小西洋之の発言 (外交防衛委員会)

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○小西洋之君 ありがとうございました。
 じゃ、続いて、集団的自衛権、アメリカに関わる話ですが、集団的自衛権の行使の容認が憲法違反であるということについて質問をさせていただきます。
 この問題、外交防衛委員会でもうずっと、私、憲法尊重義務に基づいて何度も行っていて、新しい防衛大臣、外務大臣が誕生すると必ず質疑をしなければいけないということで臨んできたんですが、なので、御存じの先生方もいらっしゃるかと思うんですが、初めての先生方もいらっしゃると思いますので、集団的自衛権の容認が、安倍政権は、もう法解釈すらない不正行為ですね、虚偽行為によって集団的自衛権を容認しているという、人類の歴史、少なくとも近代立憲主義の歴史においては世界中のどこを見てもこんなめちゃくちゃなことをやっていることはないという空前絶後の暴挙なんですが。
 アベノミクスが、実は日本の国民の暮らしあるいは日本の経済産業を育てるどころか、日銀が今、まあちょっと、余り国会議員なんで不用意なことは言いませんけれども、日銀が円の価値を守れるのかという非常に緊迫した状況にもなっていると理解していますが、実はアベノミクスというのがもう希代の、世紀の暴挙ですね、失政、暴政であったということが、今ようやく、国民の皆さんが生活の苦しみを肌で感じる中で初めて、初めてというか、ようやく社会でも各層から発言がされるようになっていますが、この集団的自衛権の問題もそうしたレベル、ただ、戦争ですから、政治家の役割というのは、戦争とこのハイパーインフレ、これだけは防ぐというのが政治家の役割ですけれども、そうした意味において、国会において極めて最重要の課題でございます。
 まず、この集団的自衛権の容認、安倍政権が何を言っているかというのを、大臣と先生方、皆様に共有をさせていただきたいと思います。
 配付資料の六ページを御覧いただきたいんですが、これは七・一閣議決定で、六ページですね、集団的自衛権が九条の下で合憲であるということを言っている核心部分をくりぬいたものなんですが、実は、安倍政権は七・一閣議決定でこういうことを言っているんですね、その後の国会答弁で。我々、安倍政権は、憲法九条の規範ですね、法的なその効力、意味、それを変えたんじゃないと、実は憲法九条は元々集団的自衛権を容認していたんだ、憲法九条には九条の下で許される武力の行使に関する基本的な論理なるものがあって、この基本的な論理というのは過去政府が国会に答弁していたんだというふうに安倍政権は言っておるんですが、その基本的な論理なるものの中に元々限定的な集団的自衛権が許容されていたんだというふうに言っているんですね。
 分かりやすく言うと、この七・一閣議決定の趣旨はこういうことなんですよ。九条の下で許容される武力の行使に関する基本的な論理には二つの卵が入っていましたと。一つは個別的自衛権を容認する卵、もう一つは限定的な集団的自衛権を容認する卵、この二つの卵が入っていた。ただ、この二つの卵があることを歴代政府はこの七・一閣議決定まで知らなかったと言っているんですね、本当に言っているんです。で、七・一閣議決定で、集団的自衛権が九条の下でできないかなというふうに検討していく中で、この基本的な論理、二つの卵を抱く基本的な論理を発見したと。
 じゃ、七・一閣議決定、何をやったかというと、先生方も御記憶あるかもしれないですが、当てはめですね。元々、集団的自衛権、限定的な集団的自衛権ができる卵があったので、その卵に、今も言っていますけど、この厳しくなった安全保障環境というこの事実認識を当てはめて、初めてその卵を法解釈として使ったと。で、初めて新しいそういう解釈、限定的な集団的自衛権を容認する卵を使ったので、今までの個別的自衛権ができるという解釈と限定的な集団的自衛権もできるという解釈が二つできたんで、この解釈を、二つありますよということを整理する、その整理するという意味で解釈変更というふうに言っているんですが、じゃ、そのことをどういうふうに七・一閣議決定で書いているかと。
 この六ページ御覧いただきたいんですけれども、一つ、まず両括弧一番は、政府の憲法解釈には論理的整合性と法的安定性が求められる、したがって、従来の政府見解における憲法九条の解釈の基本的な論理の枠内で、論理的な帰結を導く必要がある、これは正しいことを言っているんですね。
 解釈改憲をやるに当たって、最低限踏まえなきゃいけない法原理というのをさすがの安倍政権も考えたんですね。歴代、まあ国会の下で何十個と内閣が戦後誕生していますけど、内閣ごとに憲法解釈変わっちゃったら法治国家じゃなくなっちゃうんで、ちゃんと論理的整合性と法的安定性が求められると。なので、次ですね、仮に解釈変更をするに当たっても、憲法九条の解釈の基本的な論理の枠内で、つまり歴代政府の九条解釈を貫く解釈の肝があると言っているんですね。それがこの基本的な論理です。この論理の枠内の変更であれば合憲だし立憲主義にも反しないというんで、これは正しいです。ここの考え方は正しい。
