予算委員会

2023-10-27 衆議院 全331発言

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会議録情報#0
令和五年十月二十七日(金曜日)
    午前八時五十七分開議
 出席委員
   委員長 小野寺五典君
   理事 上野賢一郎君 理事 越智 隆雄君
   理事 加藤 勝信君 理事 島尻安伊子君
   理事 牧島かれん君 理事 逢坂 誠二君
   理事 後藤 祐一君 理事 漆間 譲司君
   理事 佐藤 英道君
      赤澤 亮正君    井野 俊郎君
      伊東 良孝君    伊藤 達也君
      池田 佳隆君    石破  茂君
      岩屋  毅君    衛藤征士郎君
      大岡 敏孝君    大串 正樹君
      大西 英男君    奥野 信亮君
      金田 勝年君    木村 次郎君
      小泉進次郎君    小寺 裕雄君
      後藤 茂之君    佐々木 紀君
      櫻田 義孝君    下村 博文君
      杉田 水脈君    鈴木 隼人君
      田中 和徳君    田村 憲久君
      平  将明君    塚田 一郎君
      中村 裕之君    中山 展宏君
      西田 昭二君    葉梨 康弘君
      萩生田光一君    橋本  岳君
      平沢 勝栄君    藤丸  敏君
      古川  康君    古屋 圭司君
      細野 豪志君    堀内 詔子君
      牧原 秀樹君    宮路 拓馬君
      山本 有二君    義家 弘介君
      若林 健太君    渡辺 博道君
      荒井  優君    石川 香織君
      梅谷  守君   おおつき紅葉君
      大西 健介君    源馬謙太郎君
      神津たけし君    長妻  昭君
      西村智奈美君    藤岡 隆雄君
      本庄 知史君    森山 浩行君
      山岸 一生君    山田 勝彦君
      吉田はるみ君    米山 隆一君
      渡辺  創君    奥下 剛光君
      林  佑美君    守島  正君
      赤羽 一嘉君    金城 泰邦君
      國重  徹君    高木 陽介君
      角田 秀穂君    中川 宏昌君
      鰐淵 洋子君  斎藤アレックス君
      宮本  徹君    緒方林太郎君
    …………………………………
   内閣総理大臣       岸田 文雄君
   総務大臣         鈴木 淳司君
   法務大臣         小泉 龍司君
   外務大臣         上川 陽子君
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       鈴木 俊一君
   文部科学大臣       盛山 正仁君
   厚生労働大臣       武見 敬三君
   農林水産大臣       宮下 一郎君
   経済産業大臣
   国務大臣
   (原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)      西村 康稔君
   国土交通大臣       斉藤 鉄夫君
   環境大臣
   国務大臣
   (原子力防災担当)    伊藤信太郎君
   防衛大臣         木原  稔君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     松野 博一君
   国務大臣
   (デジタル大臣)
   (規制改革担当)     河野 太郎君
   国務大臣
   (復興大臣)       土屋 品子君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長)
   (防災担当)
   (海洋政策担当)     松村 祥史君
   国務大臣
   (こども政策 少子化対策 若者活躍 男女共同参画担当)
   (女性活躍担当)     加藤 鮎子君
   国務大臣
   (新しい資本主義担当)
   (経済財政政策担当)   新藤 義孝君
   国務大臣
   (クールジャパン戦略担当)
   (知的財産戦略担当)
   (科学技術政策担当)
   (宇宙政策担当)
   (経済安全保障担当)   高市 早苗君
   国務大臣
   (沖縄及び北方対策担当)
   (消費者及び食品安全担当)
   (地方創生担当)
   (アイヌ施策担当)
   (国際博覧会担当)    自見はなこ君
   財務副大臣        神田 憲次君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    近藤 正春君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  小杉 裕一君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  廣瀬 健司君
   政府参考人
   (内閣官房新しい資本主義実現本部事務局次長)   坂本 里和君
   政府参考人
   (公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長)   片桐 一幸君
   政府参考人
   (警察庁交通局長)    太刀川浩一君
   政府参考人
   (こども家庭庁成育局長) 藤原 朋子君
   政府参考人
   (総務省自治行政局長)  山野  謙君
   政府参考人
   (総務省総合通信基盤局長)            今川 拓郎君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            池田 貴城君
   政府参考人
   (文部科学省科学技術・学術政策局長)       柿田 恭良君
   政府参考人
   (文部科学省研究振興局長)            塩見みづ枝君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官)            内山 博之君
   政府参考人
   (厚生労働省雇用環境・均等局長)         堀井奈津子君
   政府参考人
   (厚生労働省保険局長)  伊原 和人君
   政府参考人
   (厚生労働省年金局長)  橋本 泰宏君
   政府参考人
   (農林水産省畜産局長)  渡邉 洋一君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房商務・サービス審議官)    茂木  正君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           田中 哲也君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           小林  出君
   政府参考人
   (経済産業省通商政策局長)            松尾 剛彦君
   政府参考人
   (国土交通省不動産・建設経済局長)        塩見 英之君
   政府参考人
   (国土交通省住宅局長)  石坂  聡君
   政府参考人
   (国土交通省物流・自動車局長)          鶴田 浩久君
   政府参考人
   (防衛省人事教育局長)  三貝  哲君
   政府参考人
   (防衛装備庁長官)    深澤 雅貴君
   予算委員会専門員     齋藤 育子君
    ―――――――――――――
委員の異動
十月二十七日
 辞任         補欠選任
  伊東 良孝君     小寺 裕雄君
  今村 雅弘君     細野 豪志君
  奥野 信亮君     杉田 水脈君
  亀岡 偉民君     堀内 詔子君
  下村 博文君     義家 弘介君
  平  将明君     佐々木 紀君
  平沢 勝栄君     櫻田 義孝君
  宮路 拓馬君     木村 次郎君
  山本 有二君     藤丸  敏君
  若林 健太君     萩生田光一君
  渡辺 博道君     井野 俊郎君
  大西 健介君     神津たけし君
  近藤 和也君     山田 勝彦君
  藤岡 隆雄君     長妻  昭君
  本庄 知史君     山岸 一生君
  渡辺  創君     石川 香織君
  赤羽 一嘉君     高木 陽介君
  金城 泰邦君     中川 宏昌君
  角田 秀穂君     國重  徹君
同日
 辞任         補欠選任
  井野 俊郎君     渡辺 博道君
  木村 次郎君     小泉進次郎君
  小寺 裕雄君     伊東 良孝君
  佐々木 紀君     大西 英男君
  櫻田 義孝君     平沢 勝栄君
  杉田 水脈君     奥野 信亮君
  萩生田光一君     葉梨 康弘君
  藤丸  敏君     山本 有二君
  細野 豪志君     古川  康君
  堀内 詔子君     中山 展宏君
  義家 弘介君     下村 博文君
  石川 香織君     おおつき紅葉君
  神津たけし君     大西 健介君
  長妻  昭君     米山 隆一君
  山岸 一生君     荒井  優君
  山田 勝彦君     近藤 和也君
  國重  徹君     角田 秀穂君
  高木 陽介君     鰐淵 洋子君
  中川 宏昌君     金城 泰邦君
同日
 辞任         補欠選任
  大西 英男君     平  将明君
  小泉進次郎君     西田 昭二君
  中山 展宏君     中村 裕之君
