西村康稔の発言 (本会議)

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○国務大臣(西村康稔君) 猪瀬議員からの御質問にお答えします。
 政府の公用車における電気自動車の導入についてお尋ねがありました。
 自動車部門のカーボンニュートラル実現に向け政府自身が積極的に電動車の導入を進めていくことは重要であり、こうした観点から、政府では二〇三〇年度までに公用車を電動車一〇〇%とする目標を掲げております。
 経済産業省においては、昨年度末時点で電気自動車四台、燃料電池自動車七台を含む電動車六十八台を保有しており、電動車の比率は九七%となっております。今後、電気自動車等の調達を更に進め、各省をリードするとともに、民間での普及にもつなげてまいります。
 電動車の定義についてお尋ねがありました。
 自動車産業において地殻変動ともいうべき大変革が起きております。一方で、技術開発の多様な可能性等を踏まえれば、燃料の脱炭素化なども含め、あらゆる技術の選択肢を追求することが重要です。こうした観点から、我が国では、二〇三五年までに乗用車新車販売で電動車一〇〇%という目標を掲げております。
 世界それぞれの国の事情に応じて道筋は様々ですが、その中で我が国が電気自動車でも世界をリードしていくことが重要であると考えており、政策を総動員して電気自動車を含む電動車の普及を進めてまいります。
 エネルギーミックスの改定についてお尋ねがありました。
 二〇一八年七月に第五次エネルギー基本計画を閣議決定した際には、二〇一五年に定めたエネルギーミックスを改正しておりません。これは、二〇三〇年度再エネ比率二二から二四%を含むエネルギーミックスの達成に向けて道半ばであったこと、そして、このエネルギーミックスが二〇三〇年度温室効果ガス二六%削減という当時の政府目標と整合的であったことなどから、まずは、エネルギーミックスを見直すのではなく、その確実な実現を目指すとの方針を明確にすることとしたためであります。
 このような方針の下でも、再エネについては、二〇一二年に導入したFIT制度の効果もあり、東日本大震災前約一〇%であった再エネ導入比率が二〇二一年度には初めて二〇%を超えるなど着実に増加しており、エネルギーミックスの改定がなかったことが再エネ導入を阻害したとの御批判は当たらないものと考えております。
 一方で、二〇五〇年のカーボンニュートラルの実現や二〇三〇年度温室効果ガス四六%削減という新たな政府目標を掲げたことを踏まえ、二〇二一年十月に閣議決定した第六次エネルギー基本計画では、二〇三〇年度の再エネ比率を三六から三八%まで更に倍増させる高い目標を掲げております。この目標を踏まえ、今後、関係省庁とも連携しながら、引き続き再エネの最大限導入に取り組んでまいります。
 二〇三〇年度におけるCO2削減率と再エネ電源比率についてお尋ねがありました。
 第六次エネルギー基本計画では、二〇三〇年度の電源構成に占める再エネ比率を三六から三八%と見込んでいるところ、二〇二一年度の再エネ比率は速報値によれば二〇・三%となりました。また、二〇三〇年度のエネルギーミックスを実現した場合、二〇三〇年度のエネルギー起源CO2の排出量が約六・八億トンとなることを見込んでいますが、二〇二一年度の排出量は約九・八億トンでありました。
 温室効果ガスの二〇三〇年度四六%削減目標に向けては更なる削減が必要であり、目標達成に向けてあらゆる政策を総動員してまいります。特に再エネは、二〇三〇年度に現状の二倍程度まで拡大すべく、適正な国民負担と地域との共生を図りながら、屋根設置を始めとした太陽光の促進や洋上風力の案件形成、系統整備、イノベーションの加速など、関係省庁とも連携して最大限導入を進めてまいります。
 排出量取引制度等のカーボンプライシングについてお尋ねがありました。
 今般の成長志向型カーボンプライシングについては、経済成長、産業競争力強化と排出削減を同時に実現していく観点から、企業がGXに取り組む期間を設け、当初低い負担から徐々に引き上げていく方針をあらかじめ明確にした上で、二十兆円規模の大胆な先行投資支援を行うことで、早期にGXに取り組むほど将来の負担が軽くなる仕組みとし、意欲ある企業のGX投資や取組を加速させてまいります。
 その上で、御指摘の排出量取引制度については、今年度から試行的に開始するGXリーグにおいて、鉄鋼等の多排出産業を含めて六百社以上の賛同を得て、EUと同水準である国内排出量の四割以上をカバーする形で始動してまいります。さらに、この民間の創意工夫を生かしたGXリーグを段階的に発展させ、二〇二六年度から排出量取引制度を本格稼働させてまいります。
 なお、既存の税体系の見直しについては、税の原則は公平、中立、簡素でありますが、既存の税制はそれぞれの課税根拠等に応じ必要性や許容性を精査の上措置しており、今回の法案のみを契機とした整理は困難と考えております。
 今般の成長志向型カーボンプライシングを実現、実行していく中で、我が国の技術、我が国企業の技術力を生かしてイノベーションを創出し、世界をリードしながら、我が国の経済成長、産業競争力強化と脱炭素化を共に実現してまいります。(拍手)
   〔国務大臣西村明宏君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 西村康稔

speaker_id: 6755

日付: 2023-04-14

院: 参議院

会議名: 本会議