本庄知史の発言 (本会議)
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○本庄知史君 立憲民主党・無所属の本庄知史です。
私は、会派を代表して、ただいま議題となりました重要経済安保情報保護活用法案及びその修正案並びに経済安全保障推進法改正案について、いずれも賛成の立場から討論をいたします。(拍手)
厳しさを増す安全保障環境、激しい国際競争の中、我が国にとっても、経済安全保障の重要性は日に日に高まっています。こうした認識の下、二年前には、立憲民主党も賛成して、経済安全保障推進法が成立しました。その際、我が党主導で附帯決議に盛り込まれたのが、経済安保分野のセキュリティークリアランス制度の創設です。
こうした経緯を踏まえ、今国会、政府が提出した重要経済安保情報保護活用法案は、重要物資のサプライチェーンや基幹インフラに関する機密情報であって、漏えいすると我が国の安全保障に支障を来すおそれがあるものを重要経済安保情報に指定して保護するとともに、適性評価をクリアした民間企業やその従業員がこれらの情報を利活用することを認めるというものです。
経済安全保障の核心部分は、安全保障の確保と自由な経済活動のバランスであり、今回の法案でいえば、機密情報の保護と利活用のバランス、そして情報公開やプライバシー保護とのバランスが肝要となります。この観点から、政府案はおおむね妥当な内容と言えるものの、内閣委員会での法案審議を通じて、問題点や課題も明らかになりました。
例えば、本法案は具体的な制度設計が今後整備される関連政令や運用基準に委ねられている部分も多く、重要経済安保情報の指定件数や適性評価対象者数の見込み、新設される一元的な調査の実施体制など、なお不明点が残ります。引き続き、閣議決定などの内容を慎重に精査していく必要があります。
また、秘密保護法とシームレスに運用するとしながら、カバーされる情報の範囲や罰則のバランスなど、実際には継ぎはぎ、凸凹の制度であることも否めません。特定秘密保護法の施行十年間の検証、総括含め、今後の検討、改善が求められます。
政府案の最大の問題は、制度運用に対する監視体制が極めて不十分である点です。このため、立憲民主党は、政府による恣意的な運用やブラックボックス化を防ぐため、国会の監視と政府部内の監視を大幅に強化する議員修正を要求しました。これに他の与野党にも御賛同いただき、六会派で修正案を共同提出するに至りました。
政府案には問題点や課題もありますが、本修正案とセットで成立させることで一定の評価ができると判断し、立憲民主党は賛成することといたしました。
今後は、重要経済安保情報を情報監視審査会の対象とする国会法改正などが必要となります。引き続き、各党各会派の御理解と御協力をお願いいたします。
次に、経済安全保障推進法改正案について、その内容には賛成しつつ、あえて苦言を呈したいと思います。
経済安全保障推進法の基幹インフラ制度に港湾関係を追加すべきではないかとの議論は、二年前の法案審議の中でも指摘がありました。しかし、政府の見立ては極めて楽観的で、追加は必要ないとの立場を変えず、推進法は原案のまま成立しました。ところが、その翌年、名古屋港でサイバー攻撃による深刻な被害が発生したため、今回、慌てて港湾運送事業を追加せざるを得なくなったわけです。
法律が成立して僅か二年です。基幹インフラ制度はまだ運用も始まっていません。政府の対応は甚だお粗末で、また、国会審議を軽視していた、単なる通過儀礼にすぎなかったと言われても仕方がありません。我が国の安全保障に関わる重大な問題だけに、政府には緊張感を持って臨んでいただきたいと思います。
最後に、今回の法案の柱であるセキュリティークリアランス制度は、経済安保情報の機密指定や適性評価のための身元調査などを含むことから、知る権利や情報公開を妨げる、人権やプライバシーを侵害するといった懸念や疑念が根強くあります。
もとより、こういった懸念や疑念は、合理的な制度設計と適正な運用によって払拭すべき問題ですが、その大前提は、信用され、信頼される政府でなければならないということです。
その意味において、今の政府に対する国民の信用、信頼が十分なのか、十分でないとすれば、それはなぜなのか。政府、そしてそれを構成する与党、とりわけ自民党の議員各位には、真摯かつ謙虚に、自問自答していただきたいと思います。
以上申し上げ、私の討論を終わります。
ありがとうございました。(拍手)