鈴木俊一の発言 (本会議)

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○国務大臣(鈴木俊一君) 若松謙維議員の御質問にお答えいたします。
 まず、災害損失に係る税制上の対応についてお尋ねがありました。
 頻発する自然災害への対応として、令和五年度税制改正においては、特定非常災害による雑損失と純損失の繰越期間について、損失の程度や記帳水準に応じ、現行の三年から五年に延長する措置を講ずることとしたところです。
 今般の措置については、御指摘のとおり、今後、周知に努めるとともに、税制だけでなく歳出も含めた総合的な災害対応を適切に行ってまいりたいと考えております。
 次に、NISAの抜本的拡充、恒久化についてお尋ねがありました。
 新しい資本主義の下、若松議員御指摘のとおり、貯蓄から投資へのシフトを進めることで、中間層を始めとする幅広い層で勤労所得に加え金融資産所得を増やしていく、そして、家計の投資が企業の成長の原資となれば、企業価値の向上により家計の金融資産所得は更に拡大する、こうした成長と資産所得の好循環を生み出していきたいと考えております。
 資産所得倍増プランにはそのために必要な施策を盛り込んでおり、NISAの抜本的拡充、恒久化のほか、官民一体で金融経済教育に関する戦略的な対応の推進、金融事業者等による顧客本位の業務運営の定着、底上げなど、政策を総動員して国民の安定的な資産形成を実現していきたいと考えております。
 次に、インボイス制度についてお尋ねがありました。
 インボイス制度の導入に伴い、これまで免税事業者であった方がインボイス発行事業者になる場合における新たに生じる消費税納税額の転嫁が難しいのではないか、消費税の申告等について新たな事務負担が生じるのではないかといった課題に対応する観点から、御指摘の二割特例を講じることとしています。
 この措置により、納税額の激変緩和を図り、税負担の転嫁の困難さを和らげつつ、事業区分が不要となるなど、簡易課税制度よりも更に事務負担が軽減されるものと考えています。
 次に、インボイス発行事業者の登録申請者数につきましては、令和五年二月末現在で累計約二百七十万件、直近では一月当たり約二十三万件の事業者の方から申請があり、順調に推移していると考えています。
 また、御指摘の事業者、特に免税事業者から新たにインボイス発行事業者になられた方に対しては、円滑に対応していただけるよう、今般の負担軽減措置等を的確に周知するとともに、個別相談を充実するなど、事業者の皆様に寄り添った取組を進めていきたいと考えております。
 次に、記帳水準の向上のための環境整備等についてお尋ねがありました。
 電子帳簿等の活用を通じて記帳水準の向上に取り組むことは重要な課題であると認識しております。これまでも、青色申告特別控除について、一定の要件を満たす電子帳簿で保存する者等については六十五万円を維持する、正規の帳簿の原則に従うなど一定の要件を満たすものであれば、紙に印刷することなくデータのまま電子帳簿を保存しておけばよいこととするなどの措置を講じてきたところです。
 引き続き、電子帳簿の利用促進や個人事業者全体の記帳水準の底上げに向けて必要な検討を進めていきたいと思います。
 また、電子取引データの保存については、令和三年度税制改正において、出力書面の保存をもってデータの保存に代える措置が廃止されていたところですが、今般の令和五年度税制改正では、令和六年一月一日以降、以後に行う電子取引データの保存について、相当の理由があると認める場合には、データ保存と出力書面による並行保存を可能とする猶予措置を整備することとしております。
 いずれにしても、国税関係帳簿書類の電子化を進める必要があるとの考え方は変わるものではなく、今後とも、税務関係手続のデジタル化を通じ、適正、公平な課税の実現につなげてまいりたいと考えています。
 次に、法人税と固定資産税の申告についてお尋ねがありました。
 法人税につきましては、法人が定める一定の会計期間を対象とした決算に基づき申請を行うため、決算時期に応じて申告期限は様々です。したがって、固定資産税のように、一月一日現在の固定資産を一月三十一日までに申告するような特定の期日を申告期限とする制度への変更は、納税者の利便性や適時適切な申告の確保の観点から困難であると考えています。
 一方で、e―TaxとeLTAXのデータ連携については、納税者の利便性の向上や国、地方の行政の効率化を図る観点から重要であり、これまでも、例えば、国と地方の双方に提出を求めていた財務諸表について提出先を一元化するなどの取組を実施してきたところです。
 引き続き、国、地方のデータ連携を進め、納税者の事務負担の軽減が図られるよう必要な対応を進めてまいりたいと考えております。
 最後に、防衛力強化に係る財源確保のための税制措置についてお尋ねがありました。
 今般の防衛力強化の財源確保に当たっては、国民の御負担をできるだけ抑えるべく、行財政改革の努力を最大限行った上で、それでも足りない約四分の一について、今を生きる我々の将来世代への責任として、税制措置での御協力をお願いしたいと考えております。
 その際、税制措置については、法人、個人への影響に最大限配慮する仕組みとして、法人税については全法人の九四%は対象外としたところです。また、実施時期につきましても、若松議員御指摘のとおり、御指摘の景気や賃金の動向及びこれに対する政府の対応や行財政改革を含めた財源調達の見通しを踏まえ、閣議決定した政府の税制改正の大綱の枠組みの下、判断していくこととなります。
 こうした内閣の方針について国民の皆様に御理解を深めていただけるよう、国会での議論も含め、引き続き丁寧な説明を行ってまいります。(拍手)
   〔国務大臣後藤茂之君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 鈴木俊一

speaker_id: 5579

日付: 2023-03-08

院: 参議院

会議名: 本会議