青柳仁士の発言 (外務委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○青柳(仁)委員 これが最大限取り組んだとしたら、非常に日本のODAのあるいは外務省の判断のレベルは低いなと言わざるを得ないと思います。
何度も言いますが、現地で失笑されていました、いろいろなドナーの方々からも。なぜなら、そんなことが起きるわけがないからなんですよ。ちょっと考えれば分かる話です。自分がタリバンだと言えばお金をもらえるんですから。長蛇の列を成して、みんな自分がタリバンだと言ってお金だけもらって出ていくわけです。そのときの身柄の安全はこのプログラムの中では確保されていますから。ですから、実際に実行していたUNDPの職員ですら実は首をかしげていたというのが実態です。
何で実際にこんなプログラムをやったかというと、今大学教授をされている方ですけれども、当時ブリティッシュコロンビア大学で大学院生をされていた方が書いた論文があったんです、これと同じような論文が。それをそのまま採用した。その方は何か現地に来られたんですけれども、それを、どういうわけか、当時の民主党政権あるいは外務省の方と人脈的なつながりがあったのか分かりませんが、はっきり言って、その方の書かれた大学院生のレポート、卒業論文みたいなもの、書いてあるやつをそのままやったんですよ。しかも、その後その方はこのプログラムのプログラムコーディネーターにまでなっていました。これも現地の人は日本人も含めてみんな失笑していました。何ですかこれはと。
こんないいかげんなプログラムで日本の国民の税金五十億円を使って、しかもほとんど意味がない、こんなひどいODAは私はないと思いますよ。もちろん、日本にだってタリバン政権が復権してしまった責任はありますよ。こういう復興がうまくいかなかった責任の一端はこんなことをやっているからじゃないかと私は思うんです。これからも紛争国での支援というのは当然あるわけなんですけれども、同じようなことが繰り返されないことを心から切に願っております。
当時、国際協力機構、JICAの理事長をされていた緒方貞子さんはこのプログラムに大変否定的でした。これは現場を知らない人が考えているものだとはっきりおっしゃっておりましたし、それから、こういった紛争国というのは一つのやり方をいろいろな紛争国に当てはめちゃ駄目なんだと。紛争国はそれぞれ現場現場で違うし、事情も違うし、状況も違うから、現場の意見をきちんと聞かないと、現場の主導で考えないといい支援なんかできないと再三おっしゃっていたにもかかわらず、何かよく分からない外務省の連れてきた大学院生のレポートをトップダウンで実行してこういうばかげたことをやる。こういうことは、日本という国として私は恥ずかしいと思いますよ。
これからも復興支援はありますよ。ウクライナ、パレスチナはまた事情が違いますが、ほかの国でも内戦というのはたくさんありますから、是非今後よく考えていただきたいと思います。
それからもう一つ、当時、カブール首都圏開発というプロジェクトを行っておりました。これは、二〇〇一年の前は、様々な内戦を行っていた中で、アフガニスタンの中の土地は現地の四つの民族がそれぞれ歴史的に治めていたところがあるわけですね。ですから、例えばパシュトゥン人ならパシュトゥン人の土地というところをほかのタジク人とかウズベク人とかハザラ人とかが一緒に住もうと言ったらパシュトゥン人の非常に強い反発を受けるとか、こういうことがありましたので、今まで歴史的に誰にも占拠されたことがない土地に新しい都市を造ろうということで、カブールのすぐ隣に大きな土地がありまして、そこに新しい都市を造ろうという、これは日本がアメリカと一緒に主導して行ったプロジェクトなんです。
ところが、その後タリバン政権が復権してしまいまして現状がどうなっているか分からないものですから、まず、現状がどうなっているかということと、それから、現状も含め、どんな成果が日本政府としてあったかということをお伺いできればと思います。