寺田静の発言 (農林水産委員会)
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○寺田静君 ありがとうございます。
農地の有効活用とかいうふうに言われますけれども、耕作放棄地がたくさんある中で、何か余りすとんと胸には落ちないところが私にとってはあります。
先ほども申し上げましたけれども、この飼料用米、水田を活用して生産ができますし、自給、唯一に近いほど自給ができているものでもあります。そして、この機械なども同じものが使えるということもあって、主食用米を作っている農家さんたちにとってもハードルが低いというメリットもあります。
昨年の十二月には農水省が飼料用米生産コスト低減マニュアルを作って、今年十一月の農林水産省農産局の資料、飼料用米をめぐる情勢についてを見ても前向きなように、先ほどもお伝えしましたけれども、前向きなように見えるんです。
米政策に関しては、過去からの、過去の歴史からの不信策が大きいということを認識をしていただいて、その背景がある中で、国が飼料用米の位置付けをどういうふうに考えているのか方向性を示していかなければ、増やしたくても増えないんではないかなというふうにも思うんです。
冒頭にもお話しした「NHKスペシャル」ですけれども、第二回目はたんぱく源を守れるかという、国産の肉、卵、乳製品を守っていけるのかという特集の中で、基本法制定当時の事務次官が書き残した反省についても触れられていました。家畜の餌を国内生産するという視点を欠いていた、人間の食べる穀物と家畜の食べる穀物を峻別してしまった、潜在的食料危機であることを考えるとどうもそれは誤った政策だったのではなかろうかというふうに記されているということでした。農業基本法が制定をされて十三年後に書かれたものということでした。
また、速記録が出ていないので正確性を欠くところはあるかもしれませんけれども、午前中の衆議院の質疑の中で畜産局長が、飼料の国内生産に合わせた畜産の規模というものを考えていく必要があるかもしれないというようなことをおっしゃっていたと思います。輸入飼料に頼って規模拡大で生産性を上げるという方針を少し立ち止まって考え直すというところに来たという認識であるということであるというふうに思います。
また、舟山大臣への、大臣の御答弁でもありましたとおり、舟山委員への大臣の御答弁でもありましたとおり、輸入飼料の高騰などのこの外部構造に依存しない構造改革が目指すべき方向だというふうに明言をされていらっしゃいました。
飼料用米の生産の話をしてきましたけれども、農家からは、考えてみれば当たり前のことではありますけれども、主食用と飼料用と二種類を作るのは、同じ米ではあるけれども、栽培方法も違って収穫時期もずれるんだと、隣の田んぼで作った飼料用米のこの品種、隣の田んぼで作った場合にはこの主食用と飼料用の品種の花粉が混ざるのではないかという不安もあると、主食用米、一緒に作って何割を主食用、何割を飼料用とした方が効率がいいんだと、ただでさえ人手が減る中で農家の作業効率として別々のものを作るというのは余り有り難くない話だというのも複数の方から聞いております。
生産者側からすると余り合理性がない、手間の掛かる方法だということであろうというふうに思います。人間の食べる穀物と家畜の食べる穀物を峻別していくやり方をこれからも続けていくのかなということを個人的には考えております。
畜産物価格に関して午前中から議論が続いてまいりましたけれども、この畜産物価格に限らず、生産コストの上昇を生産者がかぶるようなやり方が続けば、自然減以上に生産者の方は減っていって、持続可能では全くないんだというふうに思います。食べていけないというところには、やっぱり人は来ないだろうというふうに思います。未来を担う若手も含めて、この生産者の苦境をどう救っていくかというところが本当に重要だろうというふうに思っています。
また、この「NHKスペシャル」、再三申し上げておるところですけれども、親から引き継いだ酪農、飼養頭数を三十頭から四千五百頭に増やして、従業員百人の国内有数の規模に育てたという方は、生き抜くには規模拡大だと、自分も国もそう思っていたと、今となればどうだったのかなという思いはあると、規模が足を引っ張って自由が利かなくなってきたと、今後のことは分からないというふうにおっしゃっていました。
一年半で離農した酪農家は千百戸以上、そして牛は五万六千頭減ったとのことでした。これは、一度減れば、困ったら来月増やせるというわけでは当然ながらありません。また、餌の争奪戦も加速をして、インドや中国などの需要がすごく増えて、またバイオエタノールなどへもトウモロコシは使われるということにもなって、この農水省の方も、飼料コスト、これは昔には戻らず上がっていくんだと、そうやって考えていく必要があるというふうにおっしゃっていたと思います。
手元の資料が数字が間違いでなければですけれども、二〇一五年に二八%だった飼料自給率は、この年、二〇一五年に、二〇二五年には四〇%という目標を掲げていたと思います。現状はどうかといえば、先ほども申し上げましたとおり、昨年の数字で二六%とむしろ下がっていて、あと二年で四〇%には到底達成できそうになく、今日の局長の御答弁にもありましたけれども、現時点での目標は二〇三〇年に三四%と、目標自体が先送りどころか引き下げられているような状況になっています。
目標年が二〇二五から二〇三〇と五年間先送りをされた上で、目標数値が四〇%から三四%に下がっているんですね。これだけでも非常に大きな問題であるというふうに思います。ここがどうしてこうなったのかの振り返りなくしては先に進めないんではないかなと感じております。
冒頭にも申し上げましたとおり、自給率の引上げには濃厚飼料の国産化が必要でありますけれども、そのために重要なトウモロコシでありますけれども、秋田はこの熊の被害を防ぐためにデントコーンの作付けを禁止している地域もあるというふうに聞いています。
また、今年は、飼料の自給に取り組む畜産農家がイノシシ被害に遭って、デントコーンが全滅したという話も聞きました。電気柵で覆うのもコストの見合いで難しいという話や、また、電気柵があっても熊が穴を掘って下を潜るというふうにも聞いています。
また、午前中の衆議院の質疑の中では、北海道のお話で、デントコーンは植えても熊のために植えているみたいだと、熊のためにあえてデントコーンを作付けをして、そこに熊を集めて家畜被害を防ぐということもされているというふうにもお話をされていました。
こうしたところも複合的に対策をしていかなければならないと思いますけれども、どう支援をされていきますでしょうか。