礒崎哲史の発言 (憲法審査会)
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○礒崎哲史君 国民民主党・新緑風会の礒崎哲史です。意見を述べさせていただきます。
これまでの憲法審査会において様々なテーマに関して議論が行われてまいりました。この直近一年では参議院の緊急集会や選挙の一票の較差、合区問題について、それ以前では国会におけるオンライン審議、二院制、新しい人権、国民投票法改正などについて集中的に意見交換や参考人質疑が行われてきています。一つ一つが重要なテーマであり、丁寧な議論の積み重ねが重要だと考えています。
こうした国会におけます議論に加えまして、国民民主党としても、憲法は国民のものであり、参加と公開が必要不可欠と考え、国民参加型、フルオープンの会議体を党内に設け、議論を重ねてまいりました。憲法学者を始め、多様な分野からの有識者の方々をお招きし、オンラインでのライブ配信を行うなど、双方向の意見交換を心掛け、フラットな対話を積み重ねることで現時点における論点の整理を行い、二〇二〇年十二月にその内容については公表をさせていただいているところであります。
例えば、人権分野においては、憲法制定時には予測できなかった時代の変化に対応するため、人権保障のアップデートが必要だと考えています。特に人工知能とインターネット技術の融合が進む今、国際社会では個人のスコアリングと差別の問題や国民の様々な行動に不当な影響を与えるネット広告の問題などが指摘されています。デジタル時代においても個人の自律的な意思決定を保障し、民主主義の基礎を守っていくため、データ基本権などの議論を深めていくことが必要と考えます。
また、統治分野においては、語数が少なく規律密度が低いという日本国憲法の特徴がゆえ、時の権力による恣意的な解釈や運用を許しやすいという問題があると考えます。
こうした点については、国民が求める大切なルールについては明文化するなどの対応が考えられ、具体的には総理の解散権の制限や臨時国会の召集期限の明文化などの議論が必要だと考えます。
また、近年におけます災害の多発化やコロナ禍で顕在化した課題を解決する観点から、緊急時における行政府の権限を統制するための対応策が必要と考えます。この点に関しましては、いかなる緊急事態においても国会機能を維持し、権力を統制、分立することが重要であるとの考え方に基づき、日本維新の会、有志の会、国民民主党の三党派にて議論を深めることで、衆議院の議員任期延長や、緊急事態の状況下における内閣の権限行使に当たって国会の承認の必要性を明文化するなどの考えをまとめさせていただき、そして提案をさせていただいているところでもあります。
以上、そうした私たちの問題意識の一例を申し上げましたが、国民民主党は、憲法が定める基本原則、人権尊重、国民主権、平和主義をこれからも守り続けるために憲法の規範力を高めるための議論を続けていくことが重要と考え、こうした論点整理や提案を行ってまいりました。
今後も、更なる科学技術の進歩や社会の変化、将来の起こり得る災害を始めとした緊急事態に備え、基本的人権を保障する観点で私たちが何を想定し、どこまでを想定内として、そして統治体制をどのように整えていくのか、この憲法審査会で丁寧に議論を重ねていただけますことをお願い申し上げます。
また、本審査会で述べられている皆様の多様な意見について、より多くの国民の皆様により深く御理解をいただくためにも、今後の議論の参考とできるようにその内容を整理の上、分かりやすく取りまとめていくなどの対応も必要と考えます。
是非こうした点も今後検討いただけますことをお願い申し上げまして、私の意見とさせていただきます。