森本敏の発言 (外交・安全保障に関する調査会)

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○参考人(森本敏君) 日米安保体制が六〇年代にできてから、基本的な同盟の枠組みは変わっていないと思います。何が変わっているかというと、対応するときの相対的な能力と手段、これを日米で、RMCといって、ロール・アンド・ミッションとケーパビリティーの協議をずっとやりながら、お互いに相互補完をしながら同盟を強化するという手段をずっと取ってきました。基本的な枠組みは変わりません。攻勢作戦の能力はアメリカが、防勢作戦の能力は主として日本がという役割も変わっていません。
 変わっているのは、アメリカも日本もそれぞれ持っている機能と能力が少しずつ変わってきて、その変わってきたのも、客観的に変わったのではなく、周りの脅威、脅威のうち相手の能力、意図よりも能力に対応できる有効な防衛力としてアメリカが持っておる抑止力と日本の持つべき抑止力のうち日本が果たすべき部分が少し増えてきていると、これはそういうことだろうと思います。当然のことだと思います。思います、それは。日本の全体の国家活動がどんどんと広がり、受ける脅威の程度も変わってきたわけですから。
 したがって、今回の三文書にあるように、従来、日本が基盤的防衛力という構想もなく、その後のいわゆる総合的かつ統合的な防衛力を持つというものを更に加えて、日本として必要な反撃力を持つ。その反撃力を持つときに日本が持てる手段があって、幾つか開発していますが、その手段が全て整うまでの間、トマホークをまずアメリカから手に入れて、いずれきちっとした反撃力をそろえるまでの間の、ちょっと言葉は良くないんですけど、中継ぎといいますか、を短期間することによって隙のない抑止力を維持し、アメリカができる部分、そして日本ができる部分というのを相互補完でやっていくということなんです。それを考えると、日米のRMCの協議に基づく日米の共同作戦能力、あるいはその基本的な役割分担というのも、質は確かに変わってきていますが、同盟の本質は何ら変わるところはありません。これで私は日本の国家の安定が守れるというふうに思っていますし、抑止力はなおきちっとした安定した機能を果たすことができるのではないかというふうにも思っています。
 ただ、アメリカに何か依存してその日本の防衛をやっているというのでは、これはやっぱり駄目で、アメリカのできない部分を少しずつ日本が自分の力で補って、全体としてより強い抑止機能を持つように調整してきたわけですから、それ自体は相互の努力があって今日の防衛力と抑止力が機能しているというふうに考えるべきではないかと、このように思います。

発言情報

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発言者: 森本敏

speaker_id: 34495

日付: 2023-04-26

院: 参議院

会議名: 外交・安全保障に関する調査会