予算委員会

2024-02-26 衆議院 全320発言

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会議録情報#0
令和六年二月二十六日(月曜日)委員長の指名で、次のとおり分科員及び主査を選任した。
 第一分科会(皇室費、国会、裁判所、会計検査院、内閣、内閣府、デジタル庁、復興庁及び防衛省所管並びに他の分科会の所管以外の事項)
   主査 牧島かれん君
      衛藤征士郎君    小野寺五典君
      平  将明君    山岸 一生君
      奥下 剛光君
 第二分科会(総務省所管)
   主査 宮路 拓馬君
      奥野 信亮君    渡辺 博道君
      井坂 信彦君    山井 和則君
      守島  正君    金城 泰邦君
 第三分科会(法務省、外務省及び財務省所管)
   主査 牧原 秀樹君
      金田 勝年君    塚田 一郎君
      平沢 勝栄君    奥野総一郎君
      藤岡 隆雄君
 第四分科会(文部科学省所管)
   主査 井出 庸生君
      岩屋  毅君    亀岡 偉民君
      大西 健介君    漆間 譲司君
      角田 秀穂君
 第五分科会(厚生労働省所管)
   主査 橋本  岳君
      越智 隆雄君    加藤 勝信君
      後藤 茂之君    早稲田ゆき君
      緒方林太郎君
 第六分科会(農林水産省及び環境省所管)
   主査 伊東 良孝君
      田中 和徳君    山本 有二君
      若林 健太君    小山 展弘君
      宮本  徹君
 第七分科会(経済産業省所管)
   主査 上野賢一郎君
      伊藤 達也君    古屋 圭司君
      階   猛君    米山 隆一君
      赤羽 一嘉君    田中  健君
 第八分科会(国土交通省所管)
   主査 佐藤 英道君
      石破  茂君    今村 雅弘君
      島尻安伊子君    石川 香織君
      林  佑美君
令和六年二月二十六日(月曜日)
    午前八時五十七分開議
 出席委員
   委員長 小野寺五典君
   理事 上野賢一郎君 理事 加藤 勝信君
   理事 島尻安伊子君 理事 橋本  岳君
   理事 牧島かれん君 理事 奥野総一郎君
   理事 山井 和則君 理事 漆間 譲司君
   理事 佐藤 英道君
      井出 庸生君    伊東 良孝君
      伊藤 達也君    石破  茂君
      石原 正敬君    今村 雅弘君
      岩屋  毅君    衛藤征士郎君
      越智 隆雄君    奥野 信亮君
      金田 勝年君    亀岡 偉民君
      後藤 茂之君    田中 和徳君
      平  将明君    武井 俊輔君
      塚田 一郎君    平沢 勝栄君
      古屋 圭司君    牧原 秀樹君
      宮路 拓馬君    山口  晋君
      山本 有二君    若林 健太君
      渡辺 博道君    井坂 信彦君
      石川 香織君   おおつき紅葉君
      大西 健介君    岡本あき子君
      城井  崇君    小山 展弘君
      神津たけし君    近藤 和也君
      階   猛君    堤 かなめ君
      野田 佳彦君    藤岡 隆雄君
      山岸 一生君    山田 勝彦君
      吉田はるみ君    米山 隆一君
      早稲田ゆき君    青柳 仁士君
      池畑浩太朗君    奥下 剛光君
      斎藤アレックス君    高橋 英明君
      林  佑美君    守島  正君
      山本 剛正君    和田有一朗君
      赤羽 一嘉君    金城 泰邦君
      角田 秀穂君    中野 洋昌君
      赤嶺 政賢君    宮本  徹君
      浅野  哲君    田中  健君
      緒方林太郎君    吉良 州司君
    …………………………………
   内閣総理大臣       岸田 文雄君
   総務大臣         松本 剛明君
   法務大臣         小泉 龍司君
   外務大臣         上川 陽子君
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       鈴木 俊一君
   厚生労働大臣       武見 敬三君
   農林水産大臣       坂本 哲志君
   経済産業大臣       齋藤  健君
   国土交通大臣       斉藤 鉄夫君
   防衛大臣         木原  稔君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長)
   (防災担当)       松村 祥史君
   国務大臣
   (こども政策 少子化対策 若者活躍 男女共同参画担当)          加藤 鮎子君
   国務大臣
   (全世代型社会保障改革担当)           新藤 義孝君
   財務副大臣        赤澤 亮正君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  小杉 裕一君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  門前 浩司君
   政府参考人
   (内閣官房サイバー安全保障体制整備準備室長)   小柳 誠二君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房政府広報室長)          廣瀬 健司君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   高橋 謙司君
   政府参考人
   (公正取引委員会事務総局経済取引局長)      岩成 博夫君
   政府参考人
   (公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長)   片桐 一幸君
   政府参考人
   (警察庁刑事局長)    渡邊 国佳君
   政府参考人
   (警察庁警備局長)    迫田 裕治君
   政府参考人
   (こども家庭庁長官官房総務課支援金制度等準備室長)            熊木 正人君
   政府参考人
   (総務省自治行政局選挙部長)           笠置 隆範君
   政府参考人
   (出入国在留管理庁次長) 丸山 秀治君
   政府参考人
   (外務省北米局長)    有馬  裕君
   政府参考人
   (財務省主税局長)    青木 孝徳君
   政府参考人
   (国税庁次長)      星屋 和彦君
   政府参考人
   (厚生労働省保険局長)  伊原 和人君
   政府参考人
