片山大介の発言 (憲法審査会)
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○片山大介君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の片山大介です。
我が党の考えは、緊急集会は参議院の権能として重要であり、その必要性を否定するものではありません。しかし、先ほどの法制局、内閣府の説明を聞くと、改めて、緊急集会には、長期にわたる場合を想定していない期間と、緊急時に必要な議案には対応できない権能の二点において課題、限界があり、緊急事態条項の創設の必要性を感じます。
以下に整理していきたいと思います。
首都直下地震の被害想定は、死者数が二万三千人、建物の全壊や焼失が六十一万棟、それに被害額は九十五兆円と、被害額だけを取っても東日本大震災の十七兆円をはるかに上回ります。このような甚大な被害が首都において発生し、その事態が長期にわたる場合、影響は大きく、選挙の適正な実施が七十日を超えて困難になることも考えられます。
長期の緊急事態の際に二院制の例外である緊急集会にフルの国会の役目を負わせようとする解釈は、元々の制度設計にはない過剰な役割を負わせることになります。また、七十日以上の緊急集会が認められるとした場合、いつまで可能なのかについての規定は憲法にはなく、内閣の恣意的な運営を許容することにもなりかねません。
また、東日本大震災に関して講じられた措置として、二〇一一年三月から八月において、復興の基本的な枠組みに関するものなど三十二本の法律と二度にわたる補正予算が成立しました。
しかし、これが緊急集会の場合だったらどうでしょうか。東日本大震災のときのように、多様な法律や補正予算を成立させることはできるのでしょうか。また、特に参議院のみで本予算を成立させることは、緊急集会が二院制の例外であるという観点からも疑問を感じます。
案件については、憲法第五十四条第二項が緊急集会の請求権を内閣のみに認め、また、国会法第九十九条第一項で「内閣が参議院の緊急集会を求めるには、内閣総理大臣から、集会の期日を定め、案件を示して、参議院議長にこれを請求しなければならない。」とある上、第百一条には「参議院の緊急集会においては、議員は、第九十九条第一項の規定により示された案件に関連のあるものに限り、議案を発議することができる。」とあることから、内閣が示した案件に縛られます。
要は、緊急集会で取り扱える案件は内閣があらかじめ示した緊急の必要がある案件に限るとされ、包括的に対応することは想定されていないと考えるべきです。そうなると、緊急事態が長引いた場合、緊急集会では必要な対処ができなくなることも想定されます。
このほか、緊急事態で衆議院選挙が実施困難な上に、参議院議員も任期を迎え、参議院議員が半数しかいなくなることも想定しておくべきです。衆参合わせて七百十三名の定数の中、参議院議員が百二十四名しか存在していない緊急集会で国の存亡に関わる緊急事態を乗り切っていくのか、あるいは任期延長で衆参が機能している国会の下で乗り越えていくかを比べたとき、後者の方が立憲主義と国民主権にかなうと思います。
議員任期の延長については、国民の基本権たる選挙権を奪う、あるいは現在の民意を反映していないため、民主的正統性がなく、認めるべきではないとの主張もあります。しかし、あらかじめ憲法で緊急事態における議員任期延長を規定しておけば、有権者は、緊急時には任期を延長した上で国難を乗り切るための国民の代表を選ぶとして国政選挙の投票を行うことになるので、その前提で選ばれた国会議員の任期が延長されることについて民主的な正統性も保たれると思います。
以上、我が党の考え方を述べさせていただきました。