2023-04-28
参議院
佐藤仁
政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会
佐藤仁の発言 (政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会)
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○参考人(佐藤仁君) ありがとうございます。
一つ補足ですけれども、十年、二十年たって変化が観察できるというのは、基本的にはインフラだからなんですよね。私は、特にインフラ、いわゆる箱物援助が八〇年代に物すごく批判されて、箱物というのは一回造るとそこにあり続けるので、観察しやすいから私はそれを研究対象にしたというわけですね。なので、例えばこれが教育とか医療、保健医療になると、十年、二十年の変化をどうやって見るのかと、これ、かなり難しいですね、人間も動き回りますから。だから、何でもかんでも十年、二十年で見ましょうということではなくて、やっぱりそういうふうにして見ることが適切であるものとそうでないものというのは区別しなくてはいけないとは思っています。
ただ、インフラが日本の得意技であるということは変わりないので、この十年、二十年の視点を入れたい、入れるべきだと思いますし、現状そういうことが入っていないということも事実だと思います。
また、ひどい、ひどいと言われた案件が良くなったというのは、ちょっと比較的注目されやすいので申し上げましたけど、すばらしいって始まった案件がポシャっちゃったとか、政権が替わって、何か橋が、途中の橋で何かつながらなくて終わっちゃったとか、そういうものももちろんございますので、一概に時間がたてば良くなるということではございません。
これを制度化していく仕組みというのは本当に難しいですね。私は、まず制度化というよりも、開発協力の成果あるいはその信頼というものが時間を掛けて熟成していって、それが非常に役に立つんだというまず理解が普及しないことには制度づくりの話には進めないんじゃないかと思います。つまり、昔の案件がどうなったかと調べて、それ何の役に立つのというような人が大部分を占めていたら制度づくりの話に乗ってくれるはずがないわけですよね。
なので、日本の過去の、それが、さっき私、冒頭で申し上げた、これまでやってきたことをアセット化するというのはまさにそういうことなんですけれども、やっぱり単に歴史ということよりも、過去にあったことが未来をつくっていく材料になるということを見せる側も努力しなくてはいけませんし、聞く側も、そういったことがもしかしたら何か将来の役に立つかもしれないということで聞いていただかなくてはいけないので、その雰囲気をまずつくっていくというところがスタート地点であって、もしそれが二、三年でできるんだったら、また次回のODA大綱のときに呼んでいただいて制度づくりの話をしたいと思いますけど、ちょっと気の長い話ですが、このぐらいのスパンでやっていかないと、そんな急にはできないんじゃないかなというふうに思っています。