山田勝彦の発言 (本会議)
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○山田勝彦君 立憲民主党の山田勝彦です。
会派を代表し、岸田総理の施政方針演説に対し質問をいたします。(拍手)
まずは、この度の能登半島地震で被災された全ての皆様に、心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。
被災地支援に与党も野党もありません。一日でも早く日常が取り戻されるよう、必要な予算、必要な支援策が進まれる、そういう国会になるよう、全力を尽くしてまいります。
いよいよ裏金国会がスタートいたしました。昨日、主要野党は自民党に対し、衆参所属全議員の裏金の関与についてのアンケート結果をまとめ、二月五日の予算委員会の前までに回答するよう求めました。野党だけではなく、国民の皆様の真相解明に対する強い要請です。この裏金リストの公表からこの問題の第一歩を歩むのだと、自民党の皆様には強く申し上げておきます。
今回の問題、政治と金ではなく、正確には自民党と金権政治です。賄賂、買収、裏金。ここ五年で十一人もの自民党の議員が逮捕、立件されるという、まさに異常事態。私たちは、決して麻痺してはいけません。
裏金づくりとは、所得隠しであり、脱税行為です。地元長崎県で、なぜ裏金議員は逮捕されないのか、自分たちが脱税したらすぐに捕まる、しかし、裏金議員は収支報告書を後から訂正すれば許される、国民をばかにしているのかと、たくさんの怒りの声を聞いてきました。
自民党の派閥が政策集団に名称変更しようが、どうでもいい話です。
総理、国民の皆様が知りたいのは、その裏金が一体何に使われてきたのかではないでしょうか。まさか、高級クラブで豪遊するためや、選挙のたびに地方議員を買収するためにばらまいていたのではないでしょうか。それとも、ただただため込んで私腹を肥やしていたのですか。岸田総理には、国民の皆様のこの最大の疑念に応える責任があるのではないでしょうか。
そこで、総理にお尋ねいたします。
まずは、自民党裏金議員リストについてです。
総理は、一月二十九日の予算委員会で、収支報告書を訂正した議員について、安倍派三十人以上、二階派七人と答弁されましたが、現時点で、安倍派は正確には何人ですか。二階派は七人から増えていませんか。
総理は、一月二十九日時点での約四十名は、収支報告書の訂正をした議員だけを対象にお答えされました。収支報告書の訂正にかかわらず、収支報告書に記載されていないお金がある自民党議員は、一体何人いるのでしょうか。
続いて、二階前幹事長の、五年で約五十億円もの政策活動費の使途についてです。
この桁違いのお金を一人の議員が本当に使い切れるのでしょうか。二階議員の机の引き出しの中にずっと入っていたとすれば、これは脱税になる可能性があるのではないですか。国民の皆様の疑念と怒りが高まりつつあります。インボイスや確定申告で苦しむ納税者は、脱税の疑いのある裏金議員に怒っています。この国会は、裏金国会だけでなく、脱税議員を許さない脱税国会でもあります。
総理、まず、五年で約五十億円ものこのお金は一体何に使ったのか、いつまでに公表するのか、二階議員御本人に御確認の上、お答えください。税法上認められている使い道以外で使っていたとすれば、それは脱税の疑いが指摘されます。総理、脱税の疑いはないと断言できるでしょうか。これ以上の政治不信を招かないためにも、国民の皆様に正面からお答えください。
続いて、岸田総理の脱法の疑いがある闇パーティーについてです。
二〇二二年六月、広島で開かれた総理就任を祝う会は、約千百人が出席し、飲食なしで一万円の会費で開催された後、この会の主催団体から総理の政党支部へ約三百二十万円もの寄附がされています。しかも、このパーティーの受付や経理は岸田事務所が行っており、資金集めの目的は明白であるにもかかわらず、政治資金パーティーとして報告されていません。
岸田総理、実態は政治資金パーティーではありませんか。闇パーティー、脱法パーティーとの指摘があります。予算委員会では合法だと強調されましたが、本当に合法だと断言できるのでしょうか。そして、この岸田方式の脱法の疑いがある闇パーティーは、今後も続けられるのでしょうか。続けるとすれば、それは多くの自民党議員がまねをされるんじゃないですか。そして、今後、全ての、私たち国会議員が、この岸田方式の脱法の疑いがある闇パーティーを行ってもいいんでしょうか。総理、明確にお答えください。