  葉梨 康弘君     田村 憲久君
  古川  康君     赤澤 亮正君
  荒井  優君     梅谷  守君
  おおつき紅葉君    渡辺  創君
  米山 隆一君     藤岡 隆雄君
  鰐淵 洋子君     赤羽 一嘉君
同日
 辞任         補欠選任
  赤澤 亮正君     大岡 敏孝君
  田村 憲久君     若林 健太君
  中村 裕之君     池田 佳隆君
  西田 昭二君     鈴木 隼人君
  梅谷  守君     本庄 知史君
同日
 辞任         補欠選任
  池田 佳隆君     大串 正樹君
  大岡 敏孝君     今村 雅弘君
  鈴木 隼人君     宮路 拓馬君
同日
 辞任         補欠選任
  大串 正樹君     亀岡 偉民君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 予算の実施状況に関する件
     ――――◇―――――
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小野寺五典#1
○小野寺委員長 これより会議を開きます。
 予算の実施状況に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官小杉裕一君、内閣官房内閣審議官廣瀬健司君、内閣官房新しい資本主義実現本部事務局次長坂本里和君、公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長片桐一幸君、警察庁交通局長太刀川浩一君、こども家庭庁成育局長藤原朋子君、総務省自治行政局長山野謙君、総務省総合通信基盤局長今川拓郎君、文部科学省高等教育局長池田貴城君、文部科学省科学技術・学術政策局長柿田恭良君、文部科学省研究振興局長塩見みづ枝君、厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官内山博之君、厚生労働省雇用環境・均等局長堀井奈津子君、厚生労働省保険局長伊原和人君、厚生労働省年金局長橋本泰宏君、農林水産省畜産局長渡邉洋一君、経済産業省大臣官房商務・サービス審議官茂木正君、経済産業省大臣官房審議官田中哲也君、経済産業省大臣官房審議官小林出君、経済産業省通商政策局長松尾剛彦君、国土交通省不動産・建設経済局長塩見英之君、国土交通省住宅局長石坂聡君、国土交通省物流・自動車局長鶴田浩久君、防衛省人事教育局長三貝哲君、防衛装備庁長官深澤雅貴君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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小野寺五典#2
○小野寺委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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小野寺五典#3
○小野寺委員長 基本的質疑を行います。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。萩生田光一君。
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萩生田光一#4
○萩生田委員 おはようございます。自由民主党政調会長の萩生田光一です。
 岸田政権が発足し、二年がたちました。この間、総理は、少子化対策、防衛力の強化、原発再稼働を始めとするエネルギー政策といったまさに先送りできない難題に正面から取り組み、次々と結果を出してこられました。
 私は、岸田政権の最初の一年間、経産大臣として、コロナ禍に傷んだサプライチェーンの国内回帰の必要性に直面したことから、国産半導体の復活戦略策定や蓄電池普及に向けた取組、ワクチン製造のデュアルユースなど、日本として必要かつ勝ち筋となる分野に的を絞り、政府として大胆な投資を行うことで民間投資を呼び込む、まさに新しい資本主義の実現に力を注いできたつもりです。
 昨年からは政調会長を御指名いただき、より俯瞰した立場から、いわば閣僚時代に生んだ政策を大きな幹に育てるため、補正予算や本予算編成の過程でしっかりとした道筋をつけてきたつもりです。
 世界的大競争が繰り広げられる中、こうした成長分野への投資は途中でやめるわけにはいきません。政府がより一歩前に出る姿勢を明確にすることが新しい資本主義の本質であり、今後とも、この方針に沿って、ぶれずに進めていくことが重要です。
 党も全力でバックアップします。総理にはぶれずに思い切って政策を実行に移していただきたい、このことをまずお願い申し上げて、質問に入ります。
 まずは、経済対策の考え方についてです。
 日本経済は今、歴史的転換点を迎えています。この三十年、コストカット型のデフレ型経済構造から、三十年ぶりの高水準の賃上げ、名目百兆円の設備投資、GDPギャップの改善など、経済の変化の胎動を見せ始めています。今こそ経済構造を新たなステージに移行していく千載一遇のチャンスでもあります。このチャンスを捉え、国内投資の拡大による供給力の拡大、構造的な賃上げなどの政策を集中的に強化することで、日本経済を成長軌道に乗せ、成長と分配の好循環を実現させる必要があります。
 しかし、足下では物価高に多くの国民が苦しんでいます。
 消費者物価上昇率は、食料品等の上昇に伴い、本年も三%と高止まりしています。物価上昇率は経済の体温計であり、この上昇は経済が好循環の道をたどる一つの道筋ではありますが、電気、ガス、ガソリン、食料品など身近な品目の物価上昇が大きく、賃金は名目で上昇しているものの、実質賃金は、足下はマイナス二・五%と減少しております。まだまだ回復が実感しにくい状況です。
 足下の物価高による生活圧迫は消費を抑制し、景気を下振れさせるリスクになります。リスクが顕在化すれば、動き始めた経済の好循環が後戻りしかねません。まずは、上がり始めた物価が景気の腰折れにつながらないよう、そして、次の経済の好循環に移行していけるよう、しっかりとした対策を講じていく必要があります。
 この際、重要なことは、地方自治体とも連携しながら、年末、年度末に向けて迅速に実行し、国民の皆様に効果を実感していただくことであります。
 昨日、政府与党政策懇談会の場で、総理から、所得税の減税を含む国民の皆様への還元策について党内で具体的に検討するよう指示がありました。
 その考え方は、本格的な賃上げにつなげていくまでの間、近年の税収増等の果実をしっかりと国民の皆様、特に扶養親族にも目配りして還元されるものと承知しており、加えて、所得税減税の恩恵が行き渡らない世帯には追加給付を行うということですが、住民税非課税世帯の方々より少し上の所得の方々に対しても今回はしっかりと目配りをしていかなくてはなりません。
 制度設計は大変でありますが、党内では様々な意見を聞きながら、国民の暮らしや家計に配慮した還元策になるように、党内でしっかり議論をしてまいりたいと思いますし、税制調査会にも今日から議論を始めるよう指示をしたところです。
 こうした還元策を予定する一方で、防衛力強化のための財源確保策については、その開始時期、既に党として、政府に対し、決算剰余金の活用や税外収入の積み上げなどの様々な手段を講じ、来年度以降のしかるべき時期に行うよう提言していますが、これから減税策を考えるというときに来年から防衛増税というのは、国民にとっては分かりづらいことです。当然のことながら、今回の還元策の指示は、来年は防衛増税はやらないという判断だと私は受け止めています。
 こうした還元措置は永続的にできることではありません。しっかりと物価高から国民生活を守りながら、同時に我が国の成長力を高める投資を進めることが本筋です。
 国民生活を徹底的に守り抜くためには、日本経済の成長を引き上げる供給力強化や構造的な賃上げなど、予算、税、制度改革をパッケージで行う大胆な経済対策が不可欠です。
 今回の経済対策策定に向けた総理の基本認識と、なぜ減税に踏み切るのか、なぜ給付では駄目なのか、どうして所得税なのか、財政が心配だという人たちにどのように説明をするのか。改めて、昨日の所得税、個人住民税減税の指示の狙い、そして考え方について、国民の皆様に分かりやすく説明していただきたいと思います。
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岸田文雄#5
○岸田内閣総理大臣 経済対策について、ポイントを随分たくさん御質問いただきました。
 少しお時間をいただきますが、まず冒頭、委員がおっしゃったように、日本の経済、長年にわたってデフレで苦しんできました。その間、リーマン・ショックを始め様々な経済危機にも見舞われ、賃金が上がらない、物価が上がらない、投資が伸びない、こうしたデフレの悪循環に悩んできた、こうした日本経済でありました。
 だからこそ、アベノミクスによってデフレ脱却を目指し、また、ここ二年間は、官民の協力によって、賃上げ、そして投資、この部分に力を入れてきた、こうした取組を続けてきました。そして、おっしゃるように、ようやく明るい兆しが見えてきた。三十年ぶりの賃上げの動き、三十年ぶりの株価の水準、また、今年は民間で百兆円を超える史上最高の投資の動きが示されている、こういった明るい兆しが出てきたわけです。
 しかし、大事なのは、これを来年以降にも続けられるか、一過性に終わらせてはならない、こういったことだと思っています。ですから、こうした明るい兆しを来年にもつなげていくために、改めて、日本の経済の生産性を上げなければいけない、供給力の強化ということで、経済対策の中で重要な要素として取り上げなければいけないと思います。
