梅村聡の発言 (本会議)
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○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。
私は、会派を代表しまして、ただいま議題となりました法律案について質問をいたします。
G7広島サミットの中でも大きな論点となった日米同盟について、バイデン大統領は、日米両国は基本的価値を共有しており、日米同盟はかつてなく強固だと述べ、総理はそれに対し、日米は共通の価値観の下で行動していることを誇りに思うと再度確認をされました。また、ロシアのウクライナ侵略をめぐっては、対ロシアの制裁とウクライナ支援の継続をG7サミット参加国各国と確認をされ、グローバルサウスとの連携を積極的に行っていく外交方針もよく理解ができました。
一方、中国はG7に対抗する形で十九日に中央アジア各国首脳と共同会見を開き、連携を誇示するなど、今の日本は複雑な軍事バランスの中での判断が必要な状況であります。
改めての確認になりますが、今回示されたG7サミットでの協調路線を踏まえた上で、既存の防衛計画、予算について内容の変更や更新はありますでしょうか。総理に答弁を求めます。
今回、被爆地広島で開催されたG7サミットの共同声明において、核兵器のない世界に向けて核軍縮・不拡散の努力を強化することが確認をされました。また、岸田総理の働きかけによって、G7首脳が平和記念公園内の原爆資料館を視察し、犠牲者を悼んだことも非常に意義がありました。核兵器の根絶は人類共通の目標でありますが、同時に、核の惨禍を避ける上で核抑止体制の整備が必要だという現実もあります。
G7サミット及び十八日の日米首脳会談では、核抑止については具体的にどのような議論がなされたのか、また、総理はその必要性をどのように認識しておられるのか、総理にお聞きをします。
今月発表された共同通信社の安全保障に関する世論調査によりますと、中国が台湾に軍事行動を起こし有事となる可能性を懸念すると答えた人の割合が八九%にも上ったにもかかわらず、国民の八〇%が防衛力強化のための増税方針に反対をしています。また、防衛力をめぐる首相の説明が十分ではないとの回答は八八%に達しています。この結果から、総理はもっと丁寧な説明をする必要があるのではないかと考えますが、総理の答弁を求めます。
昨年十二月十六日に閣議決定をされた防衛力整備計画においては、令和五年度から令和九年度までの五年間における同計画の実施に必要な防衛力整備の水準に係る金額を約四十三兆円としています。そして、本法案はその財源確保のために必要な法案と政府は説明をしていますが、もし令和九年度までの五年間の間に不測の事態が発生し、この約四十三兆円を捻出できない状況になった場合は、どのように対応されるおつもりなのか。財務大臣の答弁を求めます。
次に、財源確保策のうちの歳出改革についてお伺いします。
これまでの予算編成では、社会保障費以外の経費については年三百三十億円増に抑える基準を設けていました。これが、令和五年度予算では年千五百億円増に抑えるという基準に変更となりました。そして、この社会保障費以外の経費の伸びである千五百億円を全て防衛費に回し、残り六百億円程度の歳出削減を行って、その合計金額二千百億円が歳出改革による防衛費の安定財源とされています。
三百三十億円増が千五百億円増に変更になった理由について、財務省は、平成二十五年度から令和三年度における消費者物価上昇率は平均プラス〇・三八%、令和五年の消費者物価上昇率の政府経済見通しはプラス一・七%、消費者物価上昇率が四・五倍になったので、三百三十億円の伸びが四・五倍の千五百億円程度の伸びになると説明しています。
それでは、逆にお聞きしますが、これから先に消費者物価上昇率が下方修正された場合、社会保障費以外の経費増も小さくなり、結果として六百億円の歳出削減だけでは毎年二千百億円の歳出改革による財源確保はできなくなるのではないでしょうか。財務大臣の答弁を求めます。
加えて、総理は、二十二日に開催されたこども未来戦略会議において、少子化対策の財源について、何よりも徹底した歳出改革による財源確保を図ると強調した旨が報道されていますが、防衛費増で歳出改革を徹底して行うのではないのでしょうか。総理の認識をお伺いいたします。
岸田総理はこれまで、令和九年度以降、防衛力を安定的に維持するためには毎年度約四兆円の追加財源が必要となり、その約四分の三については、歳出改革、決算剰余金の活用、税外収入を活用した防衛力強化資金の創設など、様々な工夫を行うことにより賄う、残り約四分の一の一兆円強については税制措置で国民に御協力をお願いする旨の発言をされています。そして、この税制措置の部分が、法人税、所得税、たばこ税の増税であると政府の令和五年度税制改正大綱に記載され、いわゆる防衛増税と呼ばれています。しかし、本来目指すべきは、増税ではなく税収増ではないでしょうか。
令和九年度末までまだ約五年間あります。思い切った減税と適切な規制改革を組み合わせることで、経済成長を促して税収増を達成し、その税収増分を防衛費に充てるという方策も十分考え得る税制措置だと思うのですが、こうした考えについて岸田総理の御所見をお願いいたします。
現在の日本では急速に若年人口が減少しており、今後ますます自衛隊員の確保が難しくなることが予想されます。よって、防衛力強化のためには、自衛隊における省力化、省人化が不可欠になるかと思います。そのための無人兵器、いわゆるロボット兵器の開発、導入の必要性をどう考えておられるのか、総理の見解をお伺いします。
そして、このロボット兵器は、人工知能、AIとの融合により、自動型兵器から自律型兵器へと進化する可能性を秘めています。今後、AIを始めとする科学技術の発展により、近い将来、人間の意思が介入することなく、標的を自ら選択し攻撃できる完全自律型兵器、いわゆる殺人ロボットが開発される可能性も指摘されています。このような殺人ロボットは、現在、自律型致死兵器システム、LAWSと呼ばれており、国際的な取組として、特定通常兵器使用禁止制限条約の枠組みの下、LAWSに関する政府専門家会合で議論をされています。
このLAWSに対する日本の立場や規制の在り方について、総理のお考えをお聞かせください。
日本維新の会は、日本の防衛能力の積極的な強化、そしてそのための防衛費増額については大いに賛同いたします。しかし、その財源確保については、安易に増税に頼るのではなく、徹底した行財政改革が必要です。その際、国会議員が率先して身を切る改革を行うことが重要で、国会議員の定数削減、国会議員の歳費二割削減の復活、旧文書通信交通滞在費の使途公開や残金返金は直ちに実現するべきです。しかし、政府は、国会のことは各党各会派において議論すべき事柄であるという紋切り型の答弁を繰り返すばかりです。
防衛財源の確保策の一つである歳出改革の対象に、我々が主張する身を切る改革は含まれるのでしょうか。財務大臣の明確な答弁を求めます。
日本維新の会は、最初から増税ありきの方針には反対です。真に国民感覚に寄り添った政策の遂行を政府には強く求めて、私の質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