総理は、確かに今も、火の玉となって取り組むとおっしゃっています。まさか、これ以上国民の怒りに火をつけるおつもりなんでしょうか。
自民党の裏金調査チームが立ち上がりました。総理、何について調査し、いつまでに調査結果を公表されるのですか。お答えください。
私たち立憲民主党は、裏金議員や脱税議員を決して許しません。お金の力で動く金権政治ではなく、国民の声で動く真っ当な政治へ。国民の皆様とともに真の政治改革を進め、自民党の賄賂、買収、裏金にまみれた金権政治を終わらせます。
今国会は、農政の憲法と呼ばれる食料・農業・農村基本法が二十五年ぶりに改正される予定です。私たちは、食べることができなければ生きていけません。国は、将来にわたり、国民一人一人に食料が行き渡るよう、後継者不足で高齢化している農業や漁業の生産現場を支援しなければなりません。
しかし、岸田総理、私の地元の農家や漁師の皆さんは、朝から畑で必死に働いたり、大変な苦労をしながら漁に出ておられますが、まさにぬれ手でアワの自民党の裏金議員に相当あきれています。
岸田総理は、防衛予算の倍増を強行し、ミサイル整備などには大変熱心です。しかし、一方で、総理の演説からは食料安全保障への意欲は感じられず、食料自給率を上げる具体策もありません。世界中で紛争が起き、気候変動による自然災害も多発しており、世界的な食料危機の時代に、私たちの食を一体いつまで海外に依存し続けるのでしょうか。日本が海外から食料を調達できなくなった場合、先進国中最低の食料自給率三八%のままで、本当に国民の命を守れるのでしょうか。
この国の総理大臣として、日本の食料自給率をいつまでに何%まで引き上げる目標があるのか、また、それを達成するための具体策は何か、明確にお答えください。
食料自給率の向上のためには担い手が必要です。しかし、日本の農村、漁村は、高齢化と人口減少で崩壊の危機にあります。島の農村や漁村を回り、農家や漁師の皆さんから話を伺いました。自分の息子に島から出ていけと言った、その理由を尋ねると、農業や漁業では食べていけない、家族を養い切れない、こんな苦しい思いをするのは自分だけでいい、自分の子供にはさせたくない、この島を出て勤め人をした方がきっと幸せだ、こんな悲痛な声をたくさん聞いてきました。
先祖代々、大切に守ってきた農地や漁業権を自分のお子さんに継がせたくない親なんていません。こんな言葉を言わせるこの国の農政がおかしい。
自民党による農政の補助金制度は、基盤整備事業やメーカーなどの業者に流れるものばかりです。EUのように生産者に直接支払いされる制度が少なく、その上、書類申請などの手続も煩雑で、小規模な農家には補助金が全く届いていません。
この自民党の農政を、民主党政権時、大きく転換しました。業者や農業団体にばかり流れていた国の補助金を生産者お一人お一人に直接届ける、農家の戸別所得補償制度です。生産者からの申請手続も圧倒的に簡素化しました。地元の各農村では、民主党のときの所得補償を復活してほしか、こういう声を今もたくさん聞いています。
総理にお尋ねいたします。
自民党政権は、なぜこの農家の戸別所得補償制度を廃止したのですか。一人一人の農家に献金する力がないからですか。国会中継を御覧いただいている全国の農家の皆様にお答えください。
私は、議員になってこの二年間で、何度も農水省や農水大臣にこの質問をしました。すると、農家にだけ税金を使って所得補償を行うことは、納税者である国民の理解を得られないという驚くべき回答が返ってきます。
欧米では当たり前に行われている所得補償。EUでは、農業所得に占める国の補助金の割合は八〇%と言われています。民主党政権以前、二〇〇六年には、日本の農家は、農業所得の国の補助金の割合は僅か二八%。二〇一〇年、所得補償制度が導入され、ようやく四五%まで上がりました。確実に農家の所得が向上するこの制度を自民党は廃止したのです。先進諸国の中で、日本ほど自国の農家を保護しない国はありません。納税者の理解が得難いのは、農家の所得補償ではなく、自民党の裏金議員による所得隠しの方ではないでしょうか。
食料自給率の高いヨーロッパの国々では、環境直接支払いにより、農村の環境と農家の暮らしを支えています。農林水産業は、単なる産業ではなく、環境保全、防災、生物多様性など様々な多面的機能があります。そして、農家の皆さんは、青空の下で国民の命の源である食料を生産いただく、いわば青空公務員です。
