宮本岳志の発言 (本会議)

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○宮本岳志君 私は、日本共産党を代表して、地方自治法改定案について質問いたします。(拍手)
 本法案の最大の問題は、政府が国民の安全に重大な影響を及ぼす事態と判断すれば、国の地方自治体に対する指示権を新たに導入することです。
 日本国憲法は、戦前の中央集権的な体制の下で自治体が侵略戦争遂行の一翼を担わされたことへの反省から、独立の章を設けて地方自治を明記し、自立した地方自治体と住民の政治参加の権利を保障いたしました。
 ところが、歴代自民党政府は、自治体の権限や財源を抑制し、一九九九年の地方分権一括法では、地方分権を掲げながら、機関委任事務を法定受託事務として事実上温存し、国の指示、代執行などの強力な関与を導入し、自治事務に対しても是正の要求を導入してきたのであります。
 その上、今回の法案によって創設される政府の指示権は、法定受託事務ばかりか、自治事務にまで国が自治体に指示できる仕組みを設けるものです。災害やコロナを例示していますが、重大な事態の範囲は極めて曖昧です。しかも、その判断は、結局、時の政府の勝手な判断となるのではありませんか。これは、憲法が保障する地方自治を踏みにじり、地方自治体を国に従属させる関係に変えるものであり、断じて許されません。
 既に政府は、沖縄で、県民の民意も地方自治も無視し、名護市辺野古への米軍新基地建設を強行しています。
 玉城デニー県知事が、公有水面埋立法に基づき、沖縄防衛局が提出した設計変更申請を不承認としたのに対して、国民の権利救済を目的とすべき行政不服審査法を悪用して覆し、代執行にまで踏み切りました。玉城知事は、県が法律にのっとって提起すれば門前払いし、国は法律を恣意的にゆがめる、行政法学の先生方が行政不服審査は国の機関に認められるべきではないと言っていたにもかかわらず、ひっくり返されたと発言しています。
 新基地建設をめぐって、住民自治も団体自治も踏みにじっている認識が政府にありますか。
 今、政府は、安保三文書に基づき、空港、港湾の軍事利用拡大のための公共インフラの整備を進めています。国と自治体が確認書を交わし、国民の生命財産を守る上で緊急性が高い場合に、自衛隊、海上保安庁が柔軟かつ迅速に施設を利用できるよう努めることを条件として、国が整備費用を負担するとしています。
 政府は、あくまで、自治体に自衛隊の優先使用を強制するものではないと説明していますが、本法案によって、国が必要と判断すれば、優先使用を指示することが可能になるのではありませんか。
 政府は、今回の法案を、想定外の事態に対応するためと言いますが、新型コロナ対応では、全国の学校の一斉休校など、国の一律の指示が現場に混乱を持ち込みました。その反省はないのですか。
 私は、この法案審議を前に、能登半島地震の被災地に入りました。復旧や復興のための自治体相互の支援は、本当に頭の下がるものでした。しかし、発災から四か月、依然、下水道は通らず、NHKさえ映らない地域があります。人口減少していく地方を切り捨てる不安も広がっています。
 被災自治体で待たれているのは、頭ごなしの国の指示ではありません。被災自治体の要望に応えることであり、そのための必要な人的、財政的支援です。相次ぐ災害の教訓から学ぶべきは、自治体職員を減らし過ぎたということではありませんか。
 国に求められていることをやらず、災害やコロナに乗じて地方自治破壊の仕組みを導入するなど、断じて容認できません。廃案を求め、質問を終わります。(拍手)
    〔国務大臣松本剛明君登壇〕

発言情報

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発言者: 宮本岳志

speaker_id: 31540

日付: 2024-05-07

院: 衆議院

会議名: 本会議