古庄玄知の発言 (法務委員会)

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○古庄玄知君 ありがとうございました。
 次の質問に行かせていただきます。
 前にも一度この法務委員会でお尋ねしたんで重複する部分もあるかと思うんですけれども、令和三年二月に、私の地元の大分で、ある事故、事件が起きました。これは、十九歳の少年が真っすぐな道路を夜間百九十四キロという猛スピードでぶっ飛ばしていたんですね。そうしたら、対向、向こうから来た車が右折しようと思ったら、それにぶつかって、はね飛ばされて、その対向車に乗っていた五十一歳の男性が亡くなってしまったと、こういう痛ましい事故なんですけれども。
 この交通事故の場合に、自動車運転処罰法という法律があって、第二条に危険運転致死罪というのが規定されています。その第二条二項に、制御困難な高速度で致死に至らした場合は、二十年以下の懲役かな、そういうふうになっています。最高が二十年。ところが、制御困難な高速度に該当せずに、該当しない場合は、普通の過失運転致死罪ということで七年以下の懲役ということになって、三倍開きがあるんですね。
 これについて、当初、検察は、危険運転致死罪は適用が難しいので過失運転致死罪ということで起訴しました。そうすると、七年以下、最高でも七年ということになります。これに怒った遺族が、百九十四キロでぶっ飛ばしておいて、これが制御困難と言えないのかと、制御不能だろうと、なのにもかかわらず、危険運転致死罪を適用せずに過失運転なのかと、ひどいじゃないかということで署名活動をして、二万八千通の署名を集めて検察庁に届けたら、ようやく検察庁が重い腰を上げて、ほんじゃということで危険運転致死罪に訴因変更をしたという案件がございます。
 で、今度、今年の二月ですかね、栃木県の方でも、これ、百六十キロで直進した自動車がオートバイに追突して、オートバイに乗っていた六十三歳の男性が亡くなったという、こういう案件があります。この案件についても、宇都宮の検察庁の方は、危険運転致死罪ではなくて過失運転致死罪ということで起訴しているみたいです。これについても、おかしいんじゃないかということで今署名活動がなされていると、そういう事案があるみたいです。まあ、ほかにもあるかも分かりませんけど、私が把握しているのはその二件です。
 これ、何でこういうことが起きるかというと、やっぱり制御困難な高速度、この制御困難なというのが犯罪の構成要件として非常に明確じゃないんじゃないかなというふうに思っております。
 こういう犯罪の構成要件が明確じゃない場合にどういう影響があるかというと、まず、捜査機関、検察官の方が判断に困るんですね。これ、万が一強気で危険運転致死罪に持っていって起訴して、もし危険運転致死罪に該当しないということになると、裁判所から無罪の判決をもらうと。そうしたらそれは困るんで、じゃ、一個落として過失運転致死罪で起訴しようかと、こういう判断になりがちだと。
 今度、起訴されたとしても、裁判所の方が、危険運転致死罪なのか過失運転致死罪なのか、難しい判断を迫られて困ると。
 それと、今度、弁護側の方としても、その起訴の態様いかんによっては、場合によったら無罪の主張をしなければならない。で、これで勝つのか勝たないのか分からない。
 今度、被疑者側にしても、もう早くはっきりさせてちょうだいよと。いつまでも裁判で引きずられるのは嫌だと。もう自分がやったことは間違いないんだから、それ相応の刑に服す覚悟はあるので早くはっきりしてほしいと、そういう要求は被疑者にもある。
 今度、被害者からしてみると、そういう暴走事件で自分の大事な人が亡くなったのに過失運転とは何事かということで、みんなが困るんですね。
 そういうのはやっぱり犯罪の構成要件が不明確なところに起因するんじゃないかなというふうに私は考えておるんですけれども、この辺、刑事事件における犯罪構成要件の明確化という点について法務大臣としてどのようにお考えなのか、御意見をお伺いしたいと思います。

発言情報

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発言者: 古庄玄知

speaker_id: 15915

日付: 2023-11-09

院: 参議院

会議名: 法務委員会