   (厚生労働省政策統括官) 鹿沼  均君
   政府参考人
   (農林水産省農産局長)  平形 雄策君
   政府参考人
   (農林水産省畜産局長)  渡邉 洋一君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁資源・燃料部長)        定光 裕樹君
   政府参考人
   (中小企業庁次長)    飯田 健太君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局長)  村田 茂樹君
   政府参考人
   (観光庁次長)      加藤  進君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房長)   中嶋浩一郎君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局長)  加野 幸司君
   予算委員会専門員     齋藤 育子君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月二十六日
 辞任         補欠選任
  宮路 拓馬君     山口  晋君
  若林 健太君     石原 正敬君
  石川 香織君     野田 佳彦君
  山岸 一生君     おおつき紅葉君
  米山 隆一君     近藤 和也君
  奥下 剛光君     青柳 仁士君
  林  佑美君     山本 剛正君
  守島  正君     池畑浩太朗君
  金城 泰邦君     中野 洋昌君
  宮本  徹君     赤嶺 政賢君
  田中  健君     浅野  哲君
  緒方林太郎君     吉良 州司君
同日
 辞任         補欠選任
  石原 正敬君     若林 健太君
  山口  晋君     武井 俊輔君
  おおつき紅葉君    吉田はるみ君
  近藤 和也君     岡本あき子君
  野田 佳彦君     山田 勝彦君
  青柳 仁士君     奥下 剛光君
  池畑浩太朗君     高橋 英明君
  山本 剛正君     和田有一朗君
  中野 洋昌君     金城 泰邦君
  赤嶺 政賢君     宮本  徹君
  浅野  哲君     田中  健君
  吉良 州司君     緒方林太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  武井 俊輔君     宮路 拓馬君
  岡本あき子君     米山 隆一君
  山田 勝彦君     城井  崇君
  吉田はるみ君     堤 かなめ君
  高橋 英明君     守島  正君
  和田有一朗君     斎藤アレックス君
同日
 辞任         補欠選任
  城井  崇君     石川 香織君
  堤 かなめ君     神津たけし君
  斎藤アレックス君   林  佑美君
同日
 辞任         補欠選任
  神津たけし君     山岸 一生君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 令和六年度一般会計予算
 令和六年度特別会計予算
 令和六年度政府関係機関予算
     ――――◇―――――
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小野寺五典#1
○小野寺委員長 これより会議を開きます。
 令和六年度一般会計予算、令和六年度特別会計予算、令和六年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 三案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官小杉裕一君、内閣官房内閣審議官門前浩司君、内閣官房サイバー安全保障体制整備準備室長小柳誠二君、内閣府大臣官房政府広報室長廣瀬健司君、内閣府政策統括官高橋謙司君、公正取引委員会事務総局経済取引局長岩成博夫君、公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長片桐一幸君、警察庁刑事局長渡邊国佳君、警察庁警備局長迫田裕治君、こども家庭庁長官官房総務課支援金制度等準備室長熊木正人君、総務省自治行政局選挙部長笠置隆範君、出入国在留管理庁次長丸山秀治君、外務省北米局長有馬裕君、財務省主税局長青木孝徳君、国税庁次長星屋和彦君、厚生労働省保険局長伊原和人君、厚生労働省政策統括官鹿沼均君、農林水産省農産局長平形雄策君、農林水産省畜産局長渡邉洋一君、資源エネルギー庁資源・燃料部長定光裕樹君、中小企業庁次長飯田健太君、国土交通省鉄道局長村田茂樹君、観光庁次長加藤進君、防衛省大臣官房長中嶋浩一郎君、防衛省防衛政策局長加野幸司君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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小野寺五典#2
○小野寺委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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小野寺五典#3
○小野寺委員長 本日は、能登半島地震、子育て支援、政治資金等国政全般についての集中審議を行います。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。石破茂君。
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石破茂#4
○石破委員 おはようございます。
 総理、今日は二月二十六日ですね。昭和十一年、八十八年前、二・二六事件。いわゆる皇道派という陸軍将校が、千四百八十三名、下士官、兵士を率いて、高橋是清大蔵大臣あるいは斎藤実内大臣を殺害をし、霞が関、永田町一帯を占拠した二・二六事件から八十八年。
 この国会議事堂も占拠された。国会議事堂ができたのは昭和十一年の十一月ですが、もう二月二十六日には、国会議事堂は概成、ほとんどできておったんだそうです。この国会議事堂も占拠された。今我々がいるこの場所は、まさしく二・二六事件の現場の一つであったということであります。
 私は、二月二十六日が来るたびに、文民統制とは何なのだということを毎年考えます。文民統制とは何か。それはいかにしてクーデターを防ぐかということも大きな目的の一つだ。もちろん、我が自衛隊はそのようなことを考えている者は一人もいない、それは私は確信をしております。
 しかしながら、文民統制という言葉があるのは、やはり、民主主義というものは、その国における比類ない実力を持った集団である、普通でいえば軍隊、我が国でいえば自衛隊になりますかね、その下には民主主義というのは無力なものなのだ、したがって、司法、立法、行政、この厳格な統制が必要であるということだと思っています。