総理、農業が持つこのような公的機能について、国民の理解が得られないのではなく、総理には国民の理解が得られるように説明する責任があるのではないでしょうか。今回の法改正で、国からの直接支払いによる農家の所得補償を復活し、法律に明確に書き込むべきだと提案しますが、いかがでしょうか。
地方の人口減少の理由は明らかです。農林水産業の後継者がいなくなったからです。農林水産業の再生なくして地方の再生なし。今や、農村や漁村の担い手は、七十代、八十代が中心になってきました。もう限界だ、わっかもんがおらんくなった、わっかもんに帰ってきてほしか。総理、生産現場の声です。地方再生のため、後継者対策について質問します。
農業は自然を相手にします。計画どおりに栽培できるようになるまでは数年かかります。そんなリスクのある農業に新たにチャレンジする方向けに、年間百五十万円の補助金があります。しかし、この新規就農支援事業が五年から三年へ削減されております。なぜ、予算を拡充しなければならないのに、削減しているのでしょうか。全く理解できません。総理、すぐに元の五年に戻すべきではないでしょうか。
さらに、この制度には大きな矛盾があり、補助金が途中で止まってしまう場合があります。例えば、最初の一、二年で人一倍努力をし、六百万円以上の所得を上げた新規就農者は、なぜか補助金がもらえなくなるのです。そうではなくて、農業には機械やハウスなど様々な設備投資が必要です。早めに利益を出した優秀な方にも補助金を一定期間継続することで、事業規模が拡大され、生産能力をより高めてもらい、食料自給率に大いに貢献してもらったらどうでしょうか。総理、新規就農者の意欲をなくすようなこの所得制限、すぐに撤廃していただけないでしょうか。
漁業者も国の政策に翻弄されています。特に東京電力福島第一原子力発電事故により風評被害を受け、販路を失っています。漁師さんたちの本音の声です。自分たちは、日本一おいしい魚が捕れるこの海で漁を続けて、食べてくれる人を笑顔にして、そして、漁師という仕事に誇りを持っているんだ、損害賠償や補助金を求めているわけではない。
その上で、今回の物価高により、畜産現場だけではなく、漁業の現場も悲鳴を上げています。
今、最も深刻なのが油代です。民主党政権時代に始まった漁業所得補償により、燃油対策事業が今も継続されています。しかし、十年以上経過し、行き過ぎた円安政策も影響し、燃油が高騰し続けています。もはや、現状の制度では生産原価を補填し切れず、油代が高過ぎて赤字になるので船を出せないでいる小規模な漁師さんたちがたくさんおられます。原発政策の推進により、迷惑をかけている漁師の皆さんがせめて安心して漁に出てもらえるよう、燃油対策事業を強化していただけないでしょうか。総理、お答えください。
次に、離島振興策について伺います。
岸田総理は、五年で四十三兆円もの巨額な防衛予算の増額を決断されました。しかし、食料安全保障の強化には関心がないようです。
さらに、我が国の国防を考えたとき、島嶼防衛は大変重要です。島は、我が国の領土、領海、領空、排他的経済水域などの保全といった国家的役割を担っています。しかしながら、島は、急速な人口減少により過疎、高齢化が進み、各地域で限界集落が多数存在しています。島民の皆様から、若い人たちが残れる島にしてほしい、悲痛な声をたくさん聞いてきました。
島は、本土に比べ物価が一〇%以上高いと言われています。長崎県の五島は、この度の物価高でガソリン代がリッター二百円を超える時期がありました。東京都の神津島では今がピークで、リッター二百二十円です。島のための物価高対策、島のための新しい経済政策が必要です。
しかし、政府の離島振興予算は、公共事業の需要の減少を理由に、二十年前の約一千三百億円から、令和五年度は約三百八十億円と、年間九百億円以上もの予算が大幅に削減されてしまっています。これでは、島の人口減少が加速してしまうのは当然ではないでしょうか。
岸田総理は、このまま島の人口減少を放置し続けるつもりなのでしょうか。それとも、島の人口減少対策は必要だと考える、そうであれば、離島振興予算を以前の予算規模まで増やしていくべきとお考えでしょうか。お答えください。
私は、立憲民主党島政策プロジェクトチームの事務局長として、岸田総理に政策提案をいたします。
全国の島民の皆様の願いは、離島航路の低料金化です。私たち国民にとって、道路は生活を支える最も基礎的な社会資本であり、島民の皆様にとっては、離島航路は海の国道であり、生活に必要不可欠です。フランスでは、国土連続性交付金によって、離島航路は鉄道運賃並みに料金設定されています。
