和田政宗の発言 (憲法審査会)
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○和田政宗君 自由民主党の和田政宗です。
法制局及び憲法審査会事務局の説明を受け、参議院の緊急集会と大災害時等の緊急事態対応について申し述べます。
私は、現行憲法に緊急事態条項がないことは大きな課題であると捉えており、参議院の緊急集会を強化するなど必要な規定を憲法に定めなければ、大災害時に国民を守れない危険性があるのではないかと考えます。
現行憲法は大災害時等の緊急事態対応を想定しておらず、参議院の緊急集会は、一定期間内の衆議院選挙実施を見通せることを想定した制度であり、長期間の選挙困難事態への対応を想定した制度ではないと考えます。衆議院が解散されているときにもし大災害が発生した場合、内閣は参議院の緊急集会を求めることができますが、緊急集会を開催できる期間については、七十日以内なのか七十日を超えて開催できるのか憲法学者の中でも意見が分かれており、七十日を超えて開催する場合に違憲の疑いがあるとの提起が行われる可能性が強くあります。
東日本大震災の際、被災地での選挙の実施が長期間困難であったことを考えれば、参議院の緊急集会を強化する視点は極めて重要です。衆議院選挙が行われるまでの期間、参議院の緊急集会で対応できるよう七十日の制約を取り払い、かつフルスペックの国会の権限を行使できる新たな参議院の緊急集会、いわゆるスーパー緊急集会を憲法改正で憲法に定めるのかどうか、参議院憲法審査会で議論をしていくことは重要であると考えます。
衆議院憲法審査会においては、いかなる緊急事態においても二院制国会を機能させるために国会議員の任期を延長する案が提起され、自民党の中谷元憲法審査会幹事により憲法改正の具体的な条文の起草作業のための機関を設けることの提案について、四会派から賛意が示されています。
参議院においても、大災害時等に国民を守るため、フルスペックの参議院の緊急集会について、衆議院憲法審査会で提起されている国会議員の任期延長案の内容を含め、議論を重ねていくべきであると考えます。南海トラフ巨大地震、首都直下地震はいつ起きてもおかしくない状況です。国民を守るために待ったなしの状況であると考えます。
私は、事前防災、地震や津波避難について、国会議員としての見地のみならず、学術的な研究者でもあり、東日本大震災の経験からも、いかなるときも国民を守ることができるようにするため、緊急事態条項を定める憲法改正の議論は必要なことであると考えます。そして、憲法は国家権力を縛るものとの論がありますが、その観点を取るならば、現行憲法にフルスペックの参議院の緊急集会等の緊急事態条項を定めることは極めて重要であると考えます。
大日本帝国憲法は、大陸法的な憲法であり、憲法上できることを非常大権を含め条文として明記するというものでした。しかし、現行憲法、日本国憲法は、GHQが草案を作成したことから英米法的要素が強い憲法となっています。例えば、米国憲法には緊急事態条項が定められておらず、大災害時や有事等の際には大統領権限で緊急事態対応においてあらゆる対応ができる、言い換えれば何でもできるものとなっております。現行憲法に緊急事態条項を定めなければ、極端な政権が生まれた場合、英米法的解釈から、現行憲法では緊急事態時には何でもできると主張し実行する可能性は排除できません。
こうしたことからも、私は、大災害時等の緊急事態時に何ができるのか憲法に明記すべきと考えており、想定される大地震がいつ起きてもおかしくない中、国民を守るためにその議論を重ね、結論も早く出すべきと考えます。
国家は、いついかなるときも国民を守るために存在します。国民を守るために、憲法にフルスペックの参議院の緊急集会等の緊急事態条項を定めるかどうかの議論を求めます。
以上です。