 二・二六は、当時、昭和天皇様は三十四歳であらせられた。大元帥としての昭和天皇は、この二・二六に激怒された。自分が近衛師団を率いてこれを鎮圧する、そうまで仰せになって、二月二十九日、その年はうるう年だったので二月二十九日というのがあったんだそうですよ、二月二十九日に事態は収束をするのであります。
 大元帥であり、ただ一人の主権者であらせられた天皇陛下の御決断。昭和天皇が大きな決断をされ実行に移されたのは、この二・二六を鎮圧するときと、昭和二十年八月十五日、玉音放送のとき、この二回であったと言われております。
 今の憲法下において陛下にそのような権限はもちろん与えられていない、お持ちではない。さればこそ、二・二六のときに、行政も立法も司法も全く無力であったということであります。
 今、我々は、もう一度、文民統制とは何か、それはひっきょう、軍とは何なのだ、警察とは何なのだ、自衛隊とは何なのだということをきちんと考える、そういうことが重要であると思っております。
 憲法改正が総理の大きな決意であるということはよく承知をいたしております。そこにおいて、やはり、軍とは何か、自衛隊とは何かということをきちんと議論することは私は必要なことだと思っております。
 これは、私は閣僚として何度も答弁をしたことですが、自衛隊は戦力ではない、戦力ではないから軍隊ではない。なぜ戦力ではないかというと、持っている装備も与えられている権限も必要最小限度であるからして戦力ではない。こういうロジックを使ってきましたし、今も基本的には維持をされているのだと思っています。
 しかし、必要というのは質的概念であり、最小限というのは量的概念だ。その質的概念と量的概念を混同するような、そういうような思考はもう一度考え直してみる必要があるのではないかと思っております。
 二・二六の今日、改めてそのように思っておる次第であります。これは御答弁は要しません。
 今日は、避難所の在り方、シェルターの在り方、食料安全保障の在り方、この三つについて総理のお考えを承りたいと思っております。
 総理、避難所の御訪問、誠に御苦労さまでありました。総理が現場を御覧になったとおり、今なお多くの方々が避難所で生活をしておられます。大変なことだと思っております。
 去年は、関東大震災から百年でありました。避難所の在り方というのは、もちろんいろいろな改善はなされているけれども、体育館に、言葉を選ばずあえて言えば、雑魚寝の状態であるということは、基本的に百年前と変わっていないのではないかということであります。
 スフィアハンドブックというのがありまして、これは、NGOとか国際赤十字とか赤新月社とか、そういうものが作った避難所の在り方等々のガイドラインのようなものであります。
 この物すごい大部なものであって、私はまだ全部全く読めていないのだけれども、これに何て書いてあるんだろうかと。そこにおいて、健康で良好な環境を得る、これは避難所に暮らす人たちの権利なのであるというふうに書かれている。そこにおいて、一人当たり確保されるスペースとか、トイレの数とか、男女別にきちんと分けられることとか、そういうようなことが事細かに書いてあって、これを求めるのは避難所に暮らす人たちの権利であると。そしてまた、権利があるからには誰かがそれに応える義務が必要ですよね。第一義的にそれは国家の義務であるというふうに、ここの人道憲章には書かれております。
 災害対策基本法によって、避難所の設置、運営は自治体の自治義務、市町村の自治義務というふうに定められておりますね。もちろん政府もこのスフィアハンドブックというのは承知をしていて、いろいろなガイドライン等々に言及もあります。
 しかし、総理が御覧になったとおり、そういうようなあるべき姿というものが実現されている避難所はそんなに多いとは思わない。ここをどう考えるかです。我々は、いつかは首都直下型地震に見舞われるだろう、そしてまた南海トラフに見舞われるだろうと言われています。それまでに、できる限り、避難所の在り方、そういうものを整備していかねばなりません。
 イタリアも地震国ですよね。イタリアで地震が起こると、じゃ、何が行われるか。早ければ即日、四十八時間以内にコンテナトイレがやってくる、そしてテントがやってくる、キッチンカーがやってくる、ベッドがやってくるということなんだそうであります。
 そして、避難所にはキッチンカーがやってきて、事前に登録したボランティアのシェフの方々がやってきて、イタリア料理のフルコースが出るそうです。ワインも出るそうです。何てぜいたくなというふうに考えるかもしれないけれども、家族も犠牲になった、家も壊れてしまった、仕事もどうなるか分からない、ある意味絶望のふちにある人たちを励ましていくために、そういうものは必要なのだという考え方であります。
 キッチンカーが幾ら、テントが幾ら、段ボールベッドは一つ一万円ぐらいのものなんだそうですね。そういうものをイタリアにおいては全人口の〇・五%、地震の蓋然性が高いシチリア地方には、そこの地域の人口の三%分の備蓄というものが行われているんだそうであります。だからそういうことは可能になるということだと思います。
 私はこういうことの整備というのはやっていくことは必要ではないかと思っていますが、そういうものを、じゃ、一体どこの予算でやるんだということになる。大災害があるたびに、予備費であり、補正予算であり、あるいは特別措置法であり、これが今の日本の政府のやり方であるし、私もそのようにやってきた。
 しかしながら、これから先の地震というものを一〇〇%防ぐなんてことはできるはずがなくて、そういう場合にどういうふうにやっていくかということを整備するということは必要なことだと思っていますが、総理の御所見を承りたいと存じます。
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岸田文雄#5
○岸田内閣総理大臣 まず、避難所の環境整備を進めることによって、自分らしいそして人間らしい生活を確保する、こうした取組が重要である、これは言うまでもありません。
 そして、御指摘のスフィア基準でありますが、これについても、内閣府における避難所運営ガイドラインの中にあっても、参考にすべき国際的な基準であるという形で紹介をし、自治体の取組を促している、こうした形でスフィア基準についても我が国として大いに参考にしている、こういった現状にあります。
 そして、委員御指摘のように、被災した際にまずは住民の方々に最も身近な立場にある自治体が避難所を運営するわけでありますが、その避難所を国としてどれだけ支援をすることができるのか、こういった体制で被災した際への取組を進めていく、これが現状であります。
 今回も、物資的あるいは財政的な支援と併せて、各自治体間で応援要員を動員する、融通する、こういったことについても国としてしっかり取組を進めていく、こういったことを行った次第ですが、おっしゃるように、こういった体制ですとか状況については不断の見直しが必要である、これは御指摘のとおりだと思います。
 今後とも、スフィア基準を始め国際的な取組も参考にしながら、我が国の体制についても不断の見直しを行っていきたいと考えます。
