片山大介の発言 (憲法審査会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。
 最高裁の判決を受け、我が会派の考えを述べさせていただきます。
 現行憲法を考えた場合、一票の較差を解決することは何より大切なことです。しかし、都市部に人口が集中する現代においては、参議院の都道府県単位の選挙区では一票の較差は広がるばかりです。現状で較差を是正しようとすれば、完璧な解決策ではないにせよ、合区はある程度効果を出しています。今回の判決で、憲法の問題が生ずる程度の著しい不均衡状態が、不平等状態があったとは言えないという判断が示されたことからも、それは分かります。
 しかし、今のままでよいわけではないことを真剣に考えなくてはいけません。合区が導入されてから最大較差は三倍程度で推移してきたことから、有意な拡大傾向にあるとは言えないとされたものの、十分だという認識からは程遠いからです。また、合区となった選挙区では投票率の低下や無効投票率の上昇が見られ、有権者は都道府県ごとに地域の実情に通じた国会議員を選出するという考え方がなお強いという課題も新たに示されました。こうした、ともすれば相反する課題に対して、判決では、更に議論を積み重ね、種々の方策の実効性や課題を見極めつつ、国民の理解も得ていく必要があり、それには一定の時間を要するとされています。
 しかし、ここでいう一定の時間が余り猶予のあるものではないことは明らかです。今回の判決を下した裁判官の中には違憲であると明確に示した方もいて、三倍程度の較差ももはや看過される状態ではなくなっているからです。今の都道府県単位の選挙制度を続ける限り、合区は避けられないことを覚悟しなくてはいけません。
 一部に、憲法で参議院議員を地域代表に位置付け、各都道府県から選ぶという考えもありますが、これには慎重を要すものと思います。その場合、そもそも衆議院に対する抑制、均衡、補完という参議院の在り方や、国民の多様な意見を代表する役割を併せて考える必要が出てくると思います。なので、衆議院と似通った地域代表を選出する都道府県の選挙区からブロック制の選挙区制度への移行する議論を進め、また、別の角度からは自治体の首長と参議院議員の兼職規定の廃止なども検討していくべきです。
 我々は、行財政改革を訴える政党で、議員定数の削減を実行すべきとの思いもあり、ブロック制への移行は必要不可欠と考えています。平成三十年に我々が提出した公職選挙法改正案では、議員定数を二十四減らしたとしても、全国を十一ブロックにしたブロック制を導入した場合、較差は一・一八九倍まで縮小するとの試算を出しました。優位性は今の都道府県単位の選挙制度より際立っています。有権者の投票意識も、選挙区制度の形を大きく変えることで好影響を与えると考えます。
 今回の判決で指摘された一定の期間の猶予とは再来年の二〇二五年、次回の参議院選挙までと見ています。各会派で結論を出す努力が必要だと思います。日本は、今後も人口減少が進みます。都道府県単位での行政が成り立つのか、様々な行政が非効率、非合理的になっていくのではないかとの懸念があります。こうした懸念を解消するためにも、我々は、選挙制度の前提となる国家の基本構造を変えるべく、憲法改正について条文化し、提言を出しています。
 憲法審査会もさきの国会から議論が活発になってきているものの、今国会の会期も短く、時間の猶予は限られています。総理は来年九月までの憲法改正を目指すとしていますが、そのためには発議に向けた具体的な議論を進めていかなければ間に合いません。特に参議院では、衆議院に比べ議論が遅れているという指摘もされています。
 議論を漫然と続けるのではなく、将来の道州制の導入など、統治機構改革を視野に入れた国家としての基本構造を考える観点で議論していく必要があると思います。そして、結論を出すべき時期を見据えたスケジュールを策定し、建設的な議論をしていく必要があることを提案し、私の意見とさせていただきます。
 ありがとうございます。

発言情報

speech_id: 121214183X00120231115_021

発言者: 片山大介

speaker_id: 8333

日付: 2023-11-15

院: 参議院

会議名: 憲法審査会