森本敏の発言 (外交・安全保障に関する調査会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○参考人(森本敏君) 秘密特許制度という言葉は私はなじめないんですが、いわゆる非公開特許というのはなぜ公開しないのかというと、特許を公開するということになると世界中の人が特許で申請された新しい技術をホームページで見れる。それは、日本の大変重要な、しかも新しいアイデアで、特許が許可された技術が全く無料で他国に使われてしまうということになるわけで、国の損害というのは著しいと思います。
他方、それでは、秘密にしたらどうなるのかと、秘密にするというか、非公開にするとどうなのかと。
ある程度その特許が公開されないということによって守られてくるわけですが、にもかかわらず、そういう制度をつくる、つまり特許を非公開にするということによって、その新しい技術を発見したり自分でアイデアができた人については特許をどんどんと申請して、公開されないというにもかかわらず特許を申請しようとするのは、自分の基本的な社会におけるステータス、もっとはっきり言うと、会社員としてその技術が認められ、例えばランクも上がる、給料も上がるとかという恩典を念頭に、みんな特許を取るインセンティブがそこに現れるということなんで、できるだけそのインセンティブを高くすると同時に、国としてセンシティブな技術を守っていくということは、これは国として当然の在り方で。
ただ、こういう制度をすることによって何がマイナスなのかというと、私は、プラスの方がはるかに高く、マイナスの部分というのは余りないんだろうと思います。だから、ただ、他方において、他方においてですね、一番難しいのは、公開しない、つまり非公開の特許に値するということを技術的に誰が審査するかというのが難しいんです。
例えば、特許庁に特許申請が行われます。特許庁の人が全て分かるわけではない。この技術は場合によっては軍事に使われるかもしれないぞということを全ての特許の審査官が分かるわけではないので、そうすると専門の人に見せないといけない。その見せないといけないということは、申請された特許を全部それぞれの最も適切なところに回して、本当にこれは公開すべきなのか非公開にすべきなのかということを意見を聞きながら審査をして決めていくという、この制度設計が実に難しいと。それを乗り切ることができれば、私は、非公開特許、アメリカはもちろん非公開特許ですけれども、非公開特許はきちっと制度運用すべきだと、かように考えます。