 そして、来年につなげなければいけない大事なこのときに、世界的なエネルギー危機を始めとする外生的な影響もあって、今、日本国民は物価高騰に悩んでいる、苦しんでいる、こういった状況にあります。
 賃金は引き続き上げていかなければならないわけですが、賃金を上げていくスピードがまだ今現在では物価高騰に追いついていない現状でありますので、今この大事なときは、やはり国が国民の生活を支えなければならない。是非、デフレに後戻りしないためにも、国民生活を支えなければいけない、これが国民への還元と申し上げている部分であります。
 幸い、企業の賃上げ意欲、これは大変強いものがあると考えています。ここ二、三年が勝負だと思っています。しかし、賃上げが物価高に追いついていない現状においては、政府が不退転の決意で後押しして、デフレ完全脱却、これを確実なものにする必要があります。
 こういった考え方によって、供給力の強化と、そして国民への還元、この二つを車の両輪として経済政策をしっかり用意していきたい、これが私の基本的な認識であります。
 その上で、供給力の強化、国民への還元、これを両方そろえなければいけないわけですが、今委員の質問の中で、何で減税なのか、そして給付ではないのか、さらには所得減税なのか、そういった御質問がありました。
 今申し上げたように、経済のデフレからの脱却、千載一遇のチャンスを今物にしなければならないということで、国民生活をしっかり支えていこうとしているわけですが、それに当たって、ここ二年間、国民の皆さんの協力もあって、税収は伸びてきました。この税収の伸びの中で、個人の国民の皆さんからいただいた所得税、住民税、この部分については、この二年間で三兆円を超える、こうした増収が示されています。
 この部分は、是非国民の皆さんに、今、物価高の中で頑張っていただくために、分かりやすく所得税、住民税という形でお返しする、これが国民生活を支える上で重要だということを考えました。
 そして、ただ、所得税、住民税を支払っておられない方、より厳しい状況の中で苦しんでおられる方に対しては、所得税でお返しするということができないわけですし、そして、より厳しいわけですから、スピード感を持って支援をしなければいけない、この部分については給付という形で支援をさせていただく、こうした考え方に立って、国民への還元、これを考えた次第であります。
 この給付の部分は、例えばコロナの時代において、大変緊急の、そして国民生活が非常な状況にあるときには広く給付を行うことを考えた、これはあるべき姿だと思いますが、より平時に戻す際にあっては、より困っている方々に的確に給付を支給する、こういった考え方も重要だと思います。
 こういった考え方も併せて、先ほど申し上げたように、所得税、住民税を基本としながら、その対象にならない方にはスピード感を持って給付を行う。こうした組合せで、国民生活を支えていく、国民への還元を考えていく、こうした考え方が重要だと思います。
 そして、財政に対する不安もあるではないか、こういった御指摘がありました。
 この部分については、まさに、デフレから脱却することができたならば、国の債務の実質的な負担の軽減やら増収やら様々なことを考えても、デフレの脱却こそ国の財政再建にとって最も重要なことであるということを是非説明しなければならないと思います。
 デフレからの脱却を確実なものにするためには、所得税減税という手段を使っても、何としてもデフレからの脱却を完成させなければならない、こうしたことで今回の措置をお願いしているということであります。
 デフレからの脱却が国の財政にとってもプラスになる、この点もしっかり説明しながら経済政策を進めていくことが重要であると思っております。
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萩生田光一#6
○萩生田委員 最終目標はデフレ脱却、そして賃金をしっかり上げていく、このモメンタムを底上げをしていく。
 そして、御家庭の事情は様々ですから、今頑張って胆力のある皆さんには、来年、御家族も含めた減税という形でお返しをする。しかし、経済的に困難にある皆さんに対しては、スピード感を持って給付をする。
 幾つかのメニューを、最終目標は一緒ですけれども、登り口をいろいろ変えてきめ細かくやろうという、これが総理のお考えだというふうに受け止めさせていただきました。
 我々も、今回、今までのような非課税世帯という簡単な線引きじゃなくて、また、その上で少し、頑張っているんだけれども、払われる税が少ないために減税ではなかなか恩恵が受けられない、こういう人たちに対してもその給付制度を広げていこうと思っていまして、きめの細かい制度設計をやって、総理の思いというものをしっかり受け止め、制度としてお返しをしていきたい、こんなふうに思っております。
 総理は就任当初から、新しい資本主義を経済再生の要に掲げ、政権運営を行っています。本年最初の施政方針においても、新しい資本主義は、世界共通の問題意識に基づくもので、官民が連携し、社会課題を成長のエンジンとし、社会課題の解決と経済成長を同時に実現し、持続可能で包摂的な経済社会をつくり上げていくと述べられております。私もこの考えに大いに賛同いたします。
 そして、成功例も出てまいりました。その一つが半導体政策です。
 経産大臣時代に、諸外国がしのぎを削り、大規模な支援を行っていることを踏まえ、5G促進法を改正して大型の支援に取り組みました。また、文科大臣の経験も生かして、単なる企業支援に終わらせず、大学や高専も含めた産学官連携のコンソーシアムを地域ごとに立ち上げ、人材育成にも取り組んでまいりました。まさに地域全体での底上げ、そして、中小企業も含む人材育成も巻き込んだ九州シリコンアイランドの復活を目指したわけですが、その結果、工場建設に伴う関連投資の拡大や新卒初任給も上昇するなど、経済全体への波及効果は非常に大きく、地方創生の大きな推進力ともなっております。
 ある試算によりますと、JASM等による熊本、九州への投資効果として、既に一兆円を超える投資が始まっていますが、二〇二二年からの十年間の経済波及効果が約七兆円、雇用創出効果が約一万人と試算されています。また、実際、今年度の製造業の設備投資計画は、全国平均が昨年度より一・三倍増であるのに対して、九州七県では約二倍増となっております。
 こうした戦略的な投資は半導体に限りません。経済安全保障やGXの観点からも、蓄電池、洋上風力発電、バイオなど、日本に産業としてしっかり残し、そして競争力を高めていく必要がある分野について、まず、国が前面に出て大胆に投資することで民間の長期の投資へとつなげていく、そして、物への投資だけではなく、人への投資にもつなげていく、これが重要だと思っています。
 社会課題の解決が未来の成長の種になる時代です。総理が掲げる新しい資本主義を我が国が新しい経済モデルとしていくためには、勝ち筋を見極め、官民一体で、大規模、長期継続的に投資していくことが重要です。
 半導体や蓄電池を含めた成長投資の継続支援について、総理の御見解をお伺いいたします。
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岸田文雄#7
○岸田内閣総理大臣 委員も経済産業大臣として御努力をいただきました。また、この二年間、国も前面に出て様々な支援を行いました。その結果として、御指摘のように、半導体、さらには蓄電池などの分野で国内投資の好事例が生まれつつある、こうした状況にあります。この流れを是非しっかりつかみ取って、経済の新しいステージへと動かしていかなければならないと考えています。このためにも、今の経済対策において、半導体や蓄電池を始めとした戦略分野における大胆な投資支援を行っていきたいと考えています。
 具体的には、半導体あるいは蓄電池等の大型投資や、次世代半導体開発に対する支援を行うですとか、あるいは戦略物資について、国が様々な支援を考えてきたときに、ややもしますと、初期投資だけ投資をしてあとはお任せというケースも多かったわけですが、そうなりますと、予見可能性がなかなか確保できない、見通せない、こういった指摘もありました。
 よって、戦略物資については、初期投資だけではなくして、投資全体の予見可能性を向上させる、要は、初期投資以降も国としてしっかりと支援をしていく、こういった予見可能性を向上させる過去に例を見ない投資減税、こういった措置を講じていきたいと思っています。
 このように、予算、税制のみならず、規制などを含めて、あらゆる面で世界に伍して競争できる投資支援パッケージ、これを年内にまとめたいと思っています。
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萩生田光一#8
○萩生田委員 私も5G法で、個社に多額のお金を出していいのかと随分批判もあったんです。しかし、私がそのときから申し上げていたのは、これは投資でありまして、そしてリターンがあるんだと。さっき申し上げたように、それはもう一兆円以上の投資が地域で始まっていまして、税収増が地方でも国でも目に見える形になってきました。総理の今の予見性というお言葉をかりれば、既に回収する予見は可能になってきました。
 私は、この分野は、財政当局と話をすると、要求した金額はちょっと無理なんだけれども、この下のこのくらいでという、よくこういうやり取りがあるんですけれども、こうなるとゼロと同じなんですよ。やはり勝負するときは勝負しておかなきゃいけないんだと私は思いますので、今御答弁いただいたような、継続的な伴走を込めた大胆な支援というものをお願いしたいと思います。
 そして、様々な化学反応が出ていまして、こういう企業が来ますと、外国人技術者が家族を帯同して日本に来たい、その場合、英語で授業をやってくれるインターナショナルスクールが欲しいと言うんですね。
