太田房江の発言 (資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会)

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○副大臣(太田房江君) 経済産業副大臣の太田房江でございます。
 調査会に御指示いただきました項目に沿って御説明をさせていただきます。
 まずは、ウクライナ侵略による資源エネルギーをめぐる新たな局面についてであります。
 三ページを御覧ください。
 昨年のG7首脳声明におきまして、持続可能な代替供給を確保するための時間を確保しながら、石油や石炭を含め、ロシアのエネルギーへの依存をフェーズアウトすることにコミットいたしました。
 四ページから六ページには、原油、天然ガス、石炭の価格動向をお示ししております。いずれも価格は高騰の傾向にあり、特に天然ガスにつきましては、昨年二月からのウクライナ危機以降、価格が急騰しておりましたが、現在では御覧のように落ち着きを見せております。
 七ページを御覧ください。
 日本の化石燃料の輸入割合をお示ししております。
 八ページを御覧ください。
 サハリン2は、LNG輸入量の約一〇%を供給し、総発電量に換算すると約三%に相当するなど、エネルギー安定供給の観点から重要なプロジェクトです。仮に供給途絶が起これば、電力、ガスの安定供給に影響を与えかねません。引き続き、権益を維持すべく、官民一体となって万全の対応をしてまいります。
 ロシア大統領令によりまして、昨年、ロシアに操業を行う新会社が設立をされましたが、日本企業は新会社への参画を申請し、ロシア政府に承認をされたところです。
 続いて、資源エネルギー情勢のうち、国際情勢について御説明を申し上げます。
 十ページを御覧ください。
 こちらは、G7各国における一次エネルギー自給率と化石燃料のロシア依存度を示しております。我が国の一次エネルギー自給率はOECD加盟国の中で下から二番目の低さとなっておりますが、化石燃料のロシアへの依存度はイタリアやドイツと比べると相対的に低い状況です。
 十一ページを御覧ください。
 ウクライナ危機を契機に、化石エネルギーに依存することによるリスクが顕在化をいたしました。欧州では、フランスの原子力推進やドイツの再生可能エネルギー拡大など、各国は置かれた状況に応じた政策を展開しております。
 十二ページにお示ししておりますのは、電源構成の国際比較でございます。
 十三ページから十七ページにつきましては、原油、天然ガス、石炭、ウラン、重要鉱物の貿易概況を示しております。各資源の市場はグローバルに連動をしており、すぐに使える資源に乏しい我が国では、調達先の多角化などの工夫が求められております。
 続いて、国内情勢について御説明をいたします。
 十九ページでございます。
 我が国のエネルギー政策の基本方針は、Sプラス3Eであります。すなわち、安全性の確保を大前提として、安定供給、経済効率性、環境適合の政策目標をバランスよく同時に達成することを目指しております。
 二十ページを御覧ください。
 第六次エネルギー基本計画で示しました二〇三〇年度の政府目標に対する進捗状況をお示しいたしております。
 二〇三〇年度の電源構成につきましては、再エネ三六から三八%、原子力二〇から二二%、火力四一%、水素、アンモニア一%としております。足下では再エネが二〇二一年度に初めて二〇%を超えており、脱炭素電源の普及など、エネルギー安定供給と脱炭素に向け取組を進めておるところです。
 二十一ページと二十二ページでございますが、経済効率性の観点からは、二〇二一年度に経済産業省において発電コストに関する検証を行っております。これは、二〇三〇年に新たに発電設備を更地に建設、運転した際のコストを一定の前提の下で試算いたしたものであります。重要なのは、発電コストを検討する際には、統合コストと呼ばれる電源を電力システムに受け入れる際のコストも考慮する必要があるという点であります。
 二十三ページと二十四ページでありますが、昨年七月に官邸にGX実行会議を創設し、エネルギー安定供給とGX実現の両立に向けた議論を重ねてまいりました。
