尾身朝子の発言 (総務委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○尾身委員 大臣、大変力強いお言葉、ありがとうございました。
次に、NTTの研究開発について伺います。
本法案では、NTTにおける研究成果の普及責務と研究の推進責務の二つの責務を廃止することとなっています。研究成果の普及責務については、経済安全保障上の懸念があることから廃止は妥当であるとの意見が多くあります。一方、研究の推進責務の撤廃については、NTTがコスト削減ばかりを追求して研究開発投資を削減し、積極的に研究開発に取り組まなくなるのではないかという懸念が示されています。
私は、初当選以来、科学技術・イノベーション立国の推進を政策の柱として活動してきました。大変残念なことですが、今日、我が国の科学技術力は国際的に見て相対的に低下していると言われています。その要因として、バブル崩壊やリーマン・ショックなどの社会情勢により民間企業の研究開発投資が減らされ、また研究所が閉鎖されたことなどが挙げられます。もしも民間企業において十分な資金が投入され研究開発が続いていたら、我が国の状況は全く違っていたかもしれません。
NTTも例外ではありません。NTTの技術力の源泉であった研究所が再編され、博士号を持つ多くの研究者が営業職などへの転身を余儀なくされました。私は、そのような諸先輩を多く見てきました。その中でも、NTTはその逆境を乗り越え、世界標準となり得たであろう技術を開発してきたのです。しかしながら、国が民間の研究成果を十分に導くことができずに、結果として世界とかけ離れたガラパゴス技術となってしまった実例が幾つもあります。これはとても残念なことです。
私は、今回の改正に大いに期待しています。研究の推進責務の撤廃により、NTTは、今まで以上に自由に産学官連携や国立研究開発法人との共同研究に取り組み、企業型スタートアップに資源を投入することができるようになり、さらに、研究者を国際共同研究の場に送り込むなど、より優れた成果を生み出していくものと信じています。また、NTTでの勤務経験や、現場の研究者の生の声を聞いた者としては、私はNTTの責務が撤廃されてもこれまで以上に研究開発を着実に進めていくと確信しています。
そこで、改めて伺います。総務省として、NTTが今後も積極的に研究開発に取り組むことについて、それをどのように担保していくのか、お聞かせください。