赤嶺政賢の発言 (憲法審査会)

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○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。
 この間、毎週のように憲法審査会が開かれ、改憲を議論するのが国会議員の責任だ、改憲に向けて国民の理解を深めなければならないなどと、改憲議論をあおる主張が繰り返されました。また、憲法九条を変えて、国防規定を設けるべきだとか、自衛隊を軍隊として位置づけるべきだという発言が繰り返し行われています。
 こうした中で、五月三日の憲法記念日に合わせてメディアが行った世論調査では、国民が九条改憲を求めていないことが示されたと思います。朝日新聞の調査では、憲法九条を変えない方がよいと答えた人は全体の六一%で、変える方がよいの三二%を上回っています。国会での九条改憲が声高に叫ばれる下で、九条を変えるべきではないという世論が多数を占めている事実を重く受け止めるべきだと思います。
 その上で、今日は、憲法九条の意義について改めて意見を述べたいと思います。
 憲法九条は、国家間の争い事を絶対に戦争にさせないことを求めています。この九条の理念は、凄惨な沖縄戦を経験した私たち沖縄県民の命どぅ宝という強い思いと通じるものです。だからこそ、本土への復帰に際し、沖縄県民は平和憲法の下に帰ることを強く望んだのであります。
 今、岸田政権は、ウクライナは明日の東アジアだなどと述べ、沖縄を始め南西諸島での軍事力の強化を推し進めています。住民合意を無視した基地の拡大強化や、空港や港湾の軍事利用、さらに敵基地攻撃のための長射程ミサイルまで配備しようとしています。沖縄を軍事要塞化し、再び戦場にする動きは断じて容認できません。
 こうした政府の動きに対し、沖縄では、二度と沖縄を戦場にさせないと、対話による問題解決を目指す取組が進められています。本土復帰から五十年を迎えた二〇二二年に玉城デニー知事が政府に提出した建議書は、政府がアジア太平洋地域において、平和的な外交、対話により緊張緩和と信頼醸成を図り、平和の構築に寄与することを求めています。さらに、沖縄県は今年三月、地域外交基本方針を発表しました。そこでは、二度と沖縄を戦場にしてはならないという思いは、平和を希求する沖縄の心として今日まで受け継がれていると述べ、県が主体的に、太平洋島嶼国との国際協力活動や海外自治体との友好関係を強化し、信頼醸成を図ることを強調しています。
 緊張の最前線に立たされている沖縄県民が強く求めているのは、憲法九条に基づく平和外交にほかなりません。日本政府がやるべきは、軍事に軍事で対抗し、戦争への危険をつくり出すことではありません。あらゆる紛争を話合いによって解決するために知恵と力を尽くすことです。
 私たち日本共産党は、九条に基づく平和外交を進める上で、徹底的な対話によって平和の共同体をつくってきたASEAN、東南アジア諸国連合の取組に日本外交が学ぶべき英知が示されていると考えています。
 ASEANは、武力の不行使や紛争の平和解決などを誓約した東南アジア友好協力条約を土台に年間千五百回もの会合を行うなど、粘り強い対話の努力を積み重ねてきました。この地域を平和と協力の地域に変えてきました。さらに、この友好協力条約を日本やアメリカ、中国など域外諸国にも拡大させ、今では、東アジア規模で条約を推進するASEANインド太平洋構想、AOIPを提起しています。それは、ASEAN十か国に日本や中国、韓国、アメリカ、オーストラリアなど八か国を加えた東アジア・サミットを活用し、東アジア全体に対話と協力の枠組みを広げようという構想です。ここにこそ平和をつくり出す展望があります。
 憲法九条を持つ日本こそ、東アジア地域を戦争の心配のない地域にするために、全ての国を包摂する対話と協力の枠組みを発展させることに尽力すべきだと強調して、発言を終わります。

発言情報

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発言者: 赤嶺政賢

speaker_id: 6967

日付: 2024-05-09

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会