 GXを通じ、脱炭素、エネルギー安定供給、経済成長の三つを同時に実現するため、本年二月にGX実現に向けた基本方針を閣議決定いたしております。
 GX基本方針では、化石燃料への過度な依存からの脱却を目指して、徹底した省エネルギーに加え、再生可能エネルギーの最大限活用や安全性が確保された原子力の活用など、脱炭素効果の高い電源への転換を推進することなどの方針を明確にいたしました。
 二十五ページを御覧ください。
 成長志向型カーボンプライシング構想に基づきまして、今後十年間の間に官民一体で百五十兆円を超えるGX関連投資を実現するべく、GX経済移行債を活用した二十兆円規模の先行投資支援とともに、カーボンプライシングを段階的に導入することによりまして、GX投資に前倒しで取り組むインセンティブを付与する仕組みを創設してまいります。
 二十六ページを御覧ください。
 エネルギーに関する国民理解を醸成するべく、日本のエネルギー政策と現状を分かりやすくお伝えする動画やウェブサイトを作成しております。例えば、昨年度の広報では、経済産業省の公式ユーチューブチャンネルで配信をいたしました動画は四月時点で計四千四百二十八万回以上御視聴をいただいております。引き続いて、こうした情報発信を強化いたしまして、生活に身近なエネルギーの情報をより多くの方々に分かりやすく提供してまいります。
 続いて、GX基本方針を踏まえたエネルギー安定供給に向けた我が国の取組について御説明をいたします。
 二十八ページと二十九ページを御覧ください。
 省エネにつきましては、我が国の最終エネルギー消費量は震災前後を問わず順調に減少をし、エネルギー消費効率も改善いたしております。他方、足下のエネルギー価格高騰を踏まえて、エネルギーコスト高に強い社会を構築する観点から、令和四年度二次補正予算では企業向けの省エネ補助金や家庭向けの住宅省エネ化支援を措置いたしておりまして、それぞれ公募を開始いたしております。
 三十ページでございます。
 再エネにつきましては、FIT制度の導入もあり、再エネ比率はここ数年で大幅に拡大をいたしております。国土面積当たりの太陽光導入容量も、我が国は他国と比較し高くなっております。
 三十一ページを御覧ください。
 再エネにつきましては、地域と共生した再エネの最大限導入に向けて広域連系系統のマスタープランの策定、北海道から本州の間の海底直流送電についての具体的な整備計画の検討に加えて、ペロブスカイト等の次世代型太陽光電池や浮体式洋上風力の社会実装に向けた技術開発に取り組んでおります。また、脱炭素化された調整力に資する定置用蓄電池や水電解装置の導入支援などにも取り組んでおります。
 続いて、三十二ページでございます。
 原子力は、脱炭素のベースロード電源として重要です。国内の原子力発電所は、現在十基が再稼働を果たしております。
 三十三ページと三十四ページを御覧ください。
 安全性が確保された原発の再稼働を着実に進めるとともに、将来に向けた新たな安全メカニズムが盛り込まれた次世代革新炉の開発、建設を進めてまいります。
 また、二月十日の最終処分関係閣僚会議でお示しをいたしました特定放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針の改定案のとおり、国が、政府一丸となって、かつ政府の責任で最終処分に向けて取り組んでまいります。
 続いて、三十五ページを御覧ください。
 火力発電につきましては、二〇三〇年に向けてその比率をできる限り引き下げていくことが基本となっております。火力は、震災以降の電力の安定供給や電力レジリエンスを支えてきた重要な供給力であり、当面は再エネの変動性を補う調整力、供給力として過度な退出を抑制するなど、安定供給を大前提に進めてまいります。
 三十六ページから三十八ページを御覧ください。
 周囲を海に囲まれ、すぐに使える資源に乏しい我が国では、エネルギー安定供給の確保に向けてあらゆる選択肢を追求すべきとの方針を示しております。この方針の下、再エネや原子力のほかにも、水素、アンモニアやCCS等を活用した火力発電の脱炭素化を進めますとともに、SAFやメタネーションなどのカーボンリサイクル燃料などの研究開発や社会実装を進めてまいります。こうした中、水素基本戦略について五月末を目途に改定を行う方針であります。