 私は、文科大臣経験者として、学習指導要領にのっとっていないインターナショナルスクールを誘致するというわけにいきません。いろいろ考えた結果、熊本大学の附属小学校では、インターナショナルスクールというのを試験的にやることにしました。日本の学習指導要領で全ての授業をやってみる、これは画期的な試みだと思います。
 この試みがうまくいけば、国内でグローバル人材を育てる。日本の学生さん、児童さんにも是非来てもらいたいと思っていまして、こういったこともこの経済政策の中から新たに出てきた大きな政策の一つだと思っていまして、是非これは横展開をいろいろしていきたいなと思っております。
 AIについてお伺いしたいと思います。
 昨年末に登場したチャットGPTは、人間のように言葉を生成し、世界中に大きな衝撃を与え、様々な分野で活用が試されています。AIの技術革新は速く、従来のホワイトカラーの分野を中心に様々な分野の業務をAIによって自動化できるとの見通しがあります。あらゆるデータを瞬時に読み込み、最適解を出していく。引き続き最終的な判断は人がしなくてはなりませんが、人手不足の対応が求められている我が国においても、AIを恐れずに上手に活用していくべき時期が来ていると思います。
 AIが多くの産業で活用されるためには、我が国としてのAIモデルそのものの開発力を独自に持つこと、そしてその開発力を支える資源、計算資源、いわゆるスパコンなどのインフラをつくっていくことが重要です。今、AIの世界では、インターネット上のたくさんの文章を読み込むなどして、大規模言語モデル、LLMを開発する動きが盛んになっています。これには同時並行的な計算処理をするための大量のGPUと言われる半導体を活用した計算資源が必要になるとされております。
 非常に残念なことですが、日本が得意としてきた国立研究機関や大学が保有するスパコンは、CPUと呼ばれる幅広い用途で計算速度が速い半導体を多く使っていますが、同時並行的に処理する必要があるAIの計算処理には、現時点では実は有効活用ができていないんです。現時点で日本でAIのモデル開発をしようとすると、まずはアメリカの計算資源を借りて開発しなくてはならず、これを借りるのに多額のお金を払わなくてはなりません。長く日本の貿易赤字を占めてきたのは海外からのエネルギーの輸入でしたが、近年はこうした米国からのデジタル関係のサービスが多くを占めるようになってきています。
 ならば、日本がAIのモデル開発でも自国の技術を磨いていくためには、国内の計算資源をまずしっかりと構築していくことが不可欠だと思います。さらに、国立の研究機関や大学が保有する計算資源をAIにも有効活用できるようにすべきです。「富岳」などの既に多くの計算資源があるわけですから、これをうまく生成AIの計算資源として使えるよう、技術開発をしていく必要がございます。
 また、計算資源の中核を成すのは半導体です。先ほど質問をしましたが、国家の産業基盤を成す半導体支援や生成AIの計算資源の基盤は、一時的な支援では駄目です。新たなAIモデルを国内の計算資源で開発していくことがまず最優先ですが、さらに、その国内資源の基盤を成す半導体も国内で作っていけるように将来的にはできるようにすべきだと思います。
 総理に伺います。
 国の新たな産業競争力を決める可能性のあるAIのイノベーションを進めていくために、計算資源の新たな確保や国内の既にある計算資源の有効活用、さらにはそれを支える国内半導体支援など、総合的な政策パッケージが不可欠ではないでしょうか。生成AI開発支援の総理の見解をお聞かせいただきたいと思います。
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岸田文雄#9
○岸田内閣総理大臣 まず、御指摘のように、生成AIは、我が国の経済成長ですとかあるいは社会課題の解決を担う可能性のある重要な技術であると認識をしています。様々な分野でイノベーションを加速させる可能性がある技術だと認識をしています。
 そして、この生成AIの国際競争力を考えた場合に大切なもの、もちろん人材育成とか、あるいはスタートアップの育成とか、環境整備は重要ですが、その中で特に大事なのは、まさに委員御指摘のように、一つは、開発に不可欠な計算資源、これを確保すること、そしてもう一つは、半導体の安定的な確保、この二つが重要なポイントであると認識をしています。
 計算資源については、官民による新たな施設整備や、「富岳」、産総研のABCIといった既存の計算資源の有効活用に向けた能力増強ですとか、AI開発に適用するための必要なソフトウェアの開発、こういったものを進めていきますし、半導体についても、国内で研究、生産が安定的に行えるような大胆な投資支援、これを引き続き行ってまいります。
 そして、御指摘のように、研究資源については様々な更なる工夫が必要だと思っています。大学の研究者やスタートアップが共同で利用できるような取組ですとか、様々な用途ごとに特化したAIを開発する際にも、共通的な基盤となるモデルを開発することで多様なスタートアップ開発に挑戦しやすい環境をつくる、こういったことも考えていかなければならない。総合的に計算資源のバージョンアップを図っていくことは重要であると考えます。
 こうした取組を官民で、オール・ジャパンで盛り上げることによって、世界をリードできるようなAIの事業や研究を日本から輩出すべく、スピード感を持って取り組んでいきたいと考えます。
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萩生田光一#10
○萩生田委員 私、詳しくなかったので、なぜ世界最速の計算速度のコンピューターを造れる国がAIに対応できないんだろうなというのは、素人ながらに不思議だったんですけれども、計算の仕方が違うんですね。松尾さんたちと話しますと、やはりこれは、今あるものでも、外にソフトを組み込むことによって利活用も可能だということなんです。
 私は、ここは日本がやはり技術で勝負できる分野だと思いますので、軒先をずっと借り続けてAI政策をやるなんというのは、これは格好悪い話です。やはり、メイド・イン・ジャパンも少しこだわって、国内のホストがどんどんどんどん知識を蓄えていけば国内の課題解決にも使えると思いますので、ここはちょっと頑張ってやってみたいと思っているところでございます。
 年収の壁についてお伺いします。
 この問題は、通常国会で質問させていただいて、そして先般、政府から、百六万、百三十万の壁への対応策として、キャリアアップ助成金の拡充など、政策パッケージが年末を待たずに迅速に出されたこと、これは大いに評価したいと思います。本当に結果を出していただきました。
 一方で、これはあくまで暫定的な手当てでございまして、支援パッケージは、実際に就業調整を解消できるのか、どれだけ多くの国民、事業者の皆様に支援を知っていただいて使っていただけるかにかかっていると思います。
 そもそも年収の壁は、制度自体が非常に複雑ですので、今般の支援強化パッケージも複雑な印象をどうしても受けます。壁を意識せず安心して働いてもらうため、支援の中身や活用方法、メリットなど、国民、事業者に対してしっかりと周知するとともに、多くの中小企業にも支援を活用していただけるよう、計画策定などの事業者の事務負担や、助成金の支給が毎年半年ごとであるといったこの支援の使いづらさ、こういったものも対処すべきだと思います。
 さらに、今回の対策はあくまで一時的なものでありますので、この二年間に、社会保障制度による制度的対応として、壁の解消に向けた抜本的な見直しをするべきだと思います。
 私、報道を聞いていましたら、何となく企業側のメリットばかりが主張されるんですけれども、そうじゃなくて、働く人たちのメリット、可処分所得を増やすことができるわけです。そして、将来的に社会保険に入るということが、何か罰かのように報道もされているんです。そうじゃなくて、個々が社会保険に入るメリットというものも、この機会に私はしっかり政府が説明する必要があると思います。
 何より、社会保険制度に加入をしていただくことで、年金受給、医療保険の給付の充実なども含めて大きなメリットがあること、これをしっかりと周知をするべきではないかと思いますが、厚労大臣に答弁をお願いします。
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武見敬三#11
○武見国務大臣 年収の壁のパッケージと抜本的な見直しについて、まず御質問をいただきました。
 今般、当面の対応策として、年収の壁・支援強化パッケージ、御指摘のとおり、取りまとめたところでございます。
 年収の壁に関する制度の見直しにつきましては、次期年金制度改正に向けて、社会保障審議会年金部会においてちょうど議論を開始したところでございまして、今後とも、この関係者の意見を伺いながら、こうした制度の見直しについて丁寧にしっかりと議論をしていきたいと考えております。
 また、本パッケージ、労働者が年収の壁を意識せずに働ける環境づくりに資するものとともに、労働者の所得増加を後押しするものである、こうしたメリットについては、事業主の皆様の理解を得ながら、労働者の皆様へ周知をしっかりと行ってまいりたいというふうに考えております。
 そして、この年収の壁についての、労働者が壁を意識せずに働くことが可能となるよう、これまでも短時間労働者への被用者保険への適用拡大にはしっかりと実は取り組んでまいりました。
 短時間労働者が被用者保険に加入した場合のメリットなんですけれども、これによって、将来、基礎年金に加えて、厚生年金による報酬比例部分が上乗せされるわけですから、その分収入が増える形になります。それから、医療保険からは、出産手当金であるとか傷病手当金が支給されるという大きなメリットがございます。
 こうしたメリットを分かりやすく説明をして、理解を得ていくことが非常に重要である、そう考えております。
