勝目康の発言 (消費者問題に関する特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○勝目委員 おはようございます。自由民主党、京都一区選出の勝目康でございます。
 自見大臣、この度は御就任、誠におめでとうございます。消費者及び食品安全担当の大臣として、この消費者特委における質問、トップバッターに立たせていただきまして、誠にありがとうございます。大臣にはこれまで党の部会等で医療を中心に御指導いただいてまいりましたけれども、この消費者行政の分野でも、どうぞよろしくお願いをいたします。
 それでは、早速質問に入りたいと思います。
 大臣の所信挨拶を伺っていまして、柱を五つ立てておられました。中でも、五本目の柱として、消費者、事業者が連携をして豊かな消費社会をつくり上げることも重要な課題だ、こう述べておられます。私も大いに賛同するところであります。そして、そのためには、消費者自身が果たすべき役割と責任、こういうのがあるということでありまして、本日は、このことを通奏する問題意識として、何点かお伺いをしたいというふうに思います。
 まず、カスタマーハラスメント対策についてお伺いをいたします。
 我が国の消費者法制というのは、伝統的に、情報の量や質あるいは資本力、交渉力、こういった事業者と消費者の間の格差に着目をして、契約自由の原則の例外として消費者保護を図ってきたんだ、こう考えています。
 さらに、今年の七月に取りまとめられました有識者懇談会における議論の整理においては、これだけではもう不十分なんだ、高齢者あるいは若者といった消費者の脆弱性そのものを正面から捉えて、消費者法制を抜本的に見直すべき、こういう問題意識が示されています。
 こういう消費者の脆弱性につけ込むような事業者の営業姿勢というのは、これは、我が国の健全な消費者市民社会の形成を阻害するものでありまして、許されないものだというふうに思います。この規制の在り方として、個別的、具体的な規制にするのか、一般的、包括的な規制にするのかというのは、これまでも論点になってきたところでありまして、ここは引き続き、難しい課題だとは思いますけれども、この間の議論の積み重ねを踏まえて制度の充実を望みたいというふうに思います。
 他方で、近年、消費者側の過剰な苦情であるとか不当な要求であるとか不適切な行動であるとか、こういういわゆるカスタマーハラスメントが大きな問題になっています。こうした苦情とか要求とかに対応させられる事業者側の現場、この現場の職員は、もうこれは疲弊をして、場合によっては、個人としての尊厳を傷つけられ、ブラック職場として離職を余儀なくされる。事業者サイドからすると、今大変な人手不足でありますけれども、そこに拍車がかかっていってしまう。こういうことすら懸念をされる、大きな問題だというふうに思っています。
 このような消費者の言動の背景には、お客様は神様という言葉が曲解をされて人口に膾炙し過ぎているんじゃないか、こういうふうに思うところであります。
 御参考までに、この言葉をおっしゃったとされる三波春夫さんのオフィシャルサイトを見に行きました。何て書いてあるかというと、生前、三波さんはインタビューに答えて、こう言っておられるそうです。「歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払ってまっさらな、澄み切った心にならなければ完璧な芸をお見せすることはできないと思っております。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。」これはつまり、全身全霊で客と向き合うべしという、プロフェッショナルとしての、芸を披露するに当たっての心構えを説かれたものだということであります。
 どうでしょうか。一般に世間で捉えられているイメージとは実は随分違う意味なんじゃないか、こう思うところであります。お客様というのは、あくまで事業者、消費者、契約の一方当事者であって、事業者の側でも、何をされても我慢しなきゃならない、こういうことでは決してないんだということであります。
 このいわゆるカスタマーハラスメント、ここに来てようやく、各分野、対策が取られるようになってきました。
 例えば、今年の通常国会で改正をされました旅館業法においては、いわゆる迷惑客に対して宿泊拒否を可能とする法改正が行われまして、来月、十二月十三日から施行をされます。
 介護における利用者やその家族による身体的、精神的暴力であるとか、あるいは様々なハラスメント、これについては、厚生労働省の方から対策マニュアルが作成をされています。
 教育現場においては、これはカスハラとはちょっと意味合いが異なりますけれども、いわゆるモンスターペアレント問題、この対応事例の情報共有というのが行われていますし、また、我が党が出させていただいた令和の教育人材確保実現プラン、これにおいても、学校任せ、教師任せにするんじゃなくて、行政が対応を引き受ける、そういう仕組みを検討すべき、こう提言をさせていただいております。
 こうした中で、今年三月に閣議決定をされました消費者教育の推進に関する基本的な方針、これは改定版でありますけれども、ここの中で、消費者教育の意義として、「消費者自身が「加害者」となってしまう例もみられる中、消費者教育の重要性は高まっているといえる。」こういう記述があります。これは先ほど例を挙げた動きと呼応するものと評価できるわけですけれども、ただ、分野特定的でない包括的な消費者政策の方向性としてカスハラ対策が明確に打ち出されているとはちょっとまだ言い難いんじゃないかな、こういう印象を持っております。先ほど申し上げました有識者懇談会の議論の整理の中では、実は、カスハラ対策について全く言及がないということであります。
 これらはいずれも大臣御就任前に取りまとめられたものでありますので、大変恐縮ではあるんですが、消費者行政のトップとして、大臣にお伺いをしたいと思います。
 消費者庁として、カスタマーハラスメントについてどういう認識を持たれて対処しようとされているのか、方針をお聞かせいただきたいと思います。本来、閣議決定文書であるとか予算であるとか、しっかり明確に位置づける必要があるんじゃないかな、こう思うところでありますが、大臣、いかがでしょうか。

発言情報

speech_id: 121204536X00320231116_004

発言者: 勝目康

speaker_id: 6961

日付: 2023-11-16

院: 衆議院

会議名: 消費者問題に関する特別委員会