塩田博昭の発言 (憲法審査会)

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○塩田博昭君 公明党の塩田博昭でございます。
 緊急集会と議員任期の延長について意見を申し上げます。
 参議院の緊急集会について、衆議院の憲法審査会では、二院制が憲法の重要な原則であり、例外的に一院による緊急集会を認めているにすぎず、その活動期間等は限定的と解釈すべきという意見が述べられました。そして、緊急集会の期間や権限について、現時点では何も歯止めがない状態であり、拡大解釈は危険との指摘もなされています。その上で、緊急集会で全て対応するのではなく、憲法改正により衆議院議員の任期を延長して二院制を維持する方が権力分立と国民主権の観点から優れているとの指摘がなされています。
 しかしながら、そもそも憲法制定時の帝国議会において金森大臣は、緊急集会について、民主政治を徹底させて国民の権利を十分擁護するために政府の一存で行う処置を極力防止しようとするものであると答弁しております。つまり、緊急集会は権力分立と国民主権を保つために設けられた制度なのです。
 さらに、本審査会で五月に土井参考人が指摘したとおり、緊急集会の開催を要求し案件を提示する権限を持つのは、衆議院に基礎を置く内閣です。その内閣を統制するための審議、議決権を参議院に認めるだけでなく、事後の同意権を衆議院にも、衆議院に持たせることで、内閣、衆議院、参議院それぞれの権力が分立し、互いに抑制することによってバランスを取ることができる制度設計となっています。
 一方、議員任期の延長については、長谷部参考人からそのリスクについて指摘がありました。衆議院議員の任期が延長された場合、選挙で選ばれていない衆議院議員のいる状況であるにもかかわらず、国会の権限が行使され、通常時と変わらずに法律制定ができるようになり、緊急時の名を借りて通常時の法制度そのものを大きく揺るがすような法律が次々に制定されるリスクがあるということであります。
 つまり、権力分立と国民主権の観点から、緊急集会と議員任期の延長のいずれが優れているとは言い切れず、それぞれの優れた点や問題点を細やかに洗い出す必要があるのではないでしょうか。
 今後の本審査会におきましては、本年六月七日の本審査会において我が会派の西田幹事が示した、衆議院の解散後又は任期満了前後に災害など緊急事態が発生した場合における対応策としての二案を含め、緊急集会の権限、その活動期限、議員任期の延長等について更なる議論がなされることを希望いたします。
 合区の解消について意見を申し上げます。
 合区について、私ども公明党は、特定の県のみがその県から議員を選出できない制度となっているため住民から多くの不満が出ていることを認識しており、改める必要があるとの立場であります。参議院の選挙区を都道府県単位とすることで合区の解消を図るべきとの意見もありますが、日本国憲法は衆参両議院の議員を全国民の代表としております。また、法の下の平等を踏まえれば、一人一人の投票価値はできるだけ平等であることが重要です。
 この二つを両立させるために、私ども公明党は、かねてより全国を十一のブロック単位とする個人名投票による大選挙区制を提唱しております。そうすることで、憲法が求める投票価値の平等を更に追求しながら、参議院選挙区の持つ独自の地域代表的な性格と両立、調和させることを通じて、参議院全体としての全国民の代表としての性格を保つことが可能となります。
 今後も人口やその分布が変動することは避けられない状況の中で、頻繁に選挙の仕組みを変更する必要がない安定的な制度を更に追求していく必要があるということを申し上げて、私の発言を終わります。

発言情報

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発言者: 塩田博昭

speaker_id: 10516

日付: 2023-12-06

院: 参議院

会議名: 憲法審査会