでしょうか。
 総理に質問します。
 過去最大の税収を記録する一方で、国民が物価高で困窮している中、執行率が高く、国民に広く平等に行き渡る経済政策である消費税減税をなぜ否定するのでしょうか。ばらまき型事業による経済政策に総理がこだわる理由は何でしょうか。お答え願います。
 令和三年度の一般会計歳出決算額は百四十四・六兆円です。令和二年度の百四十七・五兆円に次いで過去二番目の規模となりました。しかし、年度中に予算を執行できず、四年度へ繰り越す額は二十二・四兆円と多額であり、さらに、使い道がない不用額は過去最大の六・三兆円です。国の決算全体で多額の繰越額、不用額を発生させていることについて、全く反省しているように見受けられません。総理は、十五か月予算とはっきり言葉にされていますが、憲法に定められた予算の単年度主義をどのようにお考えなのか、お答えください。
 財務大臣に質問します。
 令和三年度は、二度にわたる新型コロナウイルス緊急事態宣言の発令で、経済界は厳しい影響を受けており、GDPは名目二・四%の成長にとどまりました。経済が好循環した結果、税収が増加するなら理解できますが、現状はそうではありません。我が国の税収は平成二十七年度以降、おおよそ五十五兆円から六十兆円の程度を推移してきました。コロナ禍の状況で令和三年度の税収が六十七兆円と、対前年度比で一〇・二%も増加した背景にはどのような要因があるかをお答えください。
 厚労大臣に質問しますが、厚労省は新型コロナウイルス感染症患者の病床確保事業に交付金を交付しています。会計検査院が令和二年度に交付を受けた百六医療機関を検査したところ、既に使われている入院期間中の病床を交付の対象となる延べ病床数に計上していたり、単価がより高額な区分の病床確保料を請求していたことから、九都道府県の三十二医療機関で五十五億九百十八万円もの交付金が過大に交付されていました。
 命を救うための病床確保事業で税金の無駄が指摘されることは大変遺憾ですが、一方で、多くの赤字だった医療機関がこの交付金を受給し、黒字に転じています。財務省の財政制度等審議会もいわゆる幽霊病床の存在を指摘しており、実態解明が求められています。費用対効果の検証はどうされるのか、会計検査院の指摘に対し、厚労省としてどのように対処するのか、返金の義務を課すかまで含めてお答えいただきます。
 厚労省は、都道府県や市等の事業主体が独自に調達した生活保護システムと厚労省の情報提供ネットワークシステムを接続するために補助金を交付しています。会計検査院が平成二十六年から令和二年度の六年間で三十二都道府県の百七十五事業主体に交付された十二億三千九百四十七万円の補助金を検査したところ、二十三都道府県の三十五事業主体が改修されたシステムを全く使用していなかったことが明らかになり、これは補助金一億四千三百七十九万円が無駄な設備投資となったとも言えます。政府は、改修されたシステムを通じてマイナンバー制度を導入することで、行政機関同士が各種給付事務に必要な情報連携が可能になるとしていますが、二十三都道府県の三十五事業主体は、システム改修は終了したものの、情報照会を六年間全く実施していなかったことが判明し、補助金一億四千三百七十九万円は無駄な設備投資になりました。
 その原因の一つに、厚労省が発出する情報連携に関する通知が多数に上り、複数の参考資料も添付されており、理解に時間が掛かる問題が指摘されています。なぜこのような事態になってしまうのでしょうか。どこに問題があったのか、具体的な改善策を踏まえて、厚労大臣、お答えください。
 また、国民へのマイナンバー普及を推し進めている政府の足下でこのような事態が生じるのは問題です。システムや制度を矢継ぎ早に設けても、利用されなければ意味がありません。マイナンバーを管理するデジタル庁はこの事態をどのように見ているのか、デジタル庁としてできることはないのでしょうか。例えば、通知作成に助言をするなど、より親切な指導をするべきと考えますが、デジタル大臣の認識を伺います。
 最後に、拉致問題について総理に伺います。
 日朝首脳会談から二十年がたちましたが、全く動きが見えません。全ての拉致被害者の安全確保と即時帰国のために、政府は全力を尽くすべきです。
 先日、横田めぐみさんとの再会を誓う同級生の会の代表、池田正樹さんが私の事務所を訪れ、早急な日朝会談の開催と一刻も早い帰国を訴えていました。
 令和三年度予算案でも十七億二千五百万円の計上があります。いずれの項目も令和二年度予算から増額されていますが、総理は、拉致被害者救済予算の項目の見直しはされているでしょうか。例えば、日本と国交があり北朝鮮とも国交があるEUの国に協力を求めるなど、具体的な行動に予算を付けるおつもりがあるかどうか、公開、非公開の情報はあると思いますが、御見解をお聞かせください。
 最後になりますが、現在の物価高騰について国民の皆さんに広く平等に支援できる消費税減税が一番効果的であるということを改めて申し上げまして、私からの質問といたします。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 石井苗子

speaker_id: 27322

日付: 2023-01-24

院: 参議院

会議名: 本会議