 問題は、じゃ、安倍政権が言っている基本的な論理って何なのというのが次の両括弧二番なんですね。この自衛の措置は、あくまで外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される云々々々というのが書いてあって、で、これが基本的な論理であって、昭和四十七年十月十四日に参議院決算委員会に対し政府から提出された資料、集団的自衛権と憲法との関係に明確に示されているって書いてあるんですね。
 すると、次のページをおめくりいただくと、古い文書のコピーが出てきて、これは昭和四十七年ですね、今から五十二年前に作られた、内閣法制局が作った九条の解釈文書の原議なんですね。
 次のもう一ページめくって八ページ見ていただくと、八ページで、私がマジックで線引いて、括弧で外国の武力攻撃ってくくっていますけど、ここのところにさっき私がちょっと早口で読み上げた言葉がそのままあるんですね。あくまで外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される云々々、これをこのままコピペしているんです。コピペしているのが七・一閣議決定なんですね。なので、さっきの七・一閣議決定で、これが基本的な論理で、それは昭和四十七年政府見解の中に明確に書かれているじゃないですかと言っているんですね。
 じゃ、ここからが問題なんですが、じゃ、この四十七年見解ですね、この古い原議の中に外国の武力攻撃によって云々々って書いているんですが、それのどこに集団的自衛権が読めるんだろう、これが何で集団的自衛権を容認する卵を持った基本的な論理と言えるのかというのがこれしばらくなぞだったんですが、七・一閣議決定の後ですね、それが実は暴かれたのが二〇一四年の三月の二十三日のまさにこの外交防衛委員会ですね。
 前日、私は横畠法制局長官に、あなた一体何を考えているのかちゃんと説明しなさいよと議論をしていたら、彼がぽろっとこぼしちゃったんですね、秘密を。私もびっくりしちゃって、あっ、そういうことを考えていたんだ、今までそれ国会で言ったことないだろうというふうに言って、次の日に答弁をさせたんですね。
 それはどういうことかというと、九ページ御覧いただくと、この外国の武力攻撃という言葉に、あっ、外務省、しっかり外務大臣、説明してくださいよ。昨晩やっていないんですか、おとつい通告して。これ三回も通告していますよ。ちゃんと理解しないと駄目ですよ。
 この外国の武力攻撃に、誰に対するというのが書いていないというふうに言っているんですね。つまり、義務教育を受けた日本国民であれば、この外国の武力攻撃って日本に対する外国の武力攻撃に決まっているわけですよ。日本に対する外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される、つまり国民がみんな死んでしまう、そのことを言っているはずなんですが、安倍政権は、いや、いや、誰に対してって書いていないでしょうと、だから日本に対するは含まれますよと、でももう一人大事な人忘れていませんかって言い始めたんですね。アメリカのことを忘れていませんかというふうに言ったわけです。
 じゃ、どうなるかというと、この九ページの右上の箱の方ですが、この外国の武力攻撃に、同盟国に対する、アメリカに対するというふうにこれを読み替える、まあ曲解なんですけど、すると、この文書どうなるかというと、同盟国、アメリカに対する外国の武力攻撃によって日本国民の生命が根底から覆されるという文書になっちゃうんですね。
 つまり、個別的自衛権の二人称の文書が、石井先生笑っちゃいましたけど、これ本当の話なんですよ。これが三人称になっちゃうわけですよ。つまり、アメリカに対するイランの武力攻撃によって日本国民の生命が根底から覆される、ホルムズ海峡ですね。アメリカに対する北朝鮮の武力攻撃によって日本国民の生命が根底から覆される、これアメリカのイージス艦を北朝鮮が襲うという話ですね。
 えっ、そんなあほなことを本気で考えて七・一閣議決定やっていたのということについて、この九ページの右側の下の、さっき申し上げたこの外交防衛委員会における二〇一五年、平成二十七年三月二十四日の、あっ、一日間違えていましたね、二十四日の私の質問があるんですね。同盟国に対する外国の武力攻撃ということもここに概念的に含まれる、そんなあほなことを考え始めたのは、横畠長官、あなたが初めての法制局長官ということでいいですね、かって聞いたら、横畠長官は、いや、同様に考えていた者がいたかどうかは知りませんが、この昭和四十七年の政府見解そのものの組立てがそのような解釈、理解ができるというふうに言っているわけですね。つまり、二通りに読めると言っているんです。
 つまり、集団的自衛権、先に結論を言えば、集団的自衛権が合憲なのかどうか、安倍政権の主張が通るかどうかというのは、今から五十二年前に作られた四十七年見解のこの外国の武力攻撃が二通りに読んでいいのかどうか、もうその一点に決するんです。
