合田哲雄の発言 (法務委員会文部科学委員会消費者問題に関する特別委員会連合審査会)

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○合田政府参考人 お答え申し上げます。
 宗教法人法と会社法や弁護士法等とでは、その趣旨、目的、解散命令請求の仕組み等が異なってございまして、宗教法人の財産全体を包括的に保全し得る処分を可能とすることについては、憲法に定める財産権の保障に加え、信教の自由との関係からも慎重な検討が必要と考えてございます。
 また、会社や弁護士法人等が憲法上の結社の自由を享有しているとしても、宗教法人は、信教の自由として、宗教的結社の自由に加え、宗教的行為の自由等への配慮も求められるものであり、会社等と同様では語れない側面を有すると考えてございます。
 具体的には、会社法等の保全に関する規定は、会社等の財産に関し、管理人による管理を命ずる処分その他必要な保全処分を命ずることができるとするのみで、どのような場合にどのような保全命令が命じられるかは裁判所の判断に委ねる形になっていること。また、会社等と異なり、宗教法人の財産は、一般論として申し上げれば、信者の宗教的表現である寄附等の結果として形成され、主として宗教的行為のために用いられるものであり、法人の財産全体に対する包括的な保全を命じた場合、財産権行使を伴う宗教的行為が幅広く制約されることがあり得ること。重ねて、一般的な、基本的な考え方を申し上げれば、宗教法人は、解散命令により法人格が消滅したとしても、清算により債務を完済した上で残余財産となった祭祀財産は解散後も信仰のために利用する可能性があることにも留意が必要であること。このほか、会社等の場合は裁判所が解散の申立てをした利害関係人に対して相当の担保を立てるよう命ずることができるものとされてございますが、宗教法人にはそのような仕組みがないため、利害関係人に保全を認める場合、濫訴等を招くおそれがあることなどが考えられるところでございます。
 過去の経緯におきましても、裁判所が解散命令を行う仕組みとなった昭和二十年の宗教法人令や昭和二十六年の宗教法人法の制定に当たり、財産保全の制度は設けられておらず、平成七年の宗教法人法の改正に際しても財産保全の制度は導入されなかったところでございます。
 これらの事情を考慮した結果、会社法等と同様の包括的な保全規定を宗教法人法にそのまま取り入れることは、信教の自由との関係から検討すべき難しい点があり、これまで導入されてこなかったものと承知をいたしてございます。

発言情報

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発言者: 合田哲雄

speaker_id: 10309

日付: 2023-12-01

院: 衆議院

会議名: 法務委員会文部科学委員会消費者問題に関する特別委員会連合審査会