 続いて、電力システムについて御説明をいたします。
 四十ページと四十一ページを御覧ください。
 これまでの電力システム改革においては、一、安定供給を確保する、二、電気料金を最大限抑制する、三、需要家の選択肢や事業者の事業機会を拡大する、この三つの目的を掲げまして、電力広域的運営推進機関の設立や小売全面自由化等に取り組んできたところであります。
 二〇一六年四月の全面自由化以降、小売電気事業者の登録数は七百者を超え、需要家の選択肢が拡大をし、家庭向け自由料金が規制料金と比較して安価な水準で推移してきたなどの、推移してきた実績など、一定の成果が出ていると認識をいたしております。
 四十二ページと四十三ページを御覧ください。
 一方で、電力自由化以降、供給力不足を回避するための事業環境整備の遅れや、地震などの自然災害の多発などの要因によりまして、電力需給逼迫が生じております。そして、足下ではロシアのウクライナ侵略による世界的な燃料価格の高騰等によりまして、昨年、電気料金や卸電力取引市場における市場価格は上昇傾向にございました。この影響によりまして、一部の新電力が小売電気事業から撤退する動きを見せております。
 四十四ページを御覧ください。
 燃料価格の高騰の影響によりまして、多くの大手電力会社において二〇二二年度の収益は大幅な赤字見通しとなるなど厳しい状況が続いております。
 四十五ページです。
 こうした中、大手電力会社七社から規制料金の改定申請が提出をされております。為替相場や燃料価格が変動する中、経済産業省では、直近の燃料価格などを踏まえて再算定するよう各電力会社に対して指示を行いました。その結果、各社の料金改定率は最大で一〇%以上、単純平均で四%程度縮小いたしました。再算定結果を踏まえて、引き続きまして厳格かつ丁寧に審査を行ってまいります。
 四十六ページを御覧ください。
 春以降に想定される全国の御家庭における電気料金の平均的な負担増を踏まえまして、総合経済対策において、激変緩和措置、激変緩和事業を講じることとし、二月請求分から値引きを開始いたしております。
 四十七ページです。
 激変緩和事業の対象外の特別高圧につきましては、電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金を増額いたしまして、地域の実情に応じて中小企業等の負担軽減に御利用いただけるよう取り組みます。
 四十八ページを御覧ください。
 電力需給につきましては、昨年六月、東京電力管内に電力需給逼迫注意報を発令し、節電への御協力をお願いするなど、厳しい状況が続いておりました。
 国民の皆様や産業界、電力会社の節電への御協力の下、足下では需給逼迫は発生していないものの、本年七月に予備率が三・〇%となることが予想されるなど、引き続き東京エリアは厳しい見通しとなっており、電力の安定供給に向けた必要な対応を実施してまいります。
 最後に、SDGsとエネルギーについて御説明をいたします。
 五十ページです。
 二〇二三年三月に策定をされましたSDGsアクションプログラム二〇二三では、二〇三〇年までに目標を達成するための優先課題八分野に挙げられている持続可能で強靱な国土や質の高いインフラの整備と、省・再生可能エネルギー、防災・気候変動対策、循環型社会における政府の具体的な施策が整理してございます。
 経済産業省としては、アクションプランにございますとおり、グリーントランスフォーメーション、GXの推進や、資源、燃料供給網の多様化、強靱化、安定した電力供給システムの整備などに取り組んでまいります。
 以上が経産省からの説明でございます。

発言情報

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発言者: 太田房江

speaker_id: 236

日付: 2023-04-19

院: 参議院

会議名: 資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会