 ちなみに、四十七年見解以外に、二通りに読めたりして、限定的な集団的自衛権を含む基本的な論理が書かれている政府見解やあるいは国会答弁ってあるんですかって聞いたら、ありませんというふうに、もうあるわけないですから、政府は答弁しているんですが、いや、これだけは二通りに読めるというふうに言っているんですね。
 さらに、この二通りに読めるということをより掘り下げていくと、この九ページの左側の上下の箱になるんですが、これって、二通りに読めるということは、要するに四十七年見解が作られた当時から集団的自衛権が九条の下では合憲だったと、政府解釈として合憲だったということになるので、私が質問した六月の十一日ですね、二〇一五年、四十七年見解を作ったときに限定的な集団的自衛権行使を容認する法理がこの四十七年政府見解の中に含まれていたんですねと言ったら、横畠長官は、法理としてはまさに当時から含まれているというふうに言っているんですね。
 更にこれを掘り下げると、法理が含まれているんだったら、これ当時の内閣法制局の長官らが、四人の幹部が作ったものなので、この彼らが自分たちの頭の中で、九条の下で集団的自衛権、限定的な集団的自衛権は合憲だという頭の考え、思考、理解を持って、わざと外国の武力攻撃に限定を付けずに書き込むしかないわけですね。
 なので、その質問をしました。これは安保国会が始まったときの八月三日なんですが、小西洋之君ですね、七・一閣議決定の基本的な論理について、この四人の頭の中にあって、それが四十七年見解の中に当時書き込まれたという理解でよろしいですかと言うと、もうこれめちゃくちゃな話ですが、横畠君はもう、はい、そうですと言うしかないんですね。そういう考え方を当時の担当者は皆持っていたということであろうという、考えをしているということです。
 先生方、もうこんなあほな話はあるわけないと思っているんですが、これ先生方だけじゃなくて、十一ページ御覧いただくと、安保国会では、元最高裁判事の濱田邦夫先生が、違憲ですと、法匪というあしき例である、とても法律専門家の検証に堪えられない、読みたい人がそう読んでいるというだけの話で、裁判所に行って通るかというとそれは通らない。宮崎元法制局長官は、言わば黒を白と言いくるめる類いだというしかありません、違憲だ、速やかに撤回しろと。あと、伊藤真先生も、これ、四十七年見解にそんなのあり得ないでしょうということをちゃんとおっしゃっているんですが。
 ちなみに、この十一ページの上のある方のインタビュー、これ角田さんといって、さっきのこの四十七年見解の原議なので七ページですね、七ページの原議の表紙には判こをついているんですが、これ角田と明確に読めますが、つまり四十七年見解作った方なんですね。作った方がまだ御健在でいらっしゃるんですね。私も行きました。私もこの角田さんに四十七年見解を持って、いや、角田先生、何か安倍政権は角田先生が集団的自衛権を合憲だという頭を持って集団的自衛権を容認する基本的な論理をこの中に書き込んだと国会で答弁しているんですけど事実ですかと言ったら、何ばかなことを言っているんだと、集団的自衛権というのは九条の下では絶対できないんだと、これは個別的自衛権のみが許されるということを論理的に書いた政府見解に決まっているじゃないですかと。いやあ、こんなもの、いや、これを根拠に解釈改憲なんて夢にも思っていなかった、いやあ、よく掘り出したものだねというふうに角田先生もメディアの取材に対して言っておられるんですが、私も角田先生にお会いして、今申し上げたようなことを実はこの外交委員会でも発言して、会議録に刻んでいるんですね。
 なので、集団的自衛権の容認というのは、だから要するに法解釈じゃないんですね。何が起きているかというと、分かりやすく言うと、このコップが九条とするじゃないですか、九条を基に作られたこのマイクの先ですね、四十七年見解という見解があって、この中の外国の武力攻撃という文言を曲解して、この四十七年見解の中に集団的自衛権を容認する基本的な論理なるものを捏造しているんですね。法解釈ですらない、不正行為なわけですよ。九条には触ってもいないということなんですね。じゃ、何でこんなめちゃくちゃなことがまかり通っているのかということなんですが、これは単に政府が憲法違反ということを認めないということなんですね。
 なので、今から順次質問をしていきますが、両大臣に簡潔に、もう通告のとおり聞いていくので、まず両大臣に聞きますが、今私が指摘した昭和四十七年政府見解の中のこの外国の武力攻撃の文言ですね、これには同盟国などの他国に対する外国の武力攻撃も概念的に含まれるというふうに両大臣として考えているのか。答え難しかったら、もう従来の政府見解のとおりですというふうに、それだけ答えてください。外務大臣から、従来の政府見解のとおりでもいいですよ。どうぞ。

発言情報

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発言者: 小西洋之

speaker_id: 27444

日付: 2024-05-23

院: 参議院

会議名: 外交防衛委員会