黒田東彦の発言 (予算委員会)

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○参考人(黒田東彦君) まず、十年前の我が国経済を振り返りますと、十五年という長きにわたって続くデフレに直面しておりました。こうした状況を踏まえ、日本銀行は、二〇一三年に量的・質的金融緩和を導入し、その後もその時々の経済金融情勢の変化に応じて適切な政策対応を実施してまいりました。
 大規模な金融緩和は、政府の様々な施策とも相まって、経済、物価の押し上げ効果をしっかりと発揮してきており、我が国は物価が持続的に下落するという意味でのデフレではなくなりました。
 また、経済の改善は労働需給のタイト化をもたらし、女性や高齢者を中心に四百万人を超える雇用の増加が見られたほか、若年層の雇用環境も大きく改善いたしました。また、二〇一四年以降、ベアが復活し、雇用者報酬も増加しております。
 ただ、こうした中、長きにわたるデフレの経験から、賃金や物価が上がらないことを前提とした考え方や慣行、いわゆるノルムが根強く残っていたことが影響して、現時点でも物価安定の目標の持続的、安定的な実現に至っていないことは事実であります。
 もっとも、この十年間一貫して二%の物価安定の目標の実現を目指して大規模な金融緩和を続けてきたこと自体は、必要かつ適切な対応であったというふうに考えております。

発言情報

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発言者: 黒田東彦

speaker_id: 19167

日付: 2023-03-28

院: 参議院

会議名: 予算委員会