牧義夫の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○牧義夫君 立憲民主党の牧義夫です。
 私は、立憲民主党・無所属を代表し、ただいま議題となりました国立大学法人法の一部を改正する法律案について、反対の立場から討論を行います。(拍手)
 本改正案に対しては、多くの大学関係者から反対の声が日に日に高まっております。
 改正案では、事業の規模が特に大きい国立大学を特定国立大学法人に指定し、中期目標や中期計画、予算、決算に関する運営方針事項について決定する運営方針会議を設置することとしております。この運営方針会議の委員の任命に当たり文部科学大臣の承認を必要とすることについて、政府による大学の自治や学問の自由への介入ではないかという強い懸念が上がっております。
 政府、文部科学省が稼げる大学を目指す余り、大学の自治と学問の自由が奪われかねない、大変危機的な状況が生まれております。改正案が通ってしまったら、文部科学大臣による運営方針委員の承認拒否など、第二の日本学術会議問題が起こると危惧をされております。
 そもそも、この運営方針会議を設置することになった経緯について疑義があります。
 二〇二二年二月一日に総合科学技術・イノベーション会議がまとめた最終まとめの中では、この合議体必置は国際卓越研究大学だけを対象としていたものでした。しかし、いつの間にか、設置の義務は事業の規模が特に大きい国立大学に広げられました。この結論に至る間には、中央教育審議会での議論もなく、大学関係者の理解も得られていません。立法事実は一体どこにあるんでしょうか。
 立法事実に疑念があることに加えて、国会審議における手続にも瑕疵があると言わざるを得ません。
 十一月八日の文部科学委員会において、法案の趣旨説明が、与野党の理事が合意に至らないまま強行的に行われました。また、十分な審議時間を確保すべきと繰り返し訴えたにもかかわらず、政府に対する質疑時間は、与野党合わせて五時間半しかありませんでした。そこまで審議を急ぐ必要は全くありません。審議に時間をかけると問題点が世の中に知れ渡ってしまい、日本学術会議の任命拒否問題と同様、学問の自由に制限をかけていると思われるという判断だったのではないでしょうか。
 十一月十四日の文部科学委員会での参考人質疑では、四人の大学関係の参考人にお越しいただきました。国立大学の仕組みや在り方を大きく変える重要な改正であるにもかかわらず、四人全員が、本改正案の内容を知ったのはつい最近だったと答弁されたのです。大学関係者の驚き、そして怒りが急速に高まっております。関係者の協力が得られない中では、制度ができてから、しかし、うまく運用されるわけがありません。大きな制度改革であるならば、中央教育審議会などの議論を経て、時間をかけて丁寧に議論すべきだったと悔やまれてなりません。
 短い委員会審議の中では、私たちの懸念は何も払拭されませんでした。このままでは、この法案に賛成することは到底できません。
 日本国憲法第二十三条は、「学問の自由は、これを保障する。」とし、教育基本法第七条第二項では、「大学については、自主性、自律性その他の大学における教育及び研究の特性が尊重されなければならない。」と定められています。この趣旨が将来にわたってゆがめられることがあってはなりません。
 本改正案に対して強い抗議と反対の意を示し、私の反対討論といたします。(拍手)

発言情報

speech_id: 121205254X00720231120_007

発言者: 牧義夫

speaker_id: 27586

日付: 2023-11-20

院: 衆議院

会議名: 本会議