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萩生田光一#12
○萩生田委員 冒頭の税の還付の議論でも申し上げましたけれども、今までの線引きのところじゃなくて、今お話ししたように、例えば、パート、アルバイトなどで一生懸命自立をしようとされている人たちには、なかなか今まで光が当たらなかった。還付策はやろうということです。まさに、この壁を乗り越えていくのも同じ政策だと思います。二年間で将来が見渡せるような制度設計にしっかりブラッシュアップしていただくことをお願いしたいと思います。
 次に、外交、防衛に移りたいと思います。
 日本は、アジアで唯一のG7メンバーです。前回も申し上げましたが、よくこれは枕言葉で使いますけれども、じゃ、アジアの人たちが、日本は我々の代表でG7に行っているんだと言ってくれるかというと、なかなかそういう雰囲気でもない。アジアの皆さんが、自分たちの仲間である日本は、どちらかというと優等生で、西側に渡ってしまって、自分たちは置いていかれてしまったのではないか、こういう心配をしているんじゃないかということを通常国会でも指摘をさせていただきました。
 そして、今年は、G7の議長国、G20、インド、そして年末の日・ASEANに、これは一気通貫でこの思いをつないで、やはりアジアの中の日本だということをしっかり皆さんに知っていただく、再認識していただくことが大事だということを提案したつもりでございます。
 おかげさまで、G7、総理、本当に頑張っていただいて、大きな成果を残したと思います。そして、そのレガシーをG20にしっかりつないでいただいたと思います。今度は、日・ASEAN、年末だと思います。是非、今年の外交戦略を、しっかり有終の美を飾っていただく、そんな日・ASEAN五十周年を迎えていただきたいなと思っております。
 私自身も、お許しいただいて、ASEANの国々を回って、直接要人の皆さんと様々なお話をしてまいりました。インド太平洋地域の平和と安定、発展と繁栄に向けたハイレベルな交流を積み重ねてきたつもりでございます。
 前回提案しましたけれども、ASEANの若い官僚の皆さん、そういった人たちを、エキスポ、まさに大阪万博、関西万博の組織委員会のスタッフとして受け入れて研修をしたらどうか、今その準備を年末に向けてしていただいていると聞いて、大変うれしく思います。それは、将来、ASEANの国々が同じような世界博覧会やスポーツイベントができるような国に共に成長してもらう、そのための日本としての大きな支援になると思っています。
 私がこの話を説明しますと、向こうの大臣たちが物すごく関心を持って、ベトナムなんかでは、俺じゃ駄目なのかと言われて、そんな人は使いづらいからやめてください、もっと若い人にしてください、こうお断りをしたぐらいでございまして、もう皆さん人選をしてスタンバイしていると思います。
 是非、二〇二五年の万博は、日本の万博、関西の万博であると同時に、ASEANの仲間とともに実現をする万博だ、こういう位置づけを持っていただいたら本当にありがたいなと思っているところでございます。
 そして、いろいろな、今、予算のことで指摘されていますけれども、要は、入場者に多く来ていただいてしっかり回収することが大事だと思っています。
 黙っていても来てくれるASEANの仲間はいると思います。しかし、そういうスタッフが内側にいて、どうしたら自国から観光客を是非呼んでくれるかということを一緒に考えてもらえばいいと思うんです。
 そして、私は、その人たち、研修生たちは、週末はそれぞれの都道府県の観光協会にお呼びがあれば行ってもらって、それぞれの地方のいい観光地を自分の足でちゃんと見てもらう。そして、自国に対して、日本の観光ルートを、雑誌やテレビじゃなくて自分たちの手でつくり上げて、日本に来るんだったらこうした方がいいよということを提案してもらうことで、滞在日数を増やしたり来日観光客を増やすことができるんじゃないかと思っていまして、こんな試みも是非やってもらおうと思っています。
 ラオス政府からは既に熊本に飛行機を飛ばしたいという要請も来ておりまして、こういったものを一つ一つ積み上げていくことが、まさにグローバルサウス、ASEANの皆さんとの協調、大事なことだと思っております。
 グローバルサウスとの関与強化は、三つの視点で重要です。
 まず、グローバルサウスと言われる国々は、GDPの成長率一〇%前後の国が多くあって、それらを合わせると、二〇五〇年には中国を超える経済規模になります。こうした経済成長を我が国にもしっかりと取り込み、一緒になって成長していくことが重要です。
 また、経済安全保障の観点からも、重要鉱物の供給拠点として、一国に依存しない関係を構築していく必要があるということ、さらには、自由、民主主義、人権、法の支配といった基本的な価値を共有し、国際場裏における影響力を増大することで国際秩序を形成する観点からも重要だと考えております。
 この一年、様々な声をいただいてきましたが、皆さんがおっしゃるのは、一つは、支援の継続を願っています。
 今までやってこなかったのかといえば、そうじゃなくて、日本はそれぞれの国にいろいろな支援を、ODA、円借款、やってきました。しかし、一過性で忘れ去られてしまう。足下の協力関係が多い方が現地では感謝されるのは当然ですので、昔の、井戸を掘った人のことをしっかりと覚えてもらうためにも継続的な支援が必要です。
 そして、我が国としても、目に見えるPRを行うことが大切だと思います。
 やはり、日本の国柄といいますか、日本人の、何といいますか、何か恩着せがましく、こんなふうにしたとか、うちがやったとかといつまでも言うという国民性じゃないものですから、そのときはすごく感謝されるんですけれども、その後、忘れられちゃうんですね。したがって、最近は、例えば、日本が造ったODAの空港は、空港ゲートを出たところに記念碑をちゃんと作ってもらうようにしました。日の丸と相手国の国旗を飾って、この空港は日本のODA事業で造りましたというのが、ゲートから出たら必ず見えるようにする。
 あるいは、カンボジアやラオスは、お札に日本のODA事業の橋や道路をちゃんと造ってくれていますよ。ついでに申し上げれば、このお札そのものを日本で刷ってあげたらいいんですよ。
 造幣局は、外国からの依頼があってそれをやっているんですけれども、日本の技術というのは、偽造防止技術が物すごく高いので、高いんですよ、一枚一枚が。したがって、言うならば、グローバルサウスの国で偽造されないお札を造りたいと思って日本に相談しても、高くて結局諦めちゃうんです。私は、これもODAでいいんじゃないんですか、日本で造った偽造されないお札をその国の国民が全員が使うって、こんないいODAはないんじゃないかと思っていまして、今までとは違った視点で、このグローバルサウスの皆さんとしっかりおつき合いをしたらどうかと思います。
 二つ目の声は、単なるインフラ支援やサプライチェーン協力の経済支援のみならず、日本とASEAN双方に真に利益となるGXの協力や、次世代自動車、航空機、宇宙など、新たな新産業創出のプロジェクトを一緒になって進めたいというものでした。
 例えば、タイでは、具体的な協力として、総理も御視察いただきましたが、日本の高等専門学校のシステムを輸出し、タイの高専をつくりました。物づくり人材だけではなくてDX人材の育成も行っており、アジア全体の新たな産業基盤を支える物づくりとDXを融合した人材育成が始まっています。
 もっとびっくりするのは、授業がタイ語、日本語、英語ですから、これは英語圏でも働ける、日本に来て働くこともできる、日本の現地法人でも働けるという、まさにそういったマルチ人材育成というのをやっております。
 党においても、日・グローバルサウス連携本部を設置し、今後、アジアやグローバルサウスなど、現地の課題解決を通じて新たな産業を共に育成していきたいと考えています。
 そこで、総理にお伺いします。
 ASEANとは、これまでもAZEC、アジア・ゼロエミッション共同体構想を進めてきましたが、これを更に加速化させていく必要があります。十二月に東京で開催される日・ASEANサミットの場で、ASEANを含めたグローバルサウスの皆さんと一緒になって新たな未来産業を創出していくことを大きく発信をしていくべきではないでしょうか。
 また、それを推し進めるためには、ASEAN全体を巻き込んだ様々なプロジェクトを現地でつくっていく必要があります。そのためには、日本がこれまで主導的に育ててきた、東南アジアにおけるシンクタンクであるERIAの更なる強化を進めていくべきだと考えますが、この夏にはデジタルセンターも開設をさせてもらいました。昨年の補正予算を使って、インドネシアですけれども、このERIAのデジタルセンター、大変大きく広いものができました。
 ここにアジア中の研究者が集まって、まさにスタートアップの拠点にもしていこうということを今考えておりますので、この点、経産大臣に改めて、この必要性についてお伺いしたいと思います。
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西
西村康稔#13
○西村国務大臣 お答えをいたします。
 まさに御指摘のように、日本とASEAN、共に未来を担う産業を育て、イノベーションを起こしていく、そのために、御指摘のERIA、これは日本とASEANが協力して、日本が主導してASEANとつくった経済研究センターでありますが、このシンクタンク、ERIAの役割は非常に大きいものがあるというふうに考えております。
 そうした中で、当然、今の喫緊の課題であるエネルギー分野の協力は当然なんですけれども、手短に三点、幅広い役割の中から申し上げたいと思います。
 一つは、様々な社会的課題を解決していく、そのためのイノベーションを起こしていくという中で、サーキュラーエコノミーであったりヘルスケア、こういったもののハブとなる、そうした取組を強化をしております。
