萩生田光一の発言 (予算委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○萩生田委員 おはようございます。自由民主党政調会長の萩生田光一です。
 岸田政権が発足し、二年がたちました。この間、総理は、少子化対策、防衛力の強化、原発再稼働を始めとするエネルギー政策といったまさに先送りできない難題に正面から取り組み、次々と結果を出してこられました。
 私は、岸田政権の最初の一年間、経産大臣として、コロナ禍に傷んだサプライチェーンの国内回帰の必要性に直面したことから、国産半導体の復活戦略策定や蓄電池普及に向けた取組、ワクチン製造のデュアルユースなど、日本として必要かつ勝ち筋となる分野に的を絞り、政府として大胆な投資を行うことで民間投資を呼び込む、まさに新しい資本主義の実現に力を注いできたつもりです。
 昨年からは政調会長を御指名いただき、より俯瞰した立場から、いわば閣僚時代に生んだ政策を大きな幹に育てるため、補正予算や本予算編成の過程でしっかりとした道筋をつけてきたつもりです。
 世界的大競争が繰り広げられる中、こうした成長分野への投資は途中でやめるわけにはいきません。政府がより一歩前に出る姿勢を明確にすることが新しい資本主義の本質であり、今後とも、この方針に沿って、ぶれずに進めていくことが重要です。
 党も全力でバックアップします。総理にはぶれずに思い切って政策を実行に移していただきたい、このことをまずお願い申し上げて、質問に入ります。
 まずは、経済対策の考え方についてです。
 日本経済は今、歴史的転換点を迎えています。この三十年、コストカット型のデフレ型経済構造から、三十年ぶりの高水準の賃上げ、名目百兆円の設備投資、GDPギャップの改善など、経済の変化の胎動を見せ始めています。今こそ経済構造を新たなステージに移行していく千載一遇のチャンスでもあります。このチャンスを捉え、国内投資の拡大による供給力の拡大、構造的な賃上げなどの政策を集中的に強化することで、日本経済を成長軌道に乗せ、成長と分配の好循環を実現させる必要があります。
 しかし、足下では物価高に多くの国民が苦しんでいます。
 消費者物価上昇率は、食料品等の上昇に伴い、本年も三%と高止まりしています。物価上昇率は経済の体温計であり、この上昇は経済が好循環の道をたどる一つの道筋ではありますが、電気、ガス、ガソリン、食料品など身近な品目の物価上昇が大きく、賃金は名目で上昇しているものの、実質賃金は、足下はマイナス二・五%と減少しております。まだまだ回復が実感しにくい状況です。
 足下の物価高による生活圧迫は消費を抑制し、景気を下振れさせるリスクになります。リスクが顕在化すれば、動き始めた経済の好循環が後戻りしかねません。まずは、上がり始めた物価が景気の腰折れにつながらないよう、そして、次の経済の好循環に移行していけるよう、しっかりとした対策を講じていく必要があります。
 この際、重要なことは、地方自治体とも連携しながら、年末、年度末に向けて迅速に実行し、国民の皆様に効果を実感していただくことであります。
 昨日、政府与党政策懇談会の場で、総理から、所得税の減税を含む国民の皆様への還元策について党内で具体的に検討するよう指示がありました。
 その考え方は、本格的な賃上げにつなげていくまでの間、近年の税収増等の果実をしっかりと国民の皆様、特に扶養親族にも目配りして還元されるものと承知しており、加えて、所得税減税の恩恵が行き渡らない世帯には追加給付を行うということですが、住民税非課税世帯の方々より少し上の所得の方々に対しても今回はしっかりと目配りをしていかなくてはなりません。
 制度設計は大変でありますが、党内では様々な意見を聞きながら、国民の暮らしや家計に配慮した還元策になるように、党内でしっかり議論をしてまいりたいと思いますし、税制調査会にも今日から議論を始めるよう指示をしたところです。
 こうした還元策を予定する一方で、防衛力強化のための財源確保策については、その開始時期、既に党として、政府に対し、決算剰余金の活用や税外収入の積み上げなどの様々な手段を講じ、来年度以降のしかるべき時期に行うよう提言していますが、これから減税策を考えるというときに来年から防衛増税というのは、国民にとっては分かりづらいことです。当然のことながら、今回の還元策の指示は、来年は防衛増税はやらないという判断だと私は受け止めています。
 こうした還元措置は永続的にできることではありません。しっかりと物価高から国民生活を守りながら、同時に我が国の成長力を高める投資を進めることが本筋です。
 国民生活を徹底的に守り抜くためには、日本経済の成長を引き上げる供給力強化や構造的な賃上げなど、予算、税、制度改革をパッケージで行う大胆な経済対策が不可欠です。
 今回の経済対策策定に向けた総理の基本認識と、なぜ減税に踏み切るのか、なぜ給付では駄目なのか、どうして所得税なのか、財政が心配だという人たちにどのように説明をするのか。改めて、昨日の所得税、個人住民税減税の指示の狙い、そして考え方について、国民の皆様に分かりやすく説明していただきたいと思います。

発言情報

speech_id: 121205261X00220231027_004

発言者: 萩生田光一

speaker_id: 2656

日付: 2023-10-27

院: 衆議院

会議名: 予算委員会