友納理緒の発言 (厚生労働委員会)

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○友納理緒君 より一層進めていただければと思います。地域が整いませんと、結局、病院から退院をする受皿がなくなってしまうということになりますので、地域の体制整備をしっかりと努めていただければと思います。
 次に、医療安全対策について伺います。
 これまで弁護士として医療紛争に対応してきましたが、最近の懸念は、司法の場において、転倒、転落や誤嚥などの事件について、医療側にとって厳しい判断がなされているところです。裁判例ですね。直近でも、広島の方の施設でしたけれども、誤嚥の事件で大変厳しい判断がなされたかと考えています。
 医療は様々な制約の中で提供されています。その制約に目を向けずに、事故が発生したという結果のみに着目し、医療者に責任を問うことはあってはならないと考えています。医療者として事故防止対策を行うことは当然のことですけれども、例えば、転倒、転落事故などは様々な事象を背景として起こりますので、確実に予見し回避することは難しく、困難な状況です。特に、高齢者であれば、自宅等でも日常容易に起こり得るものですので、病院、施設だからといって全てを防ぐことはできません。
 裁判例を見ましても、医療者としてどこまでの注意義務、これは予見可能性に基づく結果回避義務ということになりますが、これを負うのか明確ではなく、判決で述べられる注意義務の内容も現実的ではないものが多くあります。
 また、皆さんにも想像していただきたいんですが、例えば、夜間などは三人の看護師で三十人から四十人の患者を見ている現場が多くあります。これは適切な人員配置基準を満たしていますが、明らかに人が足りません。その患者さんの中には、認知症の方もおられれば、医療依存度の高い方もおられます。
 最近の裁判例では、夜勤の看護師三人のうち一人が休憩に入り、残り二人がそれぞれ別々の患者のナースコールに対応、このうち一人が転倒の危険性のある患者の排せつに付き添っていたときに別室患者のナースコールが鳴り、ほかに対応する人がおらず、別室患者の介助のために目を離した隙に、当初付き添っていた患者さんが便座から立ち上がり転倒したという事例がありました。この事案では、看護師の注意義務違反が認められています。
 明らかに人数が不足をしています。多くの医療機関や施設では、経営上の理由や人材不足から、診療報酬以上の配置を行うことは困難な状況にあります。厚生労働省として、現在の人員配置基準等で適切に安全対策を行うことが可能だとお考えでしょうか。政府参考人にお伺いいたします。

発言情報

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発言者: 友納理緒

speaker_id: 8576

日付: 2023-11-16

院: 参議院

会議名: 厚生労働委員会