石破茂の発言 (予算委員会)

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○石破委員 是非よろしくお願いいたします。こういうことはきちんとしたスケジュールにのっとってやっていかないと、間に合わないということが起こりかねませんのでね。
 例えば、アレルギーを持った人がいる。じゃ、アレルギーを持った人に、それにふさわしい食事を提供するというのも大事なことだと思う。女性のプライバシーをきちんと確保するということも大事なことだと思っている。それを求めるのは避難者の権利であり、それに一義的に応えるのは国家の責任であるということを私は改めて思うものであります。
 整備が遅れていることの一つに、シェルターがありますよね。この予算委員会の議論の中でも、麻布十番の駅、小池知事によってこれのシェルター化が行われるということが議論になりました。地下鉄の駅がそのままシェルターになるわけではない。そこに水があり、トイレがあり、発電機があり、ベッドがあり、そしてまた換気装置のコントローラーがあって、それで初めて避難所たり得るものであります。
 一九四〇年、ロンドンはナチス・ドイツの空襲を受けた。ザ・ブリッツと言われるものですね。そこにおいて、大勢の人が地下鉄に逃げ込んで、いろいろな身体の不調を来したということであります。イギリス政府は、これはいかぬということで、二十万人分の簡易ベッドを急遽整備をした。それはロンドンの博物館に行くと展示があります。
 じゃ、日本においてはどうであったか。昭和二十年三月十日、東京大空襲、一夜にして十万人が死んだ。終戦後、アメリカは、戦略爆撃報告というものを出している、何でこんなに大勢の人が死んだのかということを調査している。木と紙で家ができているから焼夷弾をまいたらあんなに死んだんだろうか、それだけではないと。日本の国には、昭和十二年制定、その後累次改定はなされていますが、防空法、空襲を防ぐという法律があった。そこに何て書かれてあるか。空襲が来たら市民は逃げてはならない、バケツリレーで火を消せ、地下鉄に逃れている者は地下鉄から出て消火活動に当たれ、こういうふうに書いてあるんですね。アメリカの戦略爆撃報告には、この防空法があったので大勢の人が命を落としたというふうに書かれてあります。
 今、我が国のシェルターの整備率は、数え方にもよりますが、〇・〇二%、ほとんどゼロです。実際、いろいろなものを備えたシェルターとして機能するのは、ほとんどゼロだ。
 私は、シェルターの整備というのは、国民保護というのは抑止力の大きな要素だと思っている。核ミサイルに対する抑止力というのは、一つはアメリカの拡大抑止がありますね。一つはミサイル防衛がありますね。どれもこれも完璧なものではない。しかし、撃てるものなら撃ってみよ、日本国民は一人も死なないのだということを示すことも大きな抑止力になるはずであります。
 このシェルターの整備が、イスラエル一〇〇%、スイス一〇〇%。ソウルに行ってみると分かりますね、地下鉄の入口にはみんなシェルターと書いてある。ソウルのシェルターの整備率三〇〇%、ソウル市民の三倍が避難できると言われております。
 なぜ、日本のシェルター整備はこんなに遅れているのだろうか。もちろん、我が国は、敗戦後、民主主義国家として、平和国家として発展をしてきた、それはすばらしいことだ。しかしながら、国民一人一人の命を守るのだという具体的な方策については、なおなお改善を要する点が多々あるのではないかと私は思っています。
 シェルターは、では、どこの省庁が主体となってそれを整備していくんだろうか、どこがそれを要求するんだろうか、国土交通省か防衛省か厚生労働省か、それも決まっていない。
 私は防災省というものにこだわるつもりはないのだけれども、地方創生大臣在任中に、次に質問される伊藤議員と一緒に、アメリカのFEMA、危機管理庁というものを訪れたことがあります。長官と長い時間議論をしました。このFEMAの役割というのは強大な権限を振るうことではない、全米どこにあっても同じような体制が取れること、一番必要なのは教育というふうに言っておられました。
 国民を保護するための専門のセクション。内閣府防災担当が物すごく一生懸命やっていることは百も万も承知をしています。しかし、そこは各省庁から職員がやってくる、二年か三年たつと帰っていく。そこにおいて、経験と知識の蓄積にはどうしても限界があるのだと思っていますね。
 私は防災省にこだわるものでもないけれども、国民保護を実現するための、避難所にしてもそうです、シェルターにしてもそうです、そういうような部局というものを創設する。復興庁は時限官庁ですが、それを基本に、更に発展させていくような考え方もあってしかるべきだと思っておりますが、総理の御所見を承ります。

発言情報

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発言者: 石破茂

speaker_id: 20757

日付: 2024-02-26

院: 衆議院

会議名: 予算委員会