金子恵美の発言 (農林水産委員会)
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○金子(恵)委員 向いている方向性は多分同じなんだというふうには思いたいのですけれども、今、大変厳しい状況にある農業者の方々がそこにいて、もちろんウクライナの情勢もあります、円安もありましたけれども、肥料も飼料も高騰し、生産資材が大変高騰していた。でも価格には転嫁されない状況の中で、厳しい状況にあって農業を継続することができないというような人たちもいた。
一方で、社会情勢の中で、困窮者の方々も大変多くなってきた。そして食品アクセスの問題もある。そしてまた気候変動の問題もある。それが重なっているということで、誰をまずはしっかりと支援しなくてはいけないか。
食料安全保障をしっかりやっていくということで、今回の基本法の改正ということでよろしいんですよね。その上で、食料安全保障の定義をしっかりと今回盛り込んでいただいて、国民一人一人にしっかりと食料の安定的な供給をしていく、しかも合理的な価格でというところまで入れていただいているわけですよね。ですから、私は、これはある意味大きな転換なんだというふうに思うんですね。
でも、これを、特に、基本法の改正は今しなくてはいけない、もっと早くしてもよかったかもしれない。でも、もう少しちゃんとした議論をしてほしかったと私は思うんですけれども、とても気になっていることが、いろいろと私も文献などを読ませていただいていたときに、記事が出てきたんですけれども、気になるものがありました。
それが、東奥日報というところ、青森県の地方紙なんですが、三月の二十五日に掲載されていまして、元農水事務次官の奥原さんがインタビューに答えているんですね。お一人だけじゃないです。農業基本法改正の論点ということで、ほかには東大大学院の教授の中嶋先生や、あとは横浜大名誉教授の田代先生もインタビューに答えているんですけれども、とても気になるのは、奥原さんは、今は東大公共政策大学院の客員教授をされているんですね。そもそも基本法を見直す必要はあるのかという質問に対して、ないと答えているんですよ。基本法を改正することによって構造改革にブレーキがかかるんじゃないかというようなこともおっしゃっていて。
ということであれば、事務次官もされた方がこのようなことを言っているということは、今まで基本法についてどのような考えをお持ちになってその政策を進めていらっしゃったか。そして、今回は、本当であれば、やはり私は今までの農政の失敗、あるいは、どうしてこんなに窮地に追い込まれた農業者の方々がいるのかということをしっかりと検証していかなくてはいけないと思うんですが、それがまずできていないという状況の中で改正する。今までの農政をやろうとしていた事務次官の考えでは、今回の改正が起きてしまうと、今までやってきたことがストップしてしまうんじゃないかという懸念があるから、改正はしなくていい、見直しをする必要がない、そういう御意見まであるようなんですね。
私は、このようなことを見たりすると、混乱もしますし、この国の農業をどういう方向に持っていけばいいのかということが本当に分からなくなります。
大臣は、何か御意見ありますか。