八代尚宏の発言 (予算委員会公聴会)
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○公述人(八代尚宏君) 御質問ありがとうございました。
今の労働市場の問題というのは、やっぱり企業ができることとできないことというのがあるわけでして、企業の方も一生懸命改革には取り組んでいるわけですね。だけど、先生が先ほど言われたような私の記事は、政府がこういう職務給制度が望ましいからこれを企業にやれというようなことを押し付ける、これは私は社会主義だと思うんですよね。政府がやるべきことは最低賃金を決めると、これはもう当然政府の役割ですが、それを上回る普通の賃金体系というのはやっぱり労使で決めるものであって、それがなかなか進まないから政府の言うことを聞けというのは本末転倒だと思います。
そもそも、政府がどれだけ、何というか、そういう企業の中の賃金体系についての知識があるのか、できるのか。ですから、やっぱりそこは、政府は政府、民間は民間で、お互いの役割分担をきちっと考える必要があるんじゃないか。
私は、よくそれについては、サッカーの試合を考えたときに、選手は自由にプレーするようにすると、で、審判は選手の不正なことをやめさせるということであって、審判が特定の選手をえこひいきしたり、あるいは選手に対して、おまえたちは下手だから審判が見本を示してやるとゴールキックをするとか、そういうようなことは断じてするべきじゃないんですが、とかく日本の政府は、何か民間不信といいますか、民間に任せておくとろくなことがないから政府を指導するという、かつての産業政策のような思想がまた首をもたげているということを懸念しているわけですね。
ですから、政労使の会議においても、あくまで政府は審判の立場に立って、労使がきちっと決めることを尊重していくというのが何より大事ではないかと思います。
以上です。