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石破茂#6
○石破委員 是非よろしくお願いいたします。こういうことはきちんとしたスケジュールにのっとってやっていかないと、間に合わないということが起こりかねませんのでね。
 例えば、アレルギーを持った人がいる。じゃ、アレルギーを持った人に、それにふさわしい食事を提供するというのも大事なことだと思う。女性のプライバシーをきちんと確保するということも大事なことだと思っている。それを求めるのは避難者の権利であり、それに一義的に応えるのは国家の責任であるということを私は改めて思うものであります。
 整備が遅れていることの一つに、シェルターがありますよね。この予算委員会の議論の中でも、麻布十番の駅、小池知事によってこれのシェルター化が行われるということが議論になりました。地下鉄の駅がそのままシェルターになるわけではない。そこに水があり、トイレがあり、発電機があり、ベッドがあり、そしてまた換気装置のコントローラーがあって、それで初めて避難所たり得るものであります。
 一九四〇年、ロンドンはナチス・ドイツの空襲を受けた。ザ・ブリッツと言われるものですね。そこにおいて、大勢の人が地下鉄に逃げ込んで、いろいろな身体の不調を来したということであります。イギリス政府は、これはいかぬということで、二十万人分の簡易ベッドを急遽整備をした。それはロンドンの博物館に行くと展示があります。
 じゃ、日本においてはどうであったか。昭和二十年三月十日、東京大空襲、一夜にして十万人が死んだ。終戦後、アメリカは、戦略爆撃報告というものを出している、何でこんなに大勢の人が死んだのかということを調査している。木と紙で家ができているから焼夷弾をまいたらあんなに死んだんだろうか、それだけではないと。日本の国には、昭和十二年制定、その後累次改定はなされていますが、防空法、空襲を防ぐという法律があった。そこに何て書かれてあるか。空襲が来たら市民は逃げてはならない、バケツリレーで火を消せ、地下鉄に逃れている者は地下鉄から出て消火活動に当たれ、こういうふうに書いてあるんですね。アメリカの戦略爆撃報告には、この防空法があったので大勢の人が命を落としたというふうに書かれてあります。
 今、我が国のシェルターの整備率は、数え方にもよりますが、〇・〇二%、ほとんどゼロです。実際、いろいろなものを備えたシェルターとして機能するのは、ほとんどゼロだ。
 私は、シェルターの整備というのは、国民保護というのは抑止力の大きな要素だと思っている。核ミサイルに対する抑止力というのは、一つはアメリカの拡大抑止がありますね。一つはミサイル防衛がありますね。どれもこれも完璧なものではない。しかし、撃てるものなら撃ってみよ、日本国民は一人も死なないのだということを示すことも大きな抑止力になるはずであります。
 このシェルターの整備が、イスラエル一〇〇%、スイス一〇〇%。ソウルに行ってみると分かりますね、地下鉄の入口にはみんなシェルターと書いてある。ソウルのシェルターの整備率三〇〇%、ソウル市民の三倍が避難できると言われております。
 なぜ、日本のシェルター整備はこんなに遅れているのだろうか。もちろん、我が国は、敗戦後、民主主義国家として、平和国家として発展をしてきた、それはすばらしいことだ。しかしながら、国民一人一人の命を守るのだという具体的な方策については、なおなお改善を要する点が多々あるのではないかと私は思っています。
 シェルターは、では、どこの省庁が主体となってそれを整備していくんだろうか、どこがそれを要求するんだろうか、国土交通省か防衛省か厚生労働省か、それも決まっていない。
 私は防災省というものにこだわるつもりはないのだけれども、地方創生大臣在任中に、次に質問される伊藤議員と一緒に、アメリカのFEMA、危機管理庁というものを訪れたことがあります。長官と長い時間議論をしました。このFEMAの役割というのは強大な権限を振るうことではない、全米どこにあっても同じような体制が取れること、一番必要なのは教育というふうに言っておられました。
 国民を保護するための専門のセクション。内閣府防災担当が物すごく一生懸命やっていることは百も万も承知をしています。しかし、そこは各省庁から職員がやってくる、二年か三年たつと帰っていく。そこにおいて、経験と知識の蓄積にはどうしても限界があるのだと思っていますね。
 私は防災省にこだわるものでもないけれども、国民保護を実現するための、避難所にしてもそうです、シェルターにしてもそうです、そういうような部局というものを創設する。復興庁は時限官庁ですが、それを基本に、更に発展させていくような考え方もあってしかるべきだと思っておりますが、総理の御所見を承ります。
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岸田文雄#7
○岸田内閣総理大臣 まず、シェルターについて御質問いただきました。
 我が国をめぐる安全保障環境、戦後最も厳しいと言われている、こうした厳しい安全保障環境の中で、弾道ミサイル等の爆風の直接被害を軽減するという観点から避難所を設置する、国民の命や暮らしを守るという意味からも大変重要な課題であると認識をしています。
 それに対して、地下鉄あるいは地下街等の緊急一時避難施設の指定、これは進めてきたわけですが、御指摘のいわゆるシェルター、一定期間滞在が可能で堅牢な避難施設、これについては、昨年十一月、補正予算で設計の支援等に必要な予算を確保した、これが現状であります。今年三月末をめどに、こうしたシェルターに関しての、地域等に係る基本的な考え方、あるいは設計、構造に対するガイドライン、これを設定する予定です。
 その中で、委員の方から、担当官庁、これが整理されていないのではないか、こういった御指摘があります。それは問題意識を共有いたします。担当省庁の役割分担等も含めて、今言った取組を進めるに当たってどうあるべきなのか、これは考えなければならないと思いますし、そしてさらに、最後、FEMAについて御指摘がありましたが、防災も含めて、こうした体制を整備することの重要性が御指摘がありました。経験や知識を蓄積することはもちろん重要であります。
 そして、今の政府においては、内閣府の防災担当を中心に、発災した際に、それぞれの、政府全体の専門家をどう集約するのか、こういった機動的な体制を取っているわけでありますが、恒久的な省庁をつくるかどうかという議論は、委員中心に従来から議論が行われてきた、これは十分承知しています。こういった議論も、引き続き、どうあるべきかという議論の中で続けることは大事だと思います。
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石破茂#8
○石破委員 これを早急に実現するということは必要だと私は思っています。
 最後に、食料安全保障について承ります。
