佐野利男の発言 (外交・安全保障に関する調査会)

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○参考人(佐野利男君) ありがとうございます。大変重要な論点だと思います。
 宣言政策、先ほどの先制不使用あるいは先行不使用、核を先にやらない、あるいは唯一の目的ですね、つまり、核兵器の唯一の目的は核兵器のみであって生物兵器とか化学兵器とか通常兵器に対しては使わないという唯一の目的の議論があり、まあ根っこは同じですね。
 私は、宣言政策について、歴代の民主党政権、アメリカの民主党政権、オバマ、それから今回の政権もそうですけれども、最終的に核態勢見直しというのがあるんですけれども、そこから落としましたですね。やはり現実的な立場に立った判断だと思います。
 つまり、どういうことかというと、先制不使用にしても唯一の目的にしても、検証のしようがないんですね。つまり、あれは、その国のリーダーがAと言いました、翌日Bと言いましたということを許す、それはその国のリーダー次第なんですね。したがって、そういう非常に頼りない宣言政策に一か国、一国の安全保障、それも核の安全保障というのを頼ることというのはできないと思うんですね。
 厳密に言えば、検証可能であればまだしも、検証、どのような形で検証していくかということを研究している研究者って余り実はいないんですよね。先生がおっしゃったように、例えば五か国共同で宣言するとかなんとかという、そういう方法は、信頼醸成には極めて重要で、いい雰囲気を五か国の中でつくっていく、信頼醸成をつくっていくという意味では有効でしょうけれども、その約束したことの実効性という観点から見ると、極めて信頼性のない、実効性のない政策だろうというのが原則です。
 じゃ、それでは、合意した先制不使用、条約化したらどうだとか、そういう議論はあろうかと思います。あるいは、例えば、ミサイルの燃料を、今は大体固体燃料ですね、でも、ちょっと昔は液体燃料で、時間掛かるわけですよ。で、固体燃料をやめましょうとか。つまり、時間掛かるわけですから、その先制に時間掛かるわけですね。あるいは、弾頭を外しておきましょうと、弾頭だけは外しておきましょう。あるいは、ディアラートという、アラートを外しましょうとかですね。そういったものを組み合わせて、先制不使用を確実なものとするまではいかないまでも、それを何らかの形で一日でも二日でも三日でも余裕のある態勢を取っていきましょうと、その間に考える時間を持ちましょうというような研究というのは、私はもっとなされていいというふうに思います。

発言情報

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発言者: 佐野利男

speaker_id: 15426

日付: 2023-02-15

院: 参議院

会議名: 外交・安全保障に関する調査会