塩田博昭の発言 (憲法審査会)
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○塩田博昭君 公明党の塩田博昭です。
大規模災害時等の緊急事態において、国権の最高機関であり、国の唯一の立法機関である国会の権能を維持するため、参議院の基本的かつ重要な権能である緊急集会制度が具体的にどのような役割を果たすのか、法規、先例等に則して詳細に検討していくことは、まさに本憲法審査会が果たすべき使命であり、また近年頻発する自然災害の被害の大きさを踏まえれば、大規模災害等を十分想定した制度なのかを検証するためにも必要性が高まっているものと言えます。
先ほど法制局からは、緊急集会制度の制定経緯や現行の緊急事態法制における緊急集会の位置付けが整理されました。これらの説明から明らかなのは、我が国の緊急事態法制は、想定されるあらゆる事態に対応できるよう、既に相当程度整備されており、緊急集会については、内閣が制定した緊急措置の政令を法定化、承認など、緊急事態下における行政監視という重大な役割が規定されていることであります。
これに対して、緊急事態法制にではなく憲法に緊急政令に類する規定を創設するべきとの意見があります。この点について、我が党としては、緊急集会制度が旧来の緊急勅令制度の言わば代替として規定された制定経緯や、緊急集会の関与を含め充実した緊急事態法制が既に整備されていることを踏まえれば、これらの個別法の政令委任等で対応することが可能ではないかと考えております。
次に、憲法審査会事務局からは、法規、先例に則した緊急集会の想定イメージについて御説明がありました。
私は、説明を聞いて、改めて、緊急集会における手続及び運営に関しては、国会法及び参議院規則において所要の規定の整備がなされているほか、過去二回の緊急集会を踏まえた先例が整理されており、その権能が発揮される準備が整っているものと認識いたしました。これは、緊急事態が発生した場合における緊急集会の利点と言い換えられることにほかなりません。
その上で、緊急集会はどこまでも国会の機能を代行できるのか、それも長期にわたって代行可能なのかという検証も本院として行うべきであり、具体的な想定に沿った論点整理を多角的に行っていくべきと考えます。
最後に、いわゆる選挙困難事態における国会機能維持に関し、改めて私の考えを述べます。
民主的正統性を確保するには選挙を実施することが肝要であり、緊急集会と繰延べ投票で対応することをまずは基本とするべきではないかと考えております。
この点、繰延べ投票制度については、公平公正な選挙の実施が困難ゆえ、議員の任期延長等を行い、全国一律に投票を行うべきではないかとの指摘や、被災地等から選出された議員が不在になるのは問題ではないかなどの指摘があることも承知しております。
これらの点については、これまでの衆参憲法審査会における参考人質疑において傾聴すべき見解が述べられました。全国一律の投票を行うべきとの指摘に関しては、長谷部恭男参考人からは、全国一律でなければいけない要請は憲法上強いものではない、最高裁の判例を前提として考えれば、可能になったところから順次速やかに選挙は実施すべきであると明快に、明確に述べられました。
緊急集会制度については、繰延べ投票などの関連論点を含め、議論しなければならない問題が山積しております。本院こそが主体性を持って議論を深める必要があることを強調して、私の発言を終わります。