佐野利男の発言 (外交・安全保障に関する調査会)

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○参考人(佐野利男君) ありがとうございました。
 核兵器禁止条約について先ほど御説明する時間なかったんですが、この一番大きな問題点というのは、核兵器禁止条約に入った途端、日本が日米同盟と相入れない状況に陥るということですね。日米安保と両立しません。なぜならば、核兵器禁止条約は、核兵器の禁止のみならず核抑止の概念そのものを否定しているわけです。したがって、今非常に厳しい北東アジアの現実の中で、日本がこれに入ってしまうことは丸腰になるということを意味します。したがって、核兵器禁止条約に日本が入るという政策オプションはないと考えます。
 この条約の会議があるわけですね、去年の六月にあって、来年もあるんですかね。これに出る出ないという話がありますが、私は出る効用はないと思っています。なぜならば、核兵器禁止条約、今六十八か国ですか、締結している全ての国はNPTのメンバーであって、NPTの場で十二分に議論できるわけですね。これ四週間、向こうは禁止条約の三日間でしたかね。したがって、議論の場はNPTで十二分に確保されていると。
 それから、橋渡しということをよく言いますけれども、日本は橋渡しやってきたんですね、今まで、核兵器国と非核兵器国の間の。これは会長十分御存じのように、核廃絶決議というのを一九九四年からもうずっと続けて、この内容はまさに中道、中道といいますかね、真ん中を、核兵器国と非核兵器国のちょうど真ん中を狙った決議です、中道の決議です。そういう形で実質的に橋渡しの役割というのをやってきたんですが、この核兵器禁止条約については日本はもはや中間派ではありません。日本は核兵器国とほぼ同じ立場に立っていて、核兵器禁止条約派とはたもとを分かってきた経緯があります、考え方もそうです。したがって、核兵器禁止条約派と核兵器国及び西側同盟との橋渡しをするということは、日本にとっては極めて難しいことだというふうに考えます。

発言情報

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発言者: 佐野利男

speaker_id: 15426

日付: 2023-02-15

院: 参議院

会議名: 外交・安全保障に関する調査会