 フードセキュリティーという言葉がありますよね。そのときに常に自給率という話が出てきますよね。だけれども、自給率というからには、何かが分母で何かが分子ですよね。分母というのは、その国で提供される食物のカロリー量が分母。分子は、その国で生産されるものが分子になる。
 ということは、分母が供給される熱量であるからして、供給ですからね、食べ残し、捨ててしまうもの、そして、飽食の時代と言われるが、食べ過ぎ、人のことは言えないが食べ過ぎになってしまうようなもの、これが分母になっているわけですよ。
 だけれども、安全保障というからには、分母は、生存に必要なカロリー量が分母であるべきじゃないかと私はずっと考えているんです。
 敗戦直後、餓死者も出ましたよね。でも、世界から食料を輸入できる状況じゃなかったから、あのときの食料自給率は一〇〇%のはずなんですよ。北朝鮮とかアフリカとか餓死者が多く出ている国、輸入できないんだから、自給率というのはこの計算でいくと高まるはずなんですね。それが幸せだとは誰も思わない。
 フードセキュリティーというからには、その分母は生存に必要な熱量というものであるべきじゃないか。そうすると、食料自給率は四六%ぐらいに上がるんですって。私、自民党ラーメン議連の会長をやっているんだけれども、ラーメンの自給率一四%。てんぷらそば二〇%、カレーライス四〇%。これで本当にいいですかということなんです。
 食料が途絶したときにどうするか。途絶すれば、石油も入ってきませんからね。肥料も入ってきませんからね。そのときに必要になるのは、いかに農地を確保するかということのはずなんです。日本はどんどん農地を減らしてきた、これでいいのか。
 水田を最大限に活用し、人口は減る、高齢化していくわけだから、米の消費が増えるとは残念ながら思えない。そうすると、米を世界に売るということを考えていかねばならぬのではないか。世界の米は八割が長粒種、二割が短粒種であることはよく承知をしていますが、今、パリにおいてもニューヨークにおいても、おにぎりがむちゃくちゃ売れているのですよね。
 日本の米を輸出していくためには、生産コストを下げていかねばならぬでしょう、単収も上げていかねばならぬでしょう。米の値段が下がっていくとすれば、主業農家に対する補償というものを考えていく。そういうような新たな米政策というものを考えていくことも今後重要ではないかと思っておりますが、御所見を承ります。
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岸田文雄#9
○岸田内閣総理大臣 御指摘の米については、国内需要が減少する中にあって、国際市場の方は拡大しているわけでありますから、輸出の拡大を図っていく、これは重要な課題であると認識をいたします。
 そして、こうした認識に先立って、昨年十二月には、米の品目別輸出促進団体、こうした認定が行われて、海外における日本食レストランですとかあるいはおにぎり店を始めとする需要の拡大に取り組んでいる、こうしたことであります。結果として、昨年は、二〇一九年の米の輸出の二倍となる百五億円、こういった数字が記されています。
 そして、こうした取組の先を考えた際に、やはり国際競争力を高めていくために、農地の集積、集約ですとか、スマート農業の進展ですとか、米生産の効率性、生産性、これを何よりも高めていくことが重要であるということで、その取組を進めていく。御指摘の国際競争力を高めるという点においては、こういった取組を進めていくのが政府として重要であると認識をいたします。
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石破茂#10
○石破委員 ありがとうございました。
 これを一つ一つきちんと出していくことが必要なことだと思っています。
 総理の連日の御精励に心から敬意を表して、質問を終わります。
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小野寺五典#11
○小野寺委員長 この際、伊藤達也君から関連質疑の申出があります。石破君の持ち時間の範囲内でこれを許します。伊藤達也君。
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伊藤達也#12
○伊藤(達)委員 おはようございます。自民党の伊藤達也でございます。
 私からも、今回の震災で亡くなられた方々に対して哀悼の誠をささげるとともに、被災をされている皆様方に対して、心よりお見舞いを申し上げます。そして、復旧復興のために御尽力をいただいている全ての関係者の方々に、心より感謝を申し上げる次第でございます。
 総理も一昨日、現場に入られたわけでありますが、生活やなりわいの再建のために、私自身も与党の一員として、引き続き全力で取り組んでまいりたいと思います。
 まず、震災とそして地域医療の強靱化について、武見大臣に質問をさせていただきたいと思います。
 今回の震災の中で、ほとんどの病院がその機能を停止をする、そういう状況にありながら、和倉温泉の近くの七尾市にあります恵寿総合病院は、災害にありながらも医療を止めない、民間病院でありながら、災害拠点の公的病院の一・五倍の入院患者を受け入れて医療を続けてまいりました。このことは能登の奇跡と言われて、国内外から大変注目をされているわけであります。
 その背景には、医療を止めないという強い覚悟と準備、そして、創意工夫をして、努力をして、そして有事に対しての備えを重ねてこられた。こうしたすばらしい取組の中に、これからの医療の強靱化あるいは病院の強靱化に向けて、政府はいろいろなことを学ばないといけないと思います。
 武見大臣、どういうことを学び、そして、その教訓をこれからどう生かしていこうと考えておられるのか。また、病院の関係者はみんな被災しているんですね。その中で、ワンチームでこの取組をされてきた、その努力に対してどう応えていこうとされているのか、大臣のお考えをまずお伺いしたいと思います。
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武見敬三#13
○武見国務大臣 恵寿総合病院の神野理事長におかれましても、この震災発生直後にも私も御連絡を取らせていただいて、当時の状況と対応を伺いました。実際に、災害拠点病院でない民間病院においても、こうした災害時の事前の準備を周到にしておくことがいかに大切かという一つのモデルになっておられるというふうにそのときから思いました。
 このための備え、まずは、病院などがハード、ソフト両面の整備に平時から取り組むことがまず第一。今回の能登半島地震で、恵寿総合病院では、平時から、建物の免震化、それから院内システムを活用した情報共有などを進めておられました。速やかな診療機能の回復につながったものと承知しております。
 特に、透析患者などもたくさん受け入れておられましたから、一時は水不足で実際に金沢市の方に移っていただいたということもありましたけれども、水の確保ができると同時にまたこうした透析患者の対応も元に戻すということを迅速にやってくださっておられました。
