住吉寛紀の発言 (本会議)

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○住吉寛紀君 日本維新の会、住吉寛紀です。(拍手)
 討論に先立ち、今月三日の台湾の花蓮を襲った大震災に関して、お亡くなりになられた方々に衷心より哀悼の意を表しますとともに、被災された多くの皆様に心からお見舞いを申し上げます。我が党としても、台湾の復興の力になれるよう、今後、可能な限り力を尽くしてまいります。
 それでは、日本維新の会・教育無償化を実現する会との統一会派を代表し、重要経済安保情報の保護及び活用に関する法律案及び経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律の一部を改正する法律案及び我が会派を含む六会派提出の修正案に対して、賛成の立場から討論いたします。
 国際情勢の複雑化、社会経済構造の変化等により、安全保障の裾野が経済分野に急速に拡大する中、国家国民の安全を経済面から確保するための取組を強化、推進することは重要です。
 日本では、外国政府等の工作員等が現実的に諜報活動をしており、実質的にそれを取り締まる法整備が遅れているため、スパイ天国とやゆされております。そのため、外国政府等の工作員等から政府保有の重要情報を保全するための対策を講じていく必要があります。
 また、日本の情報管理体制が脆弱であり、同盟国、同志国からの情報共有がなされにくい現状があります。情報管理体制において同盟国、同志国と同じレベルの制度を整備することで、同じスタートラインに立って日本企業がビジネスをできたり、政府間で経済や科学技術に関する貴重な情報を交換できたりする環境を一刻も早く整備する必要があります。
 こういった問題意識から、我が会派は、セキュリティークリアランス制度の導入に対し、令和四年に成立した経済安全保障推進法の議論のときからその必要性を訴えてまいりました。セキュリティークリアランス制度に関してG7で唯一未整備であることを鑑みると、遅きに失した感はありますが、本法律案に対し慎重かつ前向きに議論を重ねてまいりました。
 そのため、本法案審議に先立ち、三月十五日に、我が会派と自民党会派による実務者協議を行いました。最終的には他会派とも問題意識を共有し、我が会派を含む、自民、立憲、公明、国民、有志の六会派共同の形で修正案の提出に至り、最低限の修正は加えることができたのではないでしょうか。
 今回の法律案では、情報の指定や管理、適性評価の在り方等、重要なことについては法律制定後の運用基準等で定めることになっております。政府が密室で機密情報指定を運用し続ければ、モラル維持に必要な透明性を損ない、国民の知る権利も阻害されるリスクがあります。指定される情報の範囲やチェック体制についても、後からルールが変わることが十分想定されます。いわばゴールポストを動かすことができるようなものです。
 我が会派は、第三者がチェックできる仕組みの構築や、特定秘密保護法での国会の情報監視審査会と同様の体制整備を構築することを訴え続けてまいりました。
 この点について、修正案では、重要経済安保情報に係る運用状況を有識者に報告することとし、その運用状況を国会へ報告するとともに公表することによって、恣意的な運用に一定の歯止めがかかるものになると期待いたします。また、重要経済安保情報の国会における監視体制を修正案に反映できたことは一定評価いたします。
 しかし、完全に懸念点が消えたわけではありません。
 我が会派は、本法案と特定秘密保護法の二つの法案をシームレスで運用するには、情報保全の仕組みや法人に対する両罰規定等において無理があるとの考えから、特定秘密保護法の改正でシームレスに運用することを主張しておりました。
 また、アメリカで問題となっているオーバークラシフィケーション対策については、不十分と言わざるを得ません。現在、アメリカの人口約三億三千万人に対し、セキュリティークリアランスを付与されている方が約四百万人。これを日本と単純人口比で考えると百五十万人の規模となり、予算が莫大になると想定されますが、その対策については、委員会質疑で明らかになりませんでした。オーバークラシフィケーションの絵姿を示さないことは、制度設計上の欠陥と考えます。
 情報の総量の在り方や対象者がどれくらいの規模になるのか、また、適性評価の体制など、早急に国民に示していただきますよう要望いたします。
 また、委員会審議においての議論で、政務三役等が適性評価の例外となっていることに多くの委員が疑義を呈しました。本来は、大臣、副大臣、大臣政務官は、情報漏えいのリスクがない人物が当然のように就任するべきです。しかし、岸田政権発足以降、政務三役を始めとした不祥事が相次ぎ、交代せざるを得ない状況が続き、挙げ句の果てには逮捕者まで出る始末です。誰とは申し上げませんが、自分の胸に手を当てて、該当する方は猛省してください。
 政府においては、政務三役等が適性評価の例外になっている点について、運用状況を見極めながら、今後しっかりと対応されることを強く求めます。
 以上のように、本法案に懸念点は残るものの、本法案が、我が国の重要経済安保情報の保全と流通において、一歩前進することを期待しております。
 しかし、これでゴールではありません。
 本法案の情報保全の体制整備は、政府保有の重要経済安保情報で、民間の情報には及びません。日本のすばらしい技術が海外に漏えいするリスクは、依然として残るわけです。実際に、日本の技術流出は現実に起こっております。現在の不正競争防止法、外為法等では防ぎ切れない現状に鑑み、いわゆるスパイ防止法の検討も早急に必要だと考えます。
 また、昨今では、情報がサイバー攻撃において抜き取られる事案も多発しております。重大なサイバー攻撃を未然に防ぐための能動的サイバー防御の早急な法整備も必要です。
 さらに、再生可能エネルギー規制改革の内閣府のタスクフォースで、資料の一部に中国企業のロゴマークの透かしが入っておりました。日本のエネルギー戦略という国家の根幹に関わることに中国の影響が及んでいた可能性が排除できません。本件は、現在内閣府において調査中とのことですが、徹底的な調査を求めるとともに、全省庁において、政策の意思決定に他国の影響が及んだ事案がないか、調査すべきです。
 以上、政府には一刻も早い対応を求めます。
 また、経済安全保障推進法改正案については、一昨年に港湾を加えることも検討されたにもかかわらず、基幹インフラ制度の対象に追加されなかったことは残念です。今後、医療DXの推進やガバメントクラウド等の共通化が図られている地方公共団体も、サイバー攻撃を受けた場合、広範囲に影響が及ぶ可能性もあるため、基幹インフラ制度に速やかに加えるべきだと考えます。
 資源の乏しい日本において、科学技術、産業技術は、まさに日本の宝です。多くの日本の研究者、技術者は、それぞれの研究分野の発展のために、失敗を恐れずに、試行錯誤しながら、研究に明け暮れております。そのような方々に報いるために、本法案によって、重要経済安保情報が適切に保護されるとともに、最先端技術へのアクセスが可能となり、そのような技術、情報が活用され、日本の発展に寄与していくことを切に願い、私の賛成討論といたします。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 住吉寛紀

speaker_id: 28332

日付: 2024-04-09

院: 衆議院

会議名: 本会議