武見敬三の発言 (本会議)
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○国務大臣(武見敬三君) 吉田統彦議員の御質問にお答えいたします。
医療、介護等の分野で働く方々への仕事と育児の両立支援についてお尋ねがありました。
医療、介護等の分野で働く方々の業務を効率化し、休暇を取得しやすい環境整備の取組を進めることが重要であり、各医療機関が行うタスクシフトやタスクシェアの推進等の取組に対する助成措置や、各都道府県に設置された医療勤務環境改善支援センターによる好事例の紹介などの相談支援などを実施しています。
このほか、業種、職種にかかわらず、中小企業事業主に対して、育児休業等を取得している間の業務を代替する周囲の労働者に手当を支給した場合などに支給する助成金や、労務管理の専門家から個別の相談支援等を無料で受けられる事業も実施しています。
これらの取組により、医療、介護等の分野で働く方々の育児休業等を取得しやすい環境整備を進めてまいります。
正規、非正規等の労働条件や職種によって育児・介護休業の取得のしやすさに格差が生じることについてお尋ねがありました。
有期雇用労働者については、令和三年の改正育児・介護休業法により、引き続き雇用された期間が一年以上の要件を廃止し、取得の要件を緩和することで、育児休業等をより取得しやすくすることとしました。
また、両立支援等の助成金により、育児休業を取得しやすい環境整備に取り組む事業主への支援などを行っています。
このような取組により、雇用形態や職種等にかかわらず、仕事と育児、介護を両立しやすい職場環境の整備を目指してまいります。
医師が育児休業等を取得する場合や、中小企業における体制整備等への支援についてお尋ねがありました。
医師等の育児・介護休業の取得に必要となる勤務環境の改善に向けては、複数主治医制の導入やチーム医療の推進、必要な医師を確保するための医師派遣に対する支援や、各都道府県に設置された医療勤務環境改善支援センターによる好事例の紹介などの相談支援等の様々な取組を行っており、引き続き、こうした取組をしっかりと進めてまいります。
また、中小企業事業主における体制整備等への支援としては、育児休業等を利用している間、その業務を行う代替要員の新規雇用を行った場合などに支給する助成金や、労務管理の専門家から個別の相談支援等を無料で受けられる事業を実施しています。
子の年齢で区切らない両立支援制度についてお尋ねがありました。
子の年齢が上がると、柔軟な働き方を活用しながらフルタイムで働くことに対するニーズが増していくことから、労働政策審議会での議論も踏まえ、今回の法案では、労働者の希望に応じた働き方を可能とするため、三歳から小学校就学前までの子を養育する労働者を対象として、柔軟な働き方を実現するための措置を新設することとしております。
一方、現行の三歳になるまでの子を養育する労働者に関する短時間勤務制度については、女性労働者の継続就業率の向上に資する効果が見られたことや、労働者のニーズを踏まえ、現行の仕組みを維持することとしております。
子の看護休暇の対象年齢の引上げや取得日数の拡大、有給化についてお尋ねがありました。
今回の法案においては、労働政策審議会での議論を踏まえ、男女共に仕事と育児を両立できるようにするため、子の看護休暇の見直しを行うこととしています。子の看護休暇の対象年齢については、十歳以降の子と九歳までの子が診療を受けた日数の状況等を勘案して、小学校三年生修了までとしています。
また、取得日数については、子の病気のために利用した各種休暇制度の取得日数等の状況や、その男女差等を踏まえ、現行の日数を維持した上で、男女共に取得されるよう促進することが必要であると考えております。
さらに、子の看護休暇は、労働者が希望する日の取得を、業務の都合等を理由に事業主が拒むことができない強い権利であり、有給化を義務づけることについては慎重な検討が必要と考えております。
レスパイト入院についてお尋ねがありました。
在宅で療養されている方々を介護施設等が一時的に預かることなどにより、介護する家族の負担を軽減することは重要です。
在宅で療養される方々について、御家族のレスパイトの要否にかかわらず、御本人の医療ニーズに応じて、医療機関が入院の受入れを適切に行うことが必要です。また、介護保険制度においては、在宅で一定の医学的な管理が必要な要介護の方々も利用できるショートステイなどの仕組みがあり、レスパイトを目的とした利用についても可能であるため、こうしたサービスの整備に努めてまいります。
休業せずに時間調整しながら育児、介護を行う働き方や、誰でも利用できる施設への活用についてお尋ねがありました。
御指摘の廃校施設を活用した施設整備に関しては、例えば、地域医療介護総合確保基金を活用して介護施設等を整備する場合に財政的支援を行うことなどにより、育児や介護などで利用できる場所として廃校施設の活用がなされています。
一方で、今回の法案は、個々の労働者の状況に応じた柔軟な働き方を実現し、男女が共に希望に応じて仕事と育児、介護を両立できるようにするものであり、引き続き、共働き、共育ての実現等に向けて取り組んでいきます。
周囲の労働者の不公平感についてお尋ねがありました。