私たち立憲民主党は、日本でもこの国土連続性交付金を新たに導入し、離島航路のJR運賃並みへの低料金化を他の野党の皆さんと一緒に提案しています。既に特定有人国境離島では島民限定で実現していますが、観光客も対象にすべきです。島民限定ではなく、観光客も対象にして、島により人が集まり、島内消費が上がれば、島民所得も上がっていきます。国境離島の島民限定ではなくて、離島航路の低料金化、完全実施いたしませんか。総理、全国の島民の皆様にお答えください。
次に、賃上げについてです。
自民党によるコストカット型経済により失われた三十年。この間、非正規雇用が拡大し、格差と貧困は拡大しました。そして、税と社会保障負担を合わせた国民負担率は約五〇%まで上がり、賃金は世界で日本だけが全く上がっていません。物価高の中、年金も実質下がり続け、国民生活は苦しさを増しています。
今、最も求められる経済政策は、物価高を上回る賃上げです。しかし、岸田総理からは、賃上げの号令だけで具体策がありません。唯一あるのが法人税の減税ですが、その恩恵を受けるのは自民党へ多額の献金をしている大企業ばかりで、既に大企業には様々な優遇税制があり、今、国が政策的に支援しなければならないのは、日本の雇用の七割を支えている中小企業ではないでしょうか。
私たち立憲民主党は、最低賃金を段階的に千五百円まで引き上げます。しかし、そのためには、中小企業への公的支援とセットで進めなければなりません。正社員として雇用したくてもできない大きな原因が、社会保険料の企業負担です。この負担を国が支援する政策、非正規で不安定な労働者を正社員にする企業の社会保険料の負担を軽くする政策こそ、最も有効な賃上げ政策ではないでしょうか。
今国会は、外国人技能実習生の制度改革と、重要なテーマがあります。
私の地元も、農業、介護、建設など、あらゆる分野で深刻な人手不足、現場は事業継続の危機に陥っています。少子高齢化と人口減少が加速する地方の経済社会を維持していく上で、外国人の方々の労働力は必要不可欠です。そして、私たちの国が外国人の方々から選ばれる国であるためには、様々な課題が現場にあります。
地元の農家さんを訪ね、そこで働くベトナム人の技能実習生から話を伺うことができました。今の日本の制度で何か変えてほしい点はありますかと尋ねると、ベトナムの私の友達たちは本当はもっとたくさん日本に来たいと思っている、しかし、最初に百万円ぐらいのお金が必要で、そのお金がなくて日本に来られない。まさに当事者の生の声です。
大きな借金を抱えて日本に来る実習生、又は、その借金もできず、日本に来たくても来られない外国人が多数存在しています。なぜ借金が必要なのか。仲介業者、いわゆるブローカーです。送り出し国と日本政府による二国間協定によってブローカーを徹底排除する、まずは重要な改革です。
総理、新制度では、外国人の方が日本に働きに来るのに大きな借金を背負わずに済むのでしょうか。お答えください。
外国人の受入れ企業、その複数の経営者からも話を伺いました。本来であれば時給千五百円ぐらい払っているけれども、実際に実習生には最賃ぐらいの時給になってしまうと。理由を尋ねると、住環境など初期投資だけでなく、毎月の監理費を二万円払っている。また、別の経営者からは、一人当たりの監理費を三万円毎月払っている、受入れ企業にとっては監理団体の仕事が不透明で、せめて半額ぐらいになれば、実習生の住環境をより充実でき、より仕事のモチベーションを上げられるのではないか、このように言われていました。
受入れ企業が監理団体に払う毎月の監理費が減額されていけば、間違いなくその分、外国人労働者の賃金アップや福利厚生の充実が図られます。
総理、受入れ企業の負担軽減のため、公的機関に監督させることとし、監理費の負担をなくす改革が必要ではないでしょうか。
多額の借金を抱えて日本に来る。最低賃金レベルの給与から借金返済を強いられ、生活苦に陥っていく。生きるために、より稼げる環境を求め、逃げ出す。オーバーステイになり、在留資格がなくなり、入管庁へ収容される。これまでのこの負のスパイラルを生まない有効な対策が、入口のブローカーの排除、実習生や受入れ企業の費用負担の軽減です。この制度改革なくして外国人との真の共生社会は実現しません。
そして、私たちのこの国が選ばれる国であるために、外国人労働者が地域で差別を受けることなく安全に生活できる、多文化共生社会を実現する法制度が必要です。
