藤田仁司の発言 (農林水産委員会)
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○藤田政府参考人 お答えいたします。
まず、大間の事案でございますけれども、特に大型の太平洋クロマグロの個体につきましては経済的価値が非常に高いものですから、TAC報告をあえて行わないということで多額の利益を得られることが大きな誘因となったのではないかと考えてございます。
ただ、今回の違反につきまして、個体ごとの取引額といいますか、その違反で得た利益につきましてはちょっと調べがつかないものですから、幾ら違反でございましたということはちょっとお答えをできない状況でございます。
ただ、大間事案を未然に防げなかった制度的な要因を挙げるとすれば、一つは、漁獲量の総量をTACで、TACで報告というのは重さで報告をしていただいていますけれども、実際には個体ごとに取引が行われておりまして、その個体ごとに行われております取引伝票との照合が容易でなかったというのが一つございます。
二つ目に、流通が多段階に及ぶ中で、情報伝達ですとか取引の保存が必ずしも行われておりませんで、裏づけをするということが容易でなかったことというのがございます。
三番に、不正に得られる利益に対しまして罰則による抑止力が相応であったのかということについて問題点があったというふうに認識をしてございます。
このため、水産庁におきましては、本年の四月から漁獲監理官というものを新設をいたしまして、取締り体制の強化を行ってございます。
本法案におきましては、さらに、TAC報告事項に、太平洋クロマグロの大型魚を何本捕ったかという本数の追加をいたしまして、その基となる情報の保存を義務づける、違反者に対する罰則強化というものを行うということをまず漁業法の中で行う。次に、水産流通適正化法におきまして、漁業者、流通事業者に対する情報の伝達、保存の義務づけ等の措置を行うということとしております。
さらに、この際、TAC報告義務違反者に対する罰則の強化につきましては、大規模な漁業法人の年間の平均売上総利益が約五千四百万円であること、他の立法事例を踏まえまして、法人についても十分な抑止力の水準となるよう、一億円以下の法人重科を導入するということにしたところでございます。
この法人重科等の漁業法の罰則につきましては、大間事案のような、漁業者と流通事業者が要するに結託しましてTAC報告違反が生じた場合には、流通事業者についても共犯者として適用されることになります。
こういったことによりまして、類似の事案の抑止力は大きく高まるとともに、違反事案が疑われる場合により的確に取り締まることができるようになり、さらに、関係国への信頼の確保を通じまして、太平洋クロマグロの今後の増枠の交渉にも寄与するものというふうに考えてございます。