仕事と育児、介護の両立支援制度の充実に当たっては、周囲の労働者との公平感に配慮しながら進めていくことや、職場全体として、仕事と生活が両立しやすい職場環境を整備していくことが重要です。
そのため、育児休業等を利用する労働者の業務を代替する周囲の社員に応援手当を支給する中小企業事業主に対する助成を拡充するなど、職場環境の整備を進めることとしています。
また、今回の法案では、次世代育成支援対策推進法の改正により、事業主が一般事業主行動計画を策定する際、労働時間の状況に関する数値目標の設定を義務づけることとしており、職場環境の整備に向けた取組を一層促進してまいります。
介護休業制度の拡充についてお尋ねがありました。
介護休業は、介護の体制を構築して、働きながら対応できるようにするための休業であり、家族介護の必要性と事業主の雇用管理等の負担を考慮して、対象家族一人につき九十三日の範囲内で三回までの取得が認められているものです。
現状において介護休業制度の利用割合自体が低く、まだ、実態を見ても制度の理解が浸透していないこと、復職した方の介護休業期間は一週間未満の割合が最も高いことなどから、今回の法案では、両立支援制度に関する情報を労働者に個別に周知し、利用の意向を確認することなどを事業主に義務づけることとしています。これにより、介護休業制度の理解促進を図り、効果的な利用を促してまいりたいと考えます。
エッセンシャルワーカーなどの介護休業を取得しやすい環境整備に向けた取組についてお尋ねがありました。
業種や職種ごとに労働者の勤務形態等の事情は様々であり、それぞれの状況に応じたきめ細かな対応を行っていくことが重要であると考えています。
例えば、医療分野で働く方々については、各医療機関が行うタスクシフトやタスクシェアの推進等に対する助成措置や、各都道府県に設置された医療勤務環境改善支援センターによる好事例の紹介などの相談支援等を行っています。
このほか、業種、職種にかかわらず、中小企業事業主に対して、介護休業等を利用している間の業務を代替する周囲の労働者に手当を支給した場合などに支給する助成金や、労務管理の専門家から個別の相談支援等を無料で受けられる事業も実施しています。
家族介護者への支援についてお尋ねがありました。
家族が抱える課題が多様化する中、高齢者が住み慣れた地域で安心した暮らしを続けていくために、家族介護者を含めて社会全体で支えていくことが必要です。
仕事と介護の両立支援については、通院の付添いなどに活用できる介護休暇や、勤務時間等について柔軟な働き方を可能とする短時間勤務等の措置を事業主が選択して講ずる仕組みを設けています。
また、家族介護者への支援として、地域包括支援センターが中心となり、自治体や関係団体等と連携した研修会等を実施しているところであり、今後とも、家族介護者を支えていくための必要な取組を進めてまいります。
介護施設の人件費割合の公表等についてお尋ねがありました。
介護施設等の情報については、介護サービス情報公表制度において、原則、人件費などを含めた事業所などの財務状況の公表を求めるとともに、事業所の判断により、職員の賃金を公表できることとしています。こうした取組等を通じて、介護分野における経営情勢の見える化を進めてまいります。
また、介護報酬における処遇改善加算は、その全額を賃上げに充てることとされており、強力に加算の取得促進を図るとともに、その状況の把握等を行いながら、確実な賃上げにつなげてまいります。
訪問介護の支援金についてお尋ねがありました。
一般の介護報酬改定においては、訪問介護の基本報酬は見直すものの、処遇改善加算や各種加算の充実を行ったところです。
その上で、他の介護サービスより高い加算率を設定した処遇改善加算について、小規模な事業者を含め、その取得促進に全力を尽くすとともに、取得状況をまず四月分より調査するなど、各種調査等を通じて速やかに状況の把握を行うこととしており、地域で必要な介護サービスが安心して受けられるよう取り組んでまいります。
介護報酬の期中改定についてお尋ねがありました。
今般の介護報酬改定は、地域区分や訪問回数などの影響を踏まえた収支差率を審議会にお示しし、議論を行い、決定したものです。今般の介護報酬改定の影響等について、まずは、介護事業経営実態調査を始め各種調査等を通じて、事業者の規模別の実態を含めて、状況の把握を行っていくことが重要と考えます。
その上で、今般の介護報酬改定では処遇改善分の二年分を措置しており、三年目の対応については、処遇改善の実施状況や財源と併せて、令和八年度予算編成過程で検討することとしております。
介護職員の処遇改善についてお尋ねがありました。
介護職員の賃金が全産業平均より低いという点に取り組むべき課題があると考えており、こうした中で、これまで累次の処遇改善を講じ、その成果により、全産業平均との差は確実に縮小してきたところです。
今般の介護報酬改定における対応を通じて、まずは物価高に負けない賃上げとし、令和六年度二・五%のベースアップを実現するため、処遇改善加算の取得促進に全力を尽くしてまいります。(拍手)
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