私たち立憲民主党は、一昨年六月、多文化共生社会基本法案を国会に提出しました。外国人との真の共生社会をつくるため、多文化共生庁を新たに設置し、国による差別禁止を法制化すべきと考えますが、総理の見解を伺います。
辺野古新基地建設工事についてです。
私たち立憲民主党は、地方自治と沖縄県民の民意を無視した辺野古新基地建設強行に強く抗議いたします。
繰り返し玉城知事が国に対話を求めてきたのに対して、国は、対話することなく代執行を強行し、一月十日に米軍普天間飛行場の辺野古移設に向けた大浦湾側の工事に着手しました。公共事業の代執行は日本で初めてで、憲法で保障されている地方自治を完全に崩壊させる暴挙です。沖縄県民の思いを問答無用と言わんばかりに踏みにじり、住民の皆様との対立はますます深まるばかりです。総理の聞く力は、一体どこに行ったのでしょうか。
防衛大臣や官房長官だけではなく、今こそ総理自らが、沖縄県との対話による抜本的解決を目指すべきではないでしょうか。岸田総理は、玉城知事に直接会って真摯に説明し、沖縄の声を聞くおつもりがあるのでしょうか。
被爆者問題についてです。
長崎を最後の被爆地へ。広島出身の総理とは、この思いを共有しているはずだと信じています。長崎の被爆者は、被爆体験者として今なお差別を受け続けています。黒い雨訴訟の後、広島では新たな被爆者救済制度が始まりました。しかし、もう一つの被爆地である長崎は、その救済の対象外とされました。広島も長崎も同じ被爆地であり、同じ戦争被害者です。
広島一区選出の岸田総理へ伺います。
総理は、この国の救済制度が被爆地で差別され続けていいとお考えなんでしょうか。戦争被害者の救済なくして戦後は終わりません。広島の新たな救済制度は、当時の菅総理の政治決断によって始まりました。今度は岸田総理の政治決断によって、長崎の被爆体験者を被爆者と認めてもらえないでしょうか。被爆者の皆さんの平均年齢は八十五歳になりました。いたずらに時間を使うわけにはいきません。心より総理へお願い申し上げます。
核兵器禁止条約が発効して三年がたちました。国際NGO、ICANのメリッサ・パーク事務局長は、日本政府に対し、唯一の戦争被爆国という立場だからこそ道義的な指導力を示すことができるはずだとして、まずはオブザーバーとして締約国会議に参加するよう求めています。私たち立憲民主党もこれまで国会で何度も訴えていますが、核兵器保有国が一か国も参加していないことなどを理由に参加しようとしません。これは全く理由になっていません。
総理、日本と同じように核保有国の核の傘にあるドイツのような複数の国々が、既にオブザーバー参加しています。日本も、せめてオブザーバー参加すべきではないでしょうか。オブザーバーですら参加できない理由があるのであれば、明確にお答えください。
昨年十月、核兵器禁止条約への参加を求め、外務省へ四万三千筆の署名を提出した元高校生平和大使で大学生のお二人から話を伺いました。お二人とも、ウィーンでの第一回締約国会議、ニューヨークでの第二回開催も現地へ行き、世界中から集まった市民社会と対話され、なぜ日本政府は参加しないのか、そういう声が日本から来た彼女たちへたくさん寄せられたそうです。総理は、核兵器禁止条約は出口戦略として重要だと言われています。しかし、彼女たちはこう言います。核兵器禁止条約は、核兵器なき世界をつくるための出口ではなく入口であると。
総理、核兵器は安全保障ではなく人権問題です。原爆の非人道性を真に訴えられる唯一の国が日本であり、被爆地広島出身の岸田総理なのではないでしょうか。未来永劫、長崎が最後の被爆地であり続けるために、核兵器の廃絶を本気で成したいと総理は思われていますか。お決まりの官僚答弁ではなく、戦争被害者である被爆者の方々やその支援者、そして、核兵器なき平和な世界を願う全世界の皆様へ、総理のお言葉でお答えください。
最後に、国民の皆様へ。
私たち立憲民主党は、お金の力ではなく、国民の声で動く真っ当な政治へ。国の予算が、献金力のある企業や業界団体にばかりつくのではなく、お一人お一人の生活者へ真っすぐ届く政治へ。誰もが安心して子育てや老後を暮らせる社会へ。子供たちの笑顔と未来を守るために全力を尽くします。今の金権政治を終わらせ、もっとよい未来を一緒につくりましょう。
以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇〕