角田秀穂の発言 (農林水産委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○角田委員 平成五年のときは、持ち越し在庫が極めて低い水準だったこともあって不足分約二百五十万トンを輸入で確保したわけですが、このときの日本による大量の緊急輸入は国際的な米価格の高騰を招きました。一方、国内では、日本人になじみのない長粒種のタイ米の不評や、中短粒種の外国産米の供給の遅れ、さらにはタイ米と国産米のブレンド販売の方針が消費者の国産米買い急ぎを加速させるなど、平成六年二月から三月にかけて、スーパーには開店前から長蛇の列ができ、あっという間に棚から国産米が消え、十キロ五千円程度だった国産米が一万二千円とか一万五千円で買われるなど混乱が広がりました。このことによって、米の代わりにパンや麺の消費が増え、消費者の米離れが加速したという側面もあります。
 平成の米騒動は、平成六年産米が打って変わって作況指数一〇七の豊作となったことから、新米が出回り始めた頃には終息をいたしました。このときの経験も踏まえて、現在では国産米の備蓄が行われており、不作等で供給が確保できない事態には、まず備蓄米を放出し、その上で不足分を海外からの輸入で補うという対応になると思いますが、平成五年当時、米をほとんど輸入したことのない日本が世界の貿易量の二割から四分の一という大量の米を極めて短期間で調達できたということは奇跡と言っても過言ではないと思います。当時の各国の日本大使館を含む政府関係者や商社など、官民が危機を乗り越えるために一丸となって奮闘したことによるところが大きく、現在も同じようなことができるのか疑問が残ります。
 さらに、関係者の必死の努力で確保した輸入米が消費者には受け入れられず、大量に売れ残ってしまった。不足分を輸入で補えば、基本法二条一項の、良質な食料が合理的な価格で安定的に供給され、かつ、国民一人一人がこれを入手できる食料安全保障を確保できるかといえば、それほど簡単な話ではないということをこのときの米をめぐる混乱は示していると言えます。
 消費者の強い国産志向や、他の穀物に比べて貿易量の少ない米を輸入することの国際的な影響の大きさも考え合わせて、深刻な不足に見舞われても混乱なく、特に自給可能な米を安定的に供給できるようにするために、国産米の備蓄水準についても議論する必要があると思っております。
 現在の備蓄米は、適正備蓄水準を百万トン程度として運用されております。これは、十年に一度の不作や通常程度の不作が二年連続した事態にも国産米で対処できる水準とされておりますが、食料安全保障のためには更なる上積みも必要と考えておりますけれども、この点について見解を伺いたいと思います。

発言情報

speech_id: 121305007X01620240515_024

発言者: 角田秀穂

speaker_id: 5

日付: 2024-05-15

院: 衆議院

会議名: 農林水産委員会