 そして、その際に、まさに今御指摘のあった、データを使っていこうということで、データセンターを設立をしました。御指摘のとおりであります。このデータを共有し、連携をし、例えば、日・ASEANで、様々な産業のサプライチェーンもあります、この中でデータを連携して、更にそれを高度化していく、こうした取組を強化をしていきたいというふうに考えております。
 そして三点目に、まさに萩生田委員が取り組まれている人材育成、人的な基盤を強化をしていこうということで、公共政策に関する人材育成であったり、また、工科系の大学との人的ネットワークの形成であったり、スタートアップを起こすような、そうした産学官の連携、そうした若い人材の育成、こうした機能を、まさにプラットフォームとしての機能を強化していきたいというふうに考えております。
 いずれにしても、日本とASEANで、未来を担うこうした産業、人材を育てていく、その中核的な機関として、ERIAの役割、大いに期待をしたいと思いますし、しっかりと拡充し、役割を果たしてもらいたいというふうに考えております。
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岸田文雄#14
○岸田内閣総理大臣 ASEANとの関係ですが、委員も御指摘されましたアジア・ゼロエミッション構想ですが、これは、ASEAN各国の実情に応じた多様な道筋によって、経済成長を損なうことなくエネルギー移行を目指す、要は、一方的にこうしたエネルギー移行を押しつけるのではなくして、アジア各国それぞれ事情がある、それにしっかり寄り添いながら、このゼロエミッションを進めていく、こういった点で、これは高く評価されている構想だと受け止めています。
 こうしたAZECにつきましても、この十二月、日・ASEAN特別首脳会議、日本とASEANとの関係五十周年を記念して、東京で開催することを予定していますが、これと併せて、アジア・ゼロエミッション共同体首脳会合、これも開催し、そして、御指摘の東アジア・ASEAN経済研究センターへ、アジア・ゼロエミッションセンターを設置をしていく、こうしたことを考えていきたいと思います。
 このセンターを政策プラットフォームとして、ASEANとともにネットゼロに向けたビジョンをつくり、政策協調を進めていくことを考えているわけですが、今回の経済対策においても、こうしたASEANとの協調プロジェクト、これを具体化し、ビジョンを実現していく、そのために必要な施策を盛り込んでいきたいと考えています。
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萩生田光一#15
○萩生田委員 今後のNTT法の在り方についてお尋ねをします。
 日本電信電話株式会社等に関する法律、いわゆるNTT法の在り方について、自民党政調会の中に私自身が責任者となるプロジェクトチームを立ち上げて、今、精力的に検討しています。この議論のきっかけは防衛費の財源の議論だったことから、防衛費のために国の貴重な資産を売るのかといった大いなる誤解が生まれています。これは全く違います。
 我々が議論しているのは、通信をめぐる技術や市場が大きく変わったにもかかわらず、旧態依然とした法体系がいまだ温存されている、これをどうやって時代に追いつき、更に先取りしていくかという観点に立って、世界に勝てる我が国の情報通信産業の育成、経済安全保障の確保、そして公正かつ公平な競争環境の確保、何よりも全国あまねく通信が提供されることなどを様々な角度から検討しているところでございます。
 まず一番目の、その財源については、これは、政府が持っている株を突然市場に出したら大混乱するに決まっているわけですから、仮に売却するとしても少しずつということになります。例えば、現在の持ち株を二千億ずつ売却をすると、二十五年、時間をかけて売ることができます。それだったら市場に影響を与えることはありません。外資に買われるんじゃないか。いやいや、国の株は直接NTTに売れば外資が介入する余地はないわけですから、そういう心配は全くないと思っています。
 それより、この法律ができたのは昭和五十九年で、当時は独占状況だったわけですから、少し規制をかけて新しい競争を生もうということは当然国も考えたわけですから、あれから長い年月がたって、おかげさまで新しいキャリアも出てきました。こういう人たちと公平公正な競争環境をしっかり残しながら、NTTとして今不具合があるとすれば、例えば、研究成果の公表、普及、これは、今、IOWNなどのような新しい技術の研究を始めましたけれども、出てきたものは全部公開しろといったら、これは何のために国費を投じて研究しているのか分からないじゃないですか。したがって、やはり時代に合っていないものについてはきちんと変えていこうというのが、今、我々のマインドであります。
 また、この売却益は、当初は防衛費を前提に考えたんですけれども、NTTの株ですから、やはり我が国の情報通信の研究開発に使うべきだという部分も多分にあるべきだと思います。あるいは、今後議論になりますけれども、ユニバーサルサービス、今のようなメタル電話を国のどこまでも引くというのはもう限界があります。衛星を使ったり、様々なツールを使いながらユニバーサルは確保していかなきゃなりませんし、もっと言えば、これからはまさにブロードバンドの世界ですから、ブロードバンドのユニバーサルについては、これはきちんと担保していこうと思っていますので、心配されることはちゃんと手当てしながら議論をしているつもりでおります。
 売却益の一部は、例えば、後ほど触れたいと思うんですけれども、デジタル社会のまさに川上にいるのは子供たちです、学校のタブレットを更新できるのかできないのか不安に思っている、こういうところにも使っていってもいいんじゃないかと思いますし、同じ防衛費でもサイバーセキュリティーなどの研究にこの費用を使っていくことも私は可能ではないかと思っておりますので、ここは幅広に考えていきたいなと思っております。
 そこで、間もなく党としても提言を取りまとめて、提言を踏まえてNTT法のあるべき姿について政府内で議論を加速していただきたいと思っています。
 改めて、私どもが取組をしておりますこのNTT法の改正、見直し、総理のリーダーシップで、世界に打ちかつ情報通信産業として育成すること、そして防衛財源も含めた税外収入の確保という難しい二つの課題を達成していくべきだと思いますが、見解をお伺いしたいと思います。
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岸田文雄#16
○岸田内閣総理大臣 まず、急速な技術革新によって情報通信の市場環境は大きく変化しており、NTTを含めた情報通信産業が一層発展するように、時代に即した規制に、規制を抜本的に見直す必要がある、この基本的な委員の認識に全く同感いたします。
 総務省の情報通信審議会においては、NTTが担う責務、そして株の政府保有義務の在り方、また外資規制の在り方など、様々な問題を検討した上で、関係事業者団体の意見を聞きつつ、多様な観点から議論が行われているところですが、是非、党においても議論を集約して提言を取りまとめていただきたいと思います。政府として、その提言を十分踏まえた上で、NTTの在り方に関する検討を加速させていきたいと考えます。
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萩生田光一#17
○萩生田委員 これは待ったなしで頑張るべきだと思っております。是非、近いうちに提言をお出ししたいと思いますので、よろしくお願いします。
 ちょっと時間がなくなってきちゃいましたので、防衛産業の件についてお尋ねしたいと思います。
 ざっくりお話ししますけれども、四十三兆円、今まで持ったことがない予算を持って防衛省は今頑張っています。頑張っていますけれども、私がずっと申し上げてきたのは、とにかく安全保障環境がこれまでになく厳しくなる中で、例えば無人機の活用、ハイブリッド戦など新しい戦い方がどんどん生まれる時代に、サイバー、宇宙、AI、量子、半導体など、民間の先端技術を積極的に取り組んでいくことが不可欠だということを申し上げてきました。
 そして、イノベーションを新たに生み出していくのはスタートアップです。自前主義じゃなくて、既に多くの予算が、実は、やはり安心感からですかね、大手の国内企業や海外企業のみに流れているのではないかという指摘もあります。安定した大企業や実績のある海外企業から物を買うことは理解します。しかし、果たしてそれだけで新たな戦い方や装備品にイノベーションを起こせるんでしょうか。防衛産業に新たな国内のプレーヤーが参入して装備を国産化していくという視点も非常に重要ではないかと思います。
 これは三回目の提案になりますけれども、国防総省、米国がやっているDIU、これは、スタートアップ専門の組織をつくって、スタートアップから民間技術を積極的に取り組もうとしています。日本は、早期装備化にこだわる余り、大企業や海外企業の調達を優先し、スタートアップからのイノベーションを取り組むことにちゅうちょしているのではないかというふうに思います。
 是非、この日本版DIUの必要性について、もうしつこいほど言ってきていますけれども、新大臣の下で決断をしていただきたいと思います。
 自衛隊装備や新たな戦い方にスタートアップの技術を取り組んでいくことは、装備の国産化の観点からも重要です。
 そこで、防衛省で思い切って、スタートアップを優遇する調達制度や、先端技術がどう活用できるか、スタートアップと伴走して技術開発を支援する枠組みを設けてはどうでしょうか。また、そうした枠組みを、スタートアップ支援のネットワークを持つ経産省を始め各省庁とも連携して、多くのスタートアップを巻き込んで実行に移すべきだと思いますが、防衛大臣の見解をお示しください。