 また、今回の地震で、オンラインの資格確認システムというものの活用がされまして、本人の服薬履歴などの確認が行われるなど、医療DXの災害対応にも大変に役立ったものと認識をしております。
 このように、今回の地震の教訓や経験を生かして災害への備えを行うことが重要であり、厚生労働省におきましては、災害拠点病院以外の病院も含めて、今年四月から始まる第八次医療計画の策定指針において、事業継続計画、BCPの策定や、耐震化、自家発電機等の整備などを求めておりまして、必要な財政支援を講じていく予定でございます。
 引き続き、目下の震災対応に全力で尽くして対応していくとともに、今後発生し得る大規模災害に向けて、災害時に必要な医療の提供体制の強化に向けて、平時からしっかりと取り組んでいきたいと思います。
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伊藤達也#14
○伊藤(達)委員 今大臣からお答えのあった平時の強靱化に向けての備えというのは、民間病院の場合、その原資は診療報酬しかないんですよね。一方で、激甚災害で被災をした病院は、公的な補助で改修が行えるわけであります。自助努力というものを大切にしながら、備えをして、そして災害のときに医療を止めない、そうした病院を増やしていくことが非常に重要で、その病院を増やしていくための仕組みであるとか、あるいはインセンティブというものを考えていかなければいけないというふうに思います。
 能登のように人口減少が加速していく地域は日本全国にたくさんあるわけでありますので、そうした中で、ハード、ソフト両面で、これは選択と集中という視点も必要だと思いますが、強靱化を進めていく政策パッケージ、これを是非実現をしていくために、総理並びに厚労大臣の取組をお願いをしたいというふうに思います。
 それでは、次の質問をさせていただきたいと思います。
 復興を支えていくためにも、経済の力を維持していかなければなりません。今、日本経済にとって最大の課題は構造的な賃上げであり、これを実現していくためには、雇用の七割を占める中小企業の賃上げが極めて重要でありますし、その鍵を握るのはやはり価格転嫁対策だと思います。
 党からも提言をさせていただいて、政府は、労務費の指針の策定、公表など、今までにない取組を進めてこられました。このことについては高く評価をしたいと思います。
 しかし、現実には、まだまだ道半ばでありまして、価格転嫁率もまだ五〇%に至っていない。これはつまり、中小企業は、五〇%以上負担を続けている、コスト上昇分の半分以上の負担を続けている、大変厳しい状況にあります。
 最近の調査では、約二割の人たちがまだまだ価格が据え置かれている、こういう状況にあるわけで、これは推計で、三十万社にも上るわけであります。この背景には、やはり下請企業にはコストカットの努力をしていけ、そういう古い意識、根強い慣習というのはまだまだある。それをやはり打破していくには、更に乗り越える一手が必要ではないかというふうに思います。
 そこで、総理、パネル一の資料を見ていただきたいんですが、これは下請代金法であります。通常支払われる対価と比べて著しく低い代金を不当に定めること、これを禁止をしているわけでありますが、これはまさにデフレ下の文章ではありませんか。二十年間、法律を改正をしていないわけであります。
 私は、もう制度改革の必要性を議論していくタイミングだというふうに思います。そのときに、総理、もう下請という言葉、やめませんか。中小企業を下に見るような、こういう表現に対する抵抗は非常に強い。中小企業、小規模事業者は、日本経済を支えている大切なパートナーです。そのことをしっかり示していくような、そういう改正を是非していただきたいと思います。
 厳格な法執行、そして迅速な運営指針の改正はもちろんでありますけれども、やはり法律の改正の必要性というのを今まさに検討していくべきだと思いますけれども、総理のお考えをお伺いをしたいと思います。
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岸田文雄#15
○岸田内閣総理大臣 まず冒頭、委員から御指摘がありましたように、賃上げを実現するために、中小企業の価格転嫁が可能となるような環境を整備する、これは極めて重要な視点であります。
 そのために、公正取引委員会としても、独占禁止法と、そして御指摘の下請法、この二つの法律を駆使して厳正な対処を行っている、こういった次第であり、優越的地位の濫用あるいは買いたたき、こうしたことに対する周知啓発に努めるとともに、多数の取引先に対して協議することなく価格を据え置いた十三社の企業名を公表するなど、具体的な取組を進めているところでありますし、また、昨年十一月に、発注者、受注者双方の立場からの行動指針を定める、また、先月、一月二十二日には、政労使の意見交換会で、行動の徹底を産業界に強く要請した、こうした取組を進めているところであります。
 委員御指摘のように、まだまだ道半ばだったという御指摘、これもしっかりと受け止めながら、こうした取組、更に拡充していきたいと思います。
 そして、もう一つの、下請法のありよう、名称も含めたありようについての議論、これはまさに、発注者と受注者との関係、発注者が優越的地位にあるものとして外形的、画一的に取り扱って、保護される受注者の側を下請事業者と称してきた、こうした下請法の基本的な哲学そのものに対する問題意識だと受け止めています。
 そして、党においても、この問題について議論を開始したと承知しております。政府においても、取引慣行の実態ですとか、あるいは、先ほどの価格転嫁の実情、こういったことも検証しながら、御指摘の下請法改正の要否も含めて、幅広く検討を行ってまいりたいと考えます。
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伊藤達也#16
○伊藤(達)委員 総理から今踏み込んだ答弁をしていただきまして、本当にありがとうございます。
 さらに、私は、総理のメッセージは極めて重要だと思うんですね。来月十三日、春闘については大企業が集中回答をします。その後、中小企業の労使交渉がスタートをするわけでありまして、このタイミングで政労使の会談を開いて、そして、名称の変更も含めて、制度改革の方向性を力強く政治のメッセージとして出していくことは、中小企業の賃上げにとって極めて大きいと思います。総理の考え方を更にお伺いしたいと思います。
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岸田文雄#17
○岸田内閣総理大臣 御指摘の法改正の議論についての考え方は先ほど申し上げたとおりですが、政府としても、これまでも、賃上げあるいは価格転嫁等について、経済界さらには労働界とコミュニケーションを図りながら取組を進めてきたところでありますが、特に、中小企業の賃上げ等に向けては、車座対話を行う、あるいは政労使の意見交換の場を設ける、こういったことで働きかけを強め、機運の醸成を強力に行ってきたところであります。
