森本敏の発言 (外交・安全保障に関する調査会)
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○参考人(森本敏君) 最後の結論のところは私も同意見なんです。あくまで原則はきちっと守らないといけないが、運用方針についてはかなりこれからいろんなことを考えないといけないと。そのいろんなことというのはどういう意味かというと、我が国が装備を移転した場合に、まず、その国との例えば友好関係、同盟関係がどのようにして維持できるかと。それから第二に、移転することによってその国がその装備品を使う、使用することによってこの地域の安定にどう貢献するか。つまり、我が方から見ると、移転すると、移転したことによってこの地域のバランスがどう変わっていくか、そして、それが地域の安定に貢献するというようなものにしないといけないと。
同時に、それでは、その国にとってどういう利益があるかというと、やっぱりその国の国家のクリティカルな防衛と、それから、その国の自国の産業育成、技術基盤、並びに、技術基盤というよりか、技術開発の能力を向上するために必要なものであるということがないと、相手にとってメリットがないということだと思うんですよね。
だから、今までのように、例えば哨戒機だとか輸送とかという、その移転するものの実体の持っておる機能を念頭に条件を付けていたのですが、そうではなくて、もっとやっぱり、例えばインドネシアに艦艇を送る、艦艇を送って、どういう艦艇を送ったらインドネシアのどのような海上防衛力が強化され、それが南シナ海全体の地域の安定にどのような役割を果たしていくかということをインドネシアと一緒になって評価して、それが地域の安定に役に立つのであれば、それは犠牲を払って我が国として供与しましょうという。その地域の安全保障とその国自体の能力向上のために条件を付けていくという、そういう運用方針を、基本的な原則を変えることなく協議をしながら進めていくというためには、やっぱりその地域がどういう状態になっているかということをきちっとスタディーできていないと駄目と。
それから、その装備品を渡すことによってどのようにバランスが変わっていくのかということもある程度戦略的に考えないといけない。かなり基本的なスタディーをやって、それから、移転してほしい、相手は移転欲しい、つまり、自分たちが手に入れたいと思っているものについて協議に応じていくという、そういうシステムを構築していくということが必要なのではないかなというふうに思います。