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木原稔#18
○木原国務大臣 委員から、防衛省とスタートアップとの関わりについて御質問いただきました。
 防衛省では、スタートアップ企業等と連携し、企業が有する先端技術を装備品に積極的に取り組むことで、新しい戦い方に必要な装備品の取得を進めているところであります。
 その一環として、防衛省は、経済産業省と連携し、本年六月に、防衛産業へのスタートアップ活用に向けた合同推進会を設置することにより、防衛省のニーズとスタートアップ企業等とのマッチングを図るとともに、企業が有する先端技術の活用、育成について意見交換を行っています。今後、具体的なマッチングや支援策の取組の構築に取り組んでまいります。
 また、来年度に創設を予定している、いわゆる新たな研究機関においても、スタートアップ企業を含めた外部からのアイデアや、これまで装備品等として活用実績のない技術も積極的に取り入れていくことを検討しています。
 調達制度についても、技術力のあるスタートアップ企業を含む中小企業者等に対し、入札条件を一部緩和して参入促進に努めているところであり、今後も、政府全体の取組の中で、関係省庁と連携して積極的な取組を進めてまいります。
 先端技術を防衛目的で活用することが死活的に重要になっていることを踏まえ、スタートアップ企業等の有する先端技術を積極的かつ迅速に活用していくため、御指摘のように、あらゆる取組を進めてまいります。
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萩生田光一#19
○萩生田委員 よろしくお願いします。
 日本の文化芸術、コンテンツ分野は、アニメや実写などの映像コンテンツや漫画、ゲームを始めとして、海外で高い人気を誇っています。日本経済を牽引する一つの成長分野として期待をされています。
 一方、足下の状況を見ますと、世界市場で第三位における日本コンテンツの存在感は、その他の国々の成長に押されつつあります。
 特に、近年、韓国コンテンツの成長は著しく、今年三月には、Kコンテンツ輸出活性化戦略を公表し、二〇二七年までに輸出額二百五十億ドルを目指すという方針を聞いています。韓国は、文化、コンテンツ分野を基幹産業の一つとして位置づけ、約二十年にわたって国家的支援を継続してきており、我が国としても、こうした事例を参考に、世界から評価される質の高いコンテンツを持続的に生み出すとともに、高付加価値、高収益のビジネスモデルとして所得の維持向上にもつなげるような戦略的な集中的支援、関係省庁を挙げての取組が必要だと思います。
 総理、韓国ドラマは見ますかね。出来がいいですよね。まあ、脚本ももちろんなんですけれども、非常に出来がいい。それはなぜかというと、やはり映像文化に対する国の姿勢が違うんですよ。
 例えば、日本のテレビ局や映画会社が空港で撮影をしたいといって空港会社に、国交大臣、申請をしますと、国交省にお伺いを立てるんですよ。そして、そのうち、脚本を見せろと言われるわけですよ。恋愛物で、恋人が別れて涙ながらにゲートを過ぎていく、こういうシーンはすぐ許可が出るんです。だけれども、殺人事件やテロはお断りなんですよ。
 私は、文化というのは、中身を精査するんじゃなくて、映像を作るということにやはり応援をしてあげなきゃいけないと思うんです。すなわち、日本では空港のシーンは撮れないよねとみんな思っているわけですよ。
 私が副長官で官邸にいたときに、ハリウッドの超有名な映画の第三作目の撮影の便宜供与依頼というのが来まして、関係省庁と話合いをしました。向こうから、ハリウッド側からの要請は、様々な税の優遇ですとか滞在期間中の便宜供与だったんですが、ゼロ回答でお返ししましたよ。それは、第三作目として日本で撮るはずの脚本をタイに変えて、そして興行収益百三十億ドルみたいな物すごい収益を上げ、そして、その撮影場所に多くの人たちが観光地として出かけるようになっているんです。
 あのとき、ちょっとばかりの税金を、うちはできないといって断ったために大きなビジネスチャンスを失った、収益を失ったと思っていまして、これは概念を変えていかなきゃいけないと思っています。
 例えば、韓国のドラマを見ていますと、公的機関を貸すんですね、空いているところは。申請はもちろんしてもらうそうなんですけれども、非常に短期間で貸すか貸さないかの判断をしてくれるので。そうすると、日本は、同じシーンを撮りたかったらセットを造らなきゃならない。なかなか役所の施設なんて貸してくれませんからね。そうすると、費用はかかって、しょぼい映像になって、なおかつ時間がかかるという、この状況から抜け出していかなきゃいけないと思います。本物を使わせることでリアリティーも出るし、国が主導してこのような様々な壁を取り除いた結果、成功を手に入れているのが韓国ではないかと思います。
 優良なコンテンツは、インバウンドによる地方誘客やソフトパワーによる外交の展開において強力な武器となります。日本への関心、日本文化への理解を醸成し、国家のイメージを形成し得る大きな力を有します。
 本年三月、岸田総理から、新たな資本主義の下、広い意味での日本の誇るべきクリエーターへの支援を検討するということについて表明をされました。
 党としても、今般の経済対策の提言に、次代を担うクリエーター、アーティストの育成や、文化施設の次世代型機能強化、複数年にわたり基金で支援する仕組みなど、コンテンツ産業等の海外展開やロケ誘致の推進を盛り込ませてもらいました。
 コンテンツ産業の振興に向けた総理の決意をお伺いしたいと思います。
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岸田文雄#20
○岸田内閣総理大臣 御指摘のように、コンテンツ産業、我が国の成長を牽引する存在であると思いますし、日本が誇るソフトパワーの海外への発信ですとか、インバウンド、さらには地方活性化などにもつながる重要施策であると認識をしています。
 そして、委員御指摘のように、自民党からも提言をいただいています。複数年にわたる支援、こうした点が重要であるという御指摘をしっかり受け止めて、クリエーター、アーティストの育成についても、複数年、弾力的に支援できるよう、基金も含め、支援制度を考えてまいりたいと思います。
 あわせて、文化施設の機能強化、文化芸術、そしてコンテンツの海外展開支援、そして大型海外映像作品のロケ誘致、こうしたものについても、政府を挙げて、関係省庁、連携しながら取り組んでいきたいと考えます。
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萩生田光一#21
○萩生田委員 ありがとうございます。
 これ、やってみましょうよ、総理。できますよ、絶対に。
 最後、時間がなくなっちゃったので言いっ放しになるかもしれませんが、教育人材の確保でありまして、これは、本当に今現場で大きな問題になっています教員のなり手不足、こういったことも解消しなくちゃなりません。
 私の下で特命委員会をつくって、小学校高学年の教科担任制の強化、それから教員業務支援員、これはスクールサポーターです、これを全国の小中学校に配置しよう、そして副校長、教頭の支援員をつくろうということをお願いしています。
 確実に令和六年度予算で措置をすべきだと思っていまして、この三点を含め、特命委員会の提言を政府としてしっかり受け止め、実現をしていただきたいと思いますけれども、総理、最後に決意をお知らせください。
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岸田文雄#22
○岸田内閣総理大臣 教師という存在、学校教育の充実発展に向けて欠かせない存在である、一方で、厳しい勤務実態の中にある、環境は大変厳しい、こうした認識の下に様々な取組を進めていかなければならない。
 党としても、様々な御提言をいただいていることをしっかり受け止めながら、我が国の教育の質の向上という観点から、是非、予算、あるいは働き方改革、処遇の改善、また学校の指導、運営体制の充実、さらには育成支援、様々な切り口から政府一体となって取り組んでいきたいと考えます。
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萩生田光一#23
○萩生田委員 終わります。
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小野寺五典#24
○小野寺委員長 この際、牧島かれんさんから関連質疑の申出があります。萩生田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。牧島かれんさん。
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牧島かれん#25
○牧島委員 自民党の牧島かれんです。
 質問の機会をいただき、ありがとうございます。
 総理は、所信表明演説におきまして、変化の流れをつかみ取るということをおっしゃいました。まさに今、人口減少局面に入っています。生産年齢人口も減っている。私たちの毎日の生活の中でも、人手不足だなと感じる場面が増えてきました。デジタル化、やらなければならない。デジタルのツール、使いこなしていただきたい。ただデジタル化をするだけではなくて、DX、デジタルトランスフォーメーション、新たな価値を生み出していくということを意識しながら、デジタルに関連する質問から始めたいと思います。
 河野大臣は防災担当大臣もなさっておりました。そのとき、私、内閣府大臣政務官として、熊本地震で、短期間ではありましたけれども、政府現地対策本部長も務めました。
