横山信一の発言 (本会議)
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○横山信一君 公明党の横山信一です。
まず、自民党派閥の政治資金パーティーに関し、総理に伺います。
この週末の報道を通して、国民の多くがその行方を注視していると思います。総理には、リーダーシップを発揮し、再発防止と国民の信頼回復に全力で取り組んでもらわなければなりません。
そのためには、政治資金の透明性を図る政治資金規正法の見直しはもちろんのこと、公明党が提案している調査研究広報滞在費の使途の限定や公開、未使用分の返納、当選無効議員の歳費返納など、あらゆる政治改革を断行する必要があると考えますが、総理の決意を伺います。
続いて、令和四年度決算について、総理並びに関係大臣に質問してまいります。
初めに、予備費についてです。
会計検査院は、参議院決算委員会からの要請を受け、本年九月に予備費の使用状況に関する会計検査の結果を本院議長に報告しました。それによると、予備費使用相当額の執行状況や流用、繰越し等の実態が明らかとなりました。
予備費は、新型コロナ感染症の脅威から国民の命を守り、経済社会活動の機能維持を図るために機動的に使用されました。その結果、コロナ禍を乗り越えることができましたが、多額の予備費が国会の事前決議の例外の下で執行されることとなりました。
今般の会計検査院の指摘を踏まえ、今後の非常時における予備費の在り方について、有識者を交えてガイドライン等を検討してはどうかと考えますが、総理の見解を伺います。
コロナ禍で苦しむ中小企業を救済するため、公明党も積極的に推進してきた持続化給付金の令和二年度の支出実績は、四百二十四万件、五・五兆円に上りました。
令和二年十二月末までに給付金を受給した個人事業者を会計検査院が検査したところ、申告データを確認できた八千九百三人のうち、給付金を収入計上していないと思われる者が四百二十八人いました。同じ給付金を受給しながら納税状況に差が出る事態は、公平な課税の観点から問題です。会計検査院は現行の申告審理や照会手続の中で効果的な方策の検討を求めていますが、受給者の多くは経営難に陥った事業者です。
今後も大規模災害などの発生があれば多額の給付事業が考えられるため、税務行政のDX化を進める中で課税の効率化や高度化に取り組む必要があります。
まずは、同様の給付事業が実施される場合には課税対象とすべき者には適正に申告するよう、国税当局において適切に対応する必要があると考えますが、財務大臣の見解を伺います。
食料の安定供給に向けて平成二十九年度から令和四年度まで十六兆円以上の事業費を執行しましたが、食料自給率は三八%と低い状況が続いています。
会計検査院では、総供給熱量に占める割合が大きい米などの十一品目について食料自給率への寄与度を試算した結果、小麦と大豆以外の品目は生産を増やしても寄与度が低いことが分かりました。
農林水産省では小麦と大豆の生産拡大を図っていますが、基本計画における令和十二年度の自給率目標は小麦が一九%、大豆が一〇%であり、計画どおりに目標を達成しても海外依存度が高いままです。
農林水産省は基本計画等で示された指標の進捗状況を検証していますが、会計検査院は基本計画の目標の達成状況等の検証を求めています。
国産小麦と大豆の消費が伸びれば食料自給率は向上します。そこで、基本計画において小麦と大豆の生産目標の達成状況等の検証を随時適切に行い、より一層の生産と消費の拡大を推進すべきと考えますが、農林水産大臣の見解をお伺いいたします。
〔議長退席、副議長着席〕
会計検査院より、NEXCO三社と本州四国連絡高速道路の四社に対し、各会社が管理する橋脚の耐震補強の実施状況に関する意見表示がありました。
高速道路は、地域防災計画において緊急輸送道路に位置付けられており、平成八年より前の示方書を適用して設計し、既に供用している橋梁は耐震補強することになっています。四社が管理する橋梁一万七千六百五のうち、落橋・倒壊防止対策は一〇〇%完了していますが、機能性回復のための対策は七七%にとどまっており、四千五の橋梁が未完了です。これらは地震時のミッシングリンクとなったり、緊急輸送道路として機能しないおそれがあるので、会計検査院は効率的な整備手法の検討を求めています。
会計検査院の意見表示を踏まえ、今後の橋脚補強の効率的な整備をどのように進めるのか、国交大臣に伺います。
十一月十六日の日中首脳会談では、本年が日中平和友好条約四十五周年の節目であることを踏まえ、総理は、日中両国が世界の平和と安定に貢献するための責任を果たすことなどを述べた上で、尖閣諸島周辺などの東シナ海情勢についての深刻な懸念の表明や日本産食品の輸入規制の即時撤廃などを求めました。
その後、二十二、二十三日には公明党の山口代表らが訪中し、中央弁公庁主任の蔡奇氏に習主席宛ての総理の親書を手渡しました。帰国後、山口代表は総理に、蔡奇氏から日中与党交流協議会の再開の提案があったことや、王毅外相からALPS処理水の海洋放出に関し、中国側から安全性を確認したいとの発言があったことなどを報告しました。
二十五日には、日中韓外相会議を前に、上川外務大臣が王毅外相と会談しました。そこでは、ALPS処理水の問題について、中国側から独自モニタリングの要請があり、専門家レベルで科学に立脚した議論を行っていくことが確認されています。
そこで、総理は、日中首脳会談とその後の山口代表らの訪中、日中外相会談の成果を踏まえ、日中間の課題解決にどう取り組むのか、伺います。
伝統的工芸品の生産額と従業者数は年々減少しています。伝統的工芸品に対する内需が縮小する中で、海外需要を取り込むことが重要です。
そのためには、四つの課題があると考えます。
一つ目は、売り込み先です。クールジャパン機構は日本文化と食材をセットにしたイベントを米国やマレーシアで開催しましたが、十分な成果を出していません。伝統的工芸品は、歴史と文化を大切にするヨーロッパに売り込むべきです。また、事業者が対面で海外のバイヤーと商談できる支援も必要です。
二つ目には、伝統的工芸品に関する政府の補助金は産地組合が対象ですが、海外需要を考える組合が少ない現状では、海外展開に意欲的な事業者にまで支援が届きません。
三つ目には、和食文化は料理と食材だけで成り立つものではなく、皿やわんなどと一体のものですが、農林水産物と伝統的工芸品との一体的な輸出戦略がありません。
四つ目には、伝統的工芸品の職人は個人事業者が多く、現地事情に精通した在外公館等からの支援が得られない中では現地のニーズをつかむことは困難です。
こうしたミスマッチを解消し、意欲ある事業者を国際展示会に送り出していくことが海外需要の取り込みに必要と考えますが、総理の見解を伺います。
最後に、公明党は、物価高を乗り越えられる賃金水準を実現するために、中小企業の持続的賃上げや成長力強化につながる設備投資の後押しに全力で取り組むことをお誓いし、質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