2023-06-19
参議院
高良鉄美
政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会
高良鉄美の発言 (政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会)
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○高良鉄美君 法の支配というのは、今言われたとおりだと思います。それを、やはり法の支配を守るということを徹底してやるということを日本政府は宣言しているわけですよね。そこをきちんとやるというのが重要ですよね。だから、憲法の尊重擁護義務というのは先ほどお話ししましたけれども、憲法が最高法規であるということをまず認識しておかないといかぬということですね。その上に、人権保障というのがやっぱり対応としてあると、その人権保障をするために国家権力は恣意的な使用、権力行使をしちゃいけないということがあるわけですね。
そういった面でいいますと、政府は、この法の支配が貫徹された社会を目指すと表明されていましたけれども、沖縄県ではこの法の支配の対峙概念である人の支配が今もまかり通っています。また、政府は、誰一人取り残さない社会の実現を大きな目標として掲げられてこられましたが、沖縄は取り残されたままであります。
本日は、沖縄県が作成した冊子の抜粋を資料としてお配りしていますので、御覧いただければと思います。
今週金曜日、六月二十三日、これは慰霊の日になっています。沖縄県民の四人に一人が命を落とした壮絶な沖縄戦は、正式には、嘉手納町、嘉手納基地の中の調印式がありまして、日本軍、米軍、調印式で終わった、これが、九月七日というのが正式な終わった日ですけれども、組織的戦闘が終わった日、これが六月二十三日とされています。慰霊の日は、犠牲者の霊を慰め、世界の恒久平和を願う県民にとっては非常に大切な日であります。激戦地だった本島南部では今も遺骨収集が行われています。一昨日の「報道特集」で取り上げられましたので、御覧になった方もいらっしゃると思います。
沖縄県民は、辺野古新基地建設反対の民意を、県民投票を始め、参議院選挙、県知事選挙で繰り返し明確に示してきました。しかし、政府は、民意だけでなく犠牲者の遺骨まで踏みにじろうとしています。遺骨を含む土砂を埋立工事に使わないよう求める意見書は、全国の二百を超える地方議会から政府や国会に出されています。政府は、力による一方的な現状変更の試みは許さないと言いながら、沖縄では力による一方的な現状変更を強行しています。岡田大臣から答弁がありました法の支配の内容である適正手続は、沖縄では適正に行われていません。
外交防衛委員会でも述べましたけれども、復帰前、適正手続は、密約や銃剣とブルドーザーといった言葉に象徴されるように、県民の意思に反する核の持込み、あるいは土地の強制接収が行われました。法の支配の内容の憲法の最高法規性というのもないがしろにされ、憲法より上位に扱われてきたのが日米安保と地位協定です。
資料一の地位協定の国際比較、失礼しました、資料三ですね、三ページの方です。地位協定の国際比較を御覧ください。これを見ても、政府が基地の集中する沖縄を軽視していると言わざるを得ません。
五十年前の当時の琉球政府が作成したいわゆる屋良建議書には基地のない平和な沖縄としての復帰を願った県民の心情が記されていますが、基地はなくなるどころか、国会で強行された安保三文書の改定、防衛力強化により、基地が強化された危険な沖縄と化しつつあります。基地は沖縄経済の最大の阻害要因と言われてきましたが、コロナ禍からようやく観光産業が立ち直りをしつつある今このときに更なる阻害になると思われます。
私の質問主意書への答弁で、二〇二二年中に警察が検挙した在日米軍人軍属等による刑法犯の検挙件数百六件のうち、半数を超える五十四件が沖縄県で発生したことが明らかになりました。基地が集中すれば事件、事故が多いことは当然であり、地位協定の抜本的な改定なくして再発防止策も綱紀粛正も効果は期待できません。
資料一を見ていただくと分かるように、戻りまして、日本の国土面積の僅か〇・六%の沖縄に米軍施設、専用施設面積の七〇・三%が集中していること、そして資料四では、一人当たりの県民所得は最下位で、全国平均の七五・八%しかありません。物価高騰は、輸送コストが掛かる沖縄では更に高騰に拍車を掛けています。
岡田大臣が答弁された法の支配の内容は、沖縄では一つも機能していません。適正手続を踏まずに強行されている辺野古新基地建設は、銃剣とブルドーザーから、補助金とブルドーザーに形を変えた人の支配であると繰り返し強調し、次の質問に入ります。
OSAについて林大臣に伺います。
OSAは、日本にとって望ましい安全保障環境の創出を目的とし、初年度は、フィリピン、マレーシア、バングラデシュ、フィジーの四か国を対象に調査をされると承知しております。
配付した資料六は、五月二十日付けエコノミスト英語版から図表を抜粋したものです。GDPでBRICSがG7を抜いたというものです。経済成長率はG7よりもBRICSの方が高いので、今後は差が開く一方だと思います。配付した新聞記事にも指摘があります。ちなみに、マレーシアとフィジーは昨年六月のBRICS拡大会議の参加国でした。また、バングラデシュもBRICSの参加を希望する国として報道されました。
林大臣に伺います。
大局観として、G7が世界を経済的に主導する時代は終わろうとし、BRICSもグローバルサウスも経済力を付けてきています。概念として、理念としてきちんとしたODAを徹底するべきであって、この違う概念のOSAで日本にとって望ましい安全保障環境の創出というのは無理があると思いますが、林大臣の御認識を伺います。