 そして、三月の中旬、政労使の意見交換の場等を通じての働きかけを行う、これも大変重要な観点だと思います。しかるべきタイミングで、経済界、労働界に対しても直接働きかけを行いたいと考えます。
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伊藤達也#18
○伊藤(達)委員 総理もお触れをいただいたように、私たち自民党では、関係の調査会を開いて、制度改正についての議論を重ねております。来月の上旬には中間的な論点整理をさせていただきたいと思いますので、是非、そうしたことも参考にしていただきながら、中小企業の賃上げを後押しをしていただきたいと思います。
 次に、ゼブラ企業について質問をさせていただきたいと思います。
 総理、ゼブラ企業はもう御存じだと思うんですが、時価総額を重視をするユニコーンと対比をする概念として、社会的課題の解決と経済成長を両立する企業、これを白黒のシマウマに例えた概念でありまして、今世界から大変注目をされております。まさに新しい資本主義を担う主体だと私は思います。
 私がゼブラ企業に出会いましたのは、石破大臣の下で地方創生を担当させていただいているときに、地方の現場で、地域や社会の課題を解決をするために、補助金に依存するのではなくて、自分たちの事業モデルを磨いて解決をしよう、そういうチャレンジをする人たちにたくさん出会いました。能登にもそういう方々がおられます。
 こうしたゼブラ企業を育成をしていくエコシステムを形成をして、そして、日本がゼブラ企業の世界最大の大国を目指すということは極めて重要だと思いますけれども、総理のお考えをお伺いしたいと思います。
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岸田文雄#19
○岸田内閣総理大臣 御指摘のゼブラ企業、経済の成長と社会課題の解決、この両立を図るゼブラ企業というもの、御指摘のように、新しい資本主義という考え方、まさに社会課題の解決を成長のエンジンに転換するという考え方に基づいて経済政策を進めているわけでありますから、こうした考え方に一致するものである、御指摘のとおりだと思います。
 この新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画は昨年六月に閣議決定をしておりますが、その中においても、ゼブラ企業、これはしっかりと位置づけております。また、今年三月には、ゼブラ企業を育成するエコシステムを地域で構築していくための基本方針、これを策定することを予定しております。
 こうしたエコシステムの策定等を通じて、これから、ゼブラ企業の活躍の場、環境の整備、政府としてもしっかり用意をしていきたいと考えております。
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伊藤達也#20
○伊藤(達)委員 是非、日本の国家戦略として、政府全体でゼブラ企業の育成を進めていただきたいと思います。
 地域の課題や社会の課題を解決をしていく、そのインパクトを見える化をして、そこに資金を引き込んでいくことができれば、地域経済の活性化にもつながっていくわけであります。これをインパクト投資と呼ぶわけでありますが、このインパクト投資は、地域経済の活性化や地方創生に貢献するだけではなくて、脱炭素社会を実現をしていく、世界も注目をする投資の在り方であります。
 そこで、鈴木大臣に質問をさせていただきたいと思いますが、このインパクト投資はまさに黎明期でありまして、早期にグローバルな基本的な枠組みあるいは基準の策定というものを開始をして、世界に向けて積極的に情報発信を行って、具体的な投資事例を積み重ねていくべきだと思います。
 また、このチャンスに、この分野に関心を持つ人々を日本に集めて、そして、日本がリードをしてこのインパクト投資を進めていく、そのためには省庁を横断した強力な体制が必要だと思いますが、鈴木大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
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鈴木俊一#21
○鈴木国務大臣 一定の投資収益の確保を図りながら社会、環境的効果の実現を企図しますインパクト投資、これは、御指摘のように国際的にも注目をされておりますが、その定義につきましては、具体的な内容その他についてまだ議論の途上にあると認識をいたしております。
 金融庁では、このインパクト投資について、共通理解の醸成、浸透を図るための世界の議論を主導するために、昨年の六月、インパクト投資に関する基本的な考え方を示した基本的指針案を、日本語版のみならず英語版も作成をし、現在、本年三月末までの最終化を目指して作業を進めているところです。
 加えまして、昨年十一月には、投資家、金融機関、企業、自治体、関係省庁等が参画するインパクトコンソーシアムを立ち上げました。今後、海外の投資家等にも参画を呼びかけまして、グローバルな視点からもインパクト投資の議論を行える場を形成してまいります。
 この基本的指針やコンソーシアムを起点に、具体的な投資事例の発信や積み上げ等を通じた理解の浸透やノウハウの蓄積、また、イベントの開催を通じた人材の集積や参加者間のネットワークの形成、こうしたものを通じまして、日本におけます、我が国におけるインパクト投資に係る人材の育成、集積に取り組むとともに、国際的な議論にも貢献をしてまいりたいと考えております。
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伊藤達也#22
○伊藤(達)委員 どうもありがとうございます。
 コンソーシアムの設立というのは高く評価をしたいというふうに思います。やはり、世界の多くの国々あるいは民間も巻き込んで、日本の提案を議論をして、改善をして、よりよいものをつくっていただいて、国内外に多くの実績をつくり上げていただく、そのためにも、政府を挙げての取組を更に進めていただきたいと思います。
 そしてもう一つ、総理に資産運用立国について質問をさせていただきたいと思います。
 先月、私、訪米をいたしまして、金融機関の方々、金融関係者の方々と懇談をしてまいりました。総理が資産運用立国について積極的に発言をされている、そのことについて大変高い評価がなされているなということを実感をいたしたところであります。
 その中で、国内外からの資産運用業への新規参入を促進をするというふうに述べておられましたが、今まさにその成果を出すべきだと思います。そのためには、これは金融庁も指摘しておりますが、私自身は、日本の資産運用業について、三つの独占をやはり是正していくことが極めて重要だと思います。
 一つはインデックス、そして二つ目はシステムの独占。インデックスについては、資料にありますように、国内は日経二二五とTOPIX、そして海外では一つのインデックスで九〇%を超えて、手数料が上がっている。システムの問題についても、七〇%の寡占の状況になっております。
