佐藤啓の発言 (資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○佐藤啓君 自由民主党の佐藤啓です。
本調査会の一年目は、「資源エネルギーと持続可能社会をめぐる情勢」につきまして、九人の参考人の方々から大変貴重な意見をお聞きし、理解を深めることができました。
私からは、ロシアのウクライナ侵略による新たな局面において、我が国がエネルギーの安定供給を確保するとともに、地球温暖化対策、そしてSDGs目標の達成に向けた取組を進めるためには、政府がこの二月に策定されたGX実現に向けた基本方針を着実に進めることが重要であると申し上げます。
その上で、特に留意すべき点として、エネルギー安全保障、再エネの更なる導入と脱炭素技術の開発、原子力の最大限の活用、そしてSDGsの達成につきまして、私の意見を申し述べます。
エネルギー安全保障は、この新たな局面においてその重要性が再認識されています。エネルギー資源のほぼ全量を海外から輸入する我が国は、これまで調達先の多角化などに取り組んできましたが、ロシアのウクライナ侵略によって新たな対応を迫られています。
ただ、各国との協力関係の重要性にいささか変わるところはありません。我が国は、引き続き、国際協調主義の下、平和外交を駆使することで各国との連携構築を深め、必要なエネルギーの輸入を継続することが必要です。その上で、国内においては再エネの更なる導入促進と原子力の最大限の活用に取り組むなど、あらゆる手段を講じていくことが我が国のエネルギー安全保障のために不可欠であります。
まず、脱炭素化の取組が地球規模で進む中、我が国のエネルギー面での自立のためには、再エネの更なる導入と脱炭素技術の開発が必要です。
我が国の有するイノベーション力を発揮して、ペロブスカイト型太陽電池の導入促進、地熱発電開発等の一層の展開、大きなポテンシャルを有する洋上風力発電の導入拡大に向けた取組が重要です。加えて、水素、アンモニアの導入に向けた取組、メタネーションやCCSなどの脱炭素技術の開発も一層促進するべきであります。
このようなイノベーションの促進と普及に関しては、中長期的な視点で政府が積極的な支援を行うことが極めて重要であります。
次に、我が国が直面する厳しいエネルギー供給状況を踏まえれば、再エネの更なる導入促進と併せて、原子力の最大限の活用が必要です。
まずは、安全性の確保を第一に、原子力発電所の再稼働を進めなければなりません。二〇一一年三月十一日の東京電力福島第一原子力発電所事故から十二年がたちますが、今なお原発を不安に感じる国民の方々がいらっしゃることは事実です。
しかし、事故の反省と教訓を踏まえ、規制と推進の分離の下で高い独立性を有する原子力規制委員会が世界で最も厳しい水準の新規制基準で審査しています。この厳格な審査をクリアすることを大前提とした原子力の最大限の活用なしに安定的なエネルギー供給は果たせません。我々は、電力価格の高騰、停電の可能性に国民をさらし続けることはできないのです。
そのため、原子力発電所の迅速な再稼働に向け、原子力規制委員会の審査においては、安全性を大前提に、更なる効率化の取組が求められます。加えて、我が国が長年にわたって培ってきた原子力技術や産業基盤を将来世代につないでいくことは我々世代の責務であります。政府が示した原子力発電所の建て替えや次世代革新炉の研究開発などを着実に進め、再エネと車の両輪として我が国の電源を支えられるよう取り組んでいく必要があります。
同時に、原発事故の真摯な反省と教訓の上で、まだスタートラインに立ったばかりの福島の復興と再生の加速化を国が全力で支援することの必要性について改めて申し上げます。
原子力に対する国民理解の醸成は、原発推進か脱原発かだけの視点でなく、原子力発電所立地自治体に寄り添うといった視点も重要です。大都市へのエネルギー供給とそのための様々な負担を一手に引き受けているのが立地自治体とその周辺地域であるからであります。原子力政策に関係する全ての者は、この問題の重要性を改めて認識し、立地自治体を始めとした関係者の皆様の理解と協力を得られるよう真摯に取り組んでいく必要があります。
最後に、地球規模の取組であるSDGsは、目標年次まであと七年となりました。現下の難しい国際情勢にある中、五月のG7広島サミットにおいては、これまでの日本の取組を各国と共有するなど日本がリーダーシップを発揮し、世界とともに目標達成に向けて歩んでいくべきことを期待をいたします。
以上でございます。