 熊本地震といって思い出すのは、やはり、本震だと思っていたものが余震だったというように、揺れが長く続いたこと、そして、高齢化率が高く、避難所の運営をたくさんのボランティアの方に助けていただいたこと、車中泊が多かったこと、指定された避難所ではなく自主的に避難された方も多かったので、全体の把握が難しかったことにありました。
 一方で、小さな村ながら、デジタルのツールを活用して、罹災証明書をいち早く住民の皆さんに届けようとしたところもありましたし、タブレットを避難所に配った最初の大きな災害だったと記憶しています。これにより、それぞれの避難所のニーズをきめ細かに聞き取ることができました。完全形ではありませんでしたが、防災・減災、災害対応掛けるデジタル、防災DXが重要であるということを私も痛感してきました。まさに、実証実験から、今、実装の段階に入ろうとしています。
 今週の月曜日、小田原で、避難所の運営にどのようにデジタルが貢献できるかという実験が行われました。午前中は今までのとおりのアナログのやり方で、午後はデジタルツールを活用する。両方、避難所運営をやってみて、どんな違いがあるのかというのも検証しています。
 避難所に入るときの入口で、今、通常、アナログで行われていますので、受付で紙とペンを渡されて、住所や名前と電話番号、連絡先を書くようにと言われることが多いです。お薬の名前を書いてくださいと言われますが、ふだん飲んでいるお薬の名前を覚えて書ける方はほとんどおられません。
 デジタルになるとどうなるのか。マイナンバーカードを持ってきていただいて、入口でピッとかざすだけになります。ふだんからお財布にマイナンバーカードを入れておいていただければ、四桁の暗証番号で本人確認はいたしますけれども、一人当たり、入所にかかった時間は二十五秒でした。紙、アナログを使っていたときの十分の一まで時間が圧縮されています。
 災害が起きたとき、被災された方は不安な気持ちで避難所に入られる。避難所運営に関わっておられる自治体の職員の方もまた被災者です。双方の負担を軽減するためにデジタル、テクノロジーを使いこなしていただくことが大事だ、そのように私自身は考えているんですが、まず河野大臣の御見解をお聞かせください。
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河野太郎#26
○河野国務大臣 ありがとうございます。
 熊本の地震のときには、牧島さんに現地対策本部長として行っていただいたり、いろいろありがとうございました。
 今回、小田原で、神奈川県小田原市の協力をいただいて、実験を行いました。
 マイナンバーカードを使うことで、入所の登録も早くできますし、それと連携するアプリで、例えば様々なアレルギーであったり、薬を飲んでいるときにどういう薬を飲んでいるか、いち早く情報を収集することができます。また、それを災害対策本部その他と共有することができるということで、本当に、発災直後、様々なものを速やかに対応しなければいけないときに、デジタル技術を使うことで、対応を早く、そして情報を必要なところと共有することができる。そして、そういう医療情報を基にお医者さんの診察を受けていただくことで、安心感を得ることができたという実験の参加者、非常に多くなっております。
 デジタル庁としては、今、多くの自治体が様々なデジタルのアプリを独自に開発をしていただいておりますけれども、それを取りまとめてカタログとして提示をして、発災の前から、災害が起きたとき、直後、復旧復興の段階、それぞれ使えるデジタル技術、アプリというものをカタログにして提示をして、自治体が、抜けているところ、自分たちにとって必要なもの、これを選べるようにしていきたいと思っております。
 また、行く行くは、デジタルマーケットプレースのように、入札をしなくても必要なものが自治体にとってすぐ手に入るような、そんなシステムの構築もしていきたいというふうに思っております。
 マイナンバーカードを常に持っていただくことで、常時、自治体のいろいろなサービス、国のサービスを受けられるだけでなく、災害が発生したというような緊急時にも非常に有効に使うことができる、そういうことが確認できた実験だというふうに思っております。
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牧島かれん#27
○牧島委員 ありがとうございます。
 デジタルマーケットプレースというキーフレーズも出てきましたが、カタログがあることによって、そこから自治体が必要なものを使えるようになっていく、その世界観、お示しできたのではないかと思います。
 また、データの移行というお話もありました。
 このシミュレーションでは、巨大地震の後に富士山が噴火するというシナリオがありまして、溶岩流が流れ着く可能性のある避難所というのが出てきます。この避難所に避難をされている住民の方はほかの避難所に移らなければならなくなるんですが、この被災された方の名簿もワンクリックで次の避難所に移行することができました。フェーズによって人は動いていきます。データも一緒に動かしていくということも大事になるということが確認されたと思います。
 また、医療のお話もありました。
 火山灰を吸ってしまって喉が痛くなってしまった患者さんがいるというシナリオに基づき、アプリで体調が悪いということを伝えていますので、ドクターが回診に来られます。そのドクターは、まず、患者さんに、お具合はどうですかと聞かれた後、マイナンバーカードをお持ちですかと尋ねています。御本人の同意に基づいてではありますが、マイナポータルにアクセスをすることで、御本人が持っている診療情報、薬剤履歴、特定健診のデータをドクターに見ていただくことができるようになります。これは、被災者であっても避難所であっても可能。
 もちろん、有事だけではなく平時であっても、患者さんが、国民の皆さんが自らの医療のデータをドクターや薬剤師といった医療従事者の方に見ていただくことができるようになったんだということが大事だと思っておりますが、厚生労働省の取組を武見大臣から御答弁いただきたいと思います。
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武見敬三#28
○武見国務大臣 マイナ保険証というのは、まさにアナログの社会からデジタルの社会に入るパスポートだろうというふうに考えております。マイナンバーカードを活用したマイナ保険証は、実際に、今御指摘のとおりの質の高い持続可能な医療の実現に、これから間違いなく不可欠になってまいります。
 マイナ保険証は、御指摘の、患者本人の薬剤情報や特定健診情報などをしっかりと活用して、他の医療機関や他の薬局でその情報をきちんと確認することによって、重複投与であるとかあるいは併用禁忌といったようなものを確実に回避することができるようになります。
 また同時に、昨今は医療技術が非常に進歩してきて、特に抗がん剤治療などは、外来で行われるようになりますと、一回の外来で既に高額療養費をはるかに超えてしまいます。そういうときに、高額療養費に関わる限度額認定証をわざわざ持っていかなくても、マイナンバーカードがあれば、それで実際に支払い免除額が免除された金額だけを払えばよいというふうになりますので、極めて重要なメリットがそこに見出すことができると思います。
 こうしたメリットをより多く国民の皆様に実感をしていただいて、とにかくマイナ保険証を一回使ってみませんかというキャンペーンをやって、そして、多くの医療関係団体の人たちにも、あるいは保険者の皆さんにも御協力をいただいて、幅広く、まずは一回使ってみて実感を持っていただくということがとても必要だ、そのまず第一歩を我々としてはしっかりと踏み込んでいきたいと考えているところでございます。
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牧島かれん#29
○牧島委員 今、一度使ってみませんか、マイナ保険証というキャンペーンを厚生労働省さんの方で進めておられると御説明がありました。使っていただけば、自分の医療の質を高めるために、健康につながるんだという実感を持っていただけると思います。
 医療機関、診療所、クリニックなどで、マイナンバーカードのカードリーダーがあるのにもかかわらず、受付で紙やプラスチックの保険証をお持ちですかと聞かれる場面があります。もったいない、そのように感じています。是非、引き続きのキャンペーン、多くの方に知っていただきたい。お願いを申し上げます。
 次の質問は、総理にお尋ねをいたします。
 いよいよデジタル行財政改革がスタートいたしました。デジタルで機動的な行政を行っていく、財政改革にもつながるデジタル行財政改革ですが、新しいコンセプトなので、まだイメージがつかみにくいという方もいらっしゃるのではないかと思います。
 私自身は、このデジタル行財政改革の肝は、国と地方の関係が変わってくるということにあると思っています。もちろん、地方自治や地方創生はとても大事なことです。一方で、デジタルの文脈で申し上げれば、それぞれの地方自治体にデジタルの専門家はそんなにたくさんおられません。そういう中で、調達を考える、契約をする、そして仕様書も書かなければならない、見直しをしなければならない、大変な御苦労が生じています。
 であるならば、千七百四十一の自治体がそれぞれゼロからつくるのではなくて、いいものを、質の高いものをみんなで使っていく。それによって、住民の皆さんにはより早くサービスをお届けすることができる、そしてコストも下げることができる。ここがデジタル行財政改革の中の目指す一つの柱になっていると思うのですが、総理の御見解をお聞かせください。
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