 是非、金融庁は公正取引委員会と連携をして、こうした是正に向けての対応をしていただきたいと思いますが、まず、この点について鈴木大臣から御答弁をお願いしたいと思います。
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鈴木俊一#23
○鈴木国務大臣 御指摘のように、三つの独占、寡占があるという考え、これは指摘があるところであります。
 まず、インデックスプロバイダーの課題ということにつきまして、我が国におきましては、パッシブ投資を行う投資信託が参照する株式指数等、これは一部の指数に集中をしております。この結果、指数提供者、インデックスプロバイダーに支払う使用料が一部で上昇をして、最終的に投資家のコスト負担の増加につながりかねないという指摘があることは承知をいたしております。
 こうしたインデックスプロバイダー間の競争を促す観点からは、使用料の水準に対する見える化を通じて競争を促すことが重要であるという意見がある一方で、見える化は逆に自由な価格交渉などの公正な競争を阻害してしまうといった意見もございます。
 加えて、多様な指数による競争を促す、また投資家への選択肢を提供する観点から、インデックスプロバイダーによって新たな指数が開発されること、これも重要であるという視点もございます。
 金融庁としては、これらの視点、意見を踏まえて、様々な指数やそれを活用する多様な投資商品が投資家に提供されるように、更なる環境整備を進めてまいりたいと思います。
 そして、二つ目の独占として、システムの寡占があるという御指摘でございますが、昨年十二月に策定いたしました資産運用立国実現プランでは、投資信託に関するシステムにつきまして、そのベンダーが少数に限られる中で、資産運用会社と販売会社がやり取りする価格や取引情報等についてデータ連携の互換性を確保していないために、日々情報交換のために運用会社が複数の端末を導入する必要があるといったシステム面での非効率的な環境や、そうした非効率的な環境から生じるコスト面における資産運用会社の参入障壁を是正していく必要性を指摘しているところであります。
 これを踏まえまして、金融庁といたしましては、今後、公正取引委員会などとも必要な連携を取りながら実態把握を行いまして、非効率的な環境の是正に向けて関係者と改善を進め、資産運用業への国内外からの新規参入や競争が促進されるように、環境整備に努めてまいります。
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伊藤達也#24
○伊藤(達)委員 最後に、三つ目は年金運用の独占でありまして、もう言うまでもなく、GPIF、運用資産は二百兆円を超える巨大な存在であります。
 日本の金融市場の発展のために公的存在であるGPIFがどうあるべきか、総理のお考えをお伺いをすることができればと思います。
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岸田文雄#25
○岸田内閣総理大臣 御指摘のGPIFですが、まず、基本的に、年金積立金の運用、これは、年金積立金が被保険者から徴収された保険料の一部である、かつ将来の年金給付の重要な財源である、こういったことから、専ら被保険者の利益のために長期的な観点からこの運用を行う、こうした基本的な考え方に立っているわけですが、その上で、投資先や金融市場全体の持続的成長、これは長期的な投資収益の拡大にも必要であるという考え方に基づいて、スチュワードシップ活動ですとかESGを考慮した投資、また、新興運用業者を業歴が短いことのみをもって運用委託先として排除しない対応、こうした新しい取組を行っています。
 金融市場の発展を図り、そして成長と分配の好循環を実現する、これに当たっては、年金基金等のアセットオーナーの役割は極めて重要であると考えます。被保険者の利益のために長期的な観点から運用に取り組んでいく中で、それが金融市場全体の発展につながる、こうした結果につながることを期待したいと考えています。
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伊藤達也#26
○伊藤(達)委員 ありがとうございました。
 資産運用立国は世界が注目をする国家戦略であり、だからこそ、今株価がこのような形で上昇しているんだと思います。これから、それだけに、しっかり競争促進的な政策を実現をしていただいて、その果実を国民が実感できるように、総理始め政府全体の取組をお願いをして、質問とさせていただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。
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小野寺五典#27
○小野寺委員長 この際、武井俊輔君から関連質疑の申出があります。石破君の持ち時間の範囲内でこれを許します。武井俊輔君。
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武井俊輔#28
○武井委員 自民党の武井俊輔でございます。
 今日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。関係各位、また地元宮崎の皆様に心から感謝をしながら質問をさせていただきます。
 まず、昨今の自民党の問題につきまして、国民の皆様に大変御迷惑をおかけいたしておりますことを、私からも心からおわびを申し上げたいと存じます。私も地元で、何しよっとか、自民党はもっとしっかりせぬか、そんなてげてげなことをしよったらいかぬといったような厳しいお声もいただくわけであります。毀損した政治の信頼は、総理のリーダーシップでというふうに思っております。心から御期待申し上げたいと存じます。
 私は、政治は、何よりも国民の生命と財産を守るということが重要だと思っております。今から十四年前でありますが、私の宮崎、地元を口蹄疫の惨禍が襲いました。当時、誤った政治主導のかけ声の下、三十万頭の牛、豚の殺処分という大変悲劇的な被害をもたらしました。
 忘れもいたしません、二〇一〇年の六月の一日でありました。冷たい雨の日でありましたけれども、当時の鳩山総理が宮崎に来られました。私は当時県会議員をしておりましたが、当時の赤松大臣から、毎日一万頭殺処分しろと非常に厳しい要求を受けて、大変な状況にあったわけですが、鳩山総理、総理が来られれば何とかなるだろうと思っておりましたし、鳩山総理も全力で対応するとおっしゃってはいただいたわけですが、翌日に辞任を表明されました。こんな無責任なことはないというのが、私が国政に進んだ決意でありました。
 総理には、これからも内外の課題に先頭に立って取り組んでいただきたいと心から御期待を申し上げます。ヤジ
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小野寺五典#29
○小野寺委員長 御静粛にお願いします。
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