寺田静の発言 (農林水産委員会)
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○寺田静君 ありがとうございます。
熊の対策、単年で何かをしたらおしまいではなくて、継続した対策が必要になるというふうに考えております。単年度拡充ではなくて、一定期間の方針で是非お願いをしたいというふうに思います。
さらには、予算があっても人手が足りないという問題も本当に深刻なものとなっています。様々なこの境界の管理など、熊が人間の領域に立ち入らないようにするためにすべきことというのはある意味分かっているわけです。
でも、この人口減少で日常の人の往来というものも減って、熊が人間に脅威を感じる機会が激減して、継続して管理する人手もないということで、本来はこの境界が適切に守られて共生ができることが望ましいと私自身も考えておりますけれども、現実問題として境界が維持できなくなって、今、ここ東京など同じ現代社会にありながら、農作業のときにも、通勤通学にも、毎日熊におびえながら生活をするという切実な現実があるということを御理解をいただきたいと思っております。
私も、以前、筋向かいの家の庭で熊のふんが見付かったということもありますし、最近も同じ小学校区の中で熊が目撃されているということもあって、車の乗り降りのときや庭の草刈りのときなどは本当に周りを見渡して警戒をしているところです。そうやって秋田で週末を過ごして都内に戻ってきますけれども、都内で子供を公園に連れていって茂みからがさっと音がすると、ばっと反射的にやっぱり身構えるんですね。で、その次の瞬間には、ここは東京でそんな必要はないんだと、自分の取った行動がばからしく思えるんですけれども、そのぐらいこの同じ日本に暮らしながら野生の生き物におびえている実情が地方にはあります。仕事を終えて帰宅した際に、家の角から現れた熊に出会い頭に襲われて失明をしたという四十代の方もあります。
資料、お配りしたもののA4のものを御覧いただきたいというふうに思いますけれども、これは、北秋田市というところで、市街地で市民五人が相次いで熊に襲われたというものです。ここで菓子店を経営する方が、自分の体、被害を受けた体をさらして被害を訴えていらっしゃいますけれども、車庫のシャッターを開けたところ、その中にいた熊と目が合ったと。距離は二メートルで、目が合った瞬間やばいと思って走ったけれども、十メートルほどで熊に追い付かれて倒されたと。体の右を上にして半身の状態で熊が覆いかぶさってきて、耳の近くでグオーグオーと鳴き声を出しながら全身襲われたと。右腕や右脇腹、右足の太ももをかまれて、背中などもひっかかれ、顔や頭も負傷して、死ぬんだなと頭をよぎったということです。熊と遭遇したときには後ずさりをして頭と顔を守れと言われていることは知っていたけれども、それは距離があればできるかもしれないけれども、近距離では無理だというふうにおっしゃっています。
また、この裏を御覧いただきたいと思いますけれども、日々この診療に当たる病院の医師からは、受傷部位、熊による受傷、傷を受けた部位の八割は頭や首など、顔面など、首より上に集中をしているということでした。
本当に、この命の危険を感じながら暮らしているんだということ、この記事からもお分かりをいただけるんではないかなというふうに思います。
今年は気温が高くて、熊の冬眠までまだ一月あるとか、徳永委員の指摘にもありましたけれども、温暖化なのか、そもそも満足に栄養が取れていないからという理由なのか、冬眠をしない熊も出るんではないかというふうにも指摘をされております。県民また道民の皆さんも同じだと思いますけれども、毎日熊におびえながら生活をして、あとどれだけ人の命や健康が犠牲になったら、あとどれだけの財産、大切に育ててきた作物が被害に遭えば国は腰を上げてくれるのかと悲鳴を上げています。
資料の中の死亡事故は岩手県との県境、岩手県側の山中で秋田県民の夫婦が襲われたという事故もあります。県単独の対策では本当に様々な面で限界が来ているというふうに私も痛感をしています。進む過疎化、高齢化、秋田県はこの最先端を行っているというふうに言われますけれども、今後ほかの地域でも大きな課題になってくるものと思います。
大切な生産者とその生産者の暮らす生活基盤、農地、農村、生活の糧となる農作物を守るためにも、大臣からも是非この熊の指定鳥獣への指定を働きかけていただきたいと思いますけれども、最後に大臣、いかがでしょうか。