大椿ゆうこの発言 (厚生労働委員会)

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○大椿ゆうこ君 それでは、ちょっと実態を知っていただくために、今日は二つほど事例について皆さんに御紹介をしたいと思います。皆さんのお手元に今日は資料をお配りさせていただいております。
 今回、厚労省が用意された法案概要の資料を読ませていただきました。そこに、住まい支援に関わる取組事例として東京都町田市の事例が紹介されています。住宅確保要配慮者からの相談に対し、社会福祉法人、括弧、居住支援法人が希望に沿った物件探しや大家との交渉を行った上で、一部屋ごとに借り上げて又貸しするサブリース事業を実施し、見守り等の生活支援サービスを提供しているという内容が好事例として紹介をされていました。
 三月初め、一般社団法人反貧困ネットワークの瀬戸大作事務局長の支援の現場に立ち会わせていただく機会がありました。その際訪れた場所が、まさにここで好事例として紹介されている町田市福祉事務所でした。その日は生活保護費の支給日だったのですが、反貧困ネットワークが支援している十代のAさんから直接お話を聞く機会がありました。
 Aさんは、家を失い、町田市福祉事務所で生活保護の相談をしたところ、相模原市を中心に無料低額宿泊所など七十七棟、千十四世帯を運営しているNPO法人の関連事業者を紹介されました。その事業所はAさんに福祉アパートを紹介し、Aさんは内見もできないままそこを契約することになりました。
 その事業者がAさんにまず求めたことは、何と新規口座を開設することでした。通帳とキャッシュカードを回収し、先ほどのお話にもありました、暗証番号を聞き取り、全額生活保護費を徴収した後、Aさんのお宅を訪問し、その残高をAさんに渡すというのです。
 つまりこれ、皆さん、自分、キャッシュカードを出してくれとか暗証番号聞いてくれと言われたら、えっ、それ、やばいやつだよねと大抵の人は思うと思うんですよ。でも、こうやって困窮状況に置かれている人たち、もうここに住むしかないという人たちは、もうこの言いなりになるしか住む場所はない、そう思って、こういったことに従わざるを得ない人たちもいるということなんですね。つまり、Aさんに金銭管理能力があるか否かにかかわらず、金銭管理を事業者に委託するという契約を結ばせるのがこの事業所のやり方でした。
 さすがにAさんも、皆さんもおかしいと思うと思うんですけど、さすがにAさんもこれはおかしいと思い、通帳とキャッシュカードを事業所に渡すのを拒否しました。しかし、驚くことに、この町田市福祉事務所のケースワーカーが、Aさんに無断で二回目の生活保護費からこの事業所に生活保護費全額を郵便振り込みしていたということが明らかになったんです。
 今回の法改正の目的としては、厚労省は、住宅確保が困難な者への自治体による居住に関する相談支援等を明確化し、一貫した居住支援を強化するというふうにうたっていますが、自治体の福祉事務所が紹介した居住支援の事業者がまさに貧困ビジネスだったというのが、今私がお話ししたこの町田福祉事務所で起きた事例です。事業所のこのようなやり方を知った上で日常的に福祉事務所がこの事業所と連携をし、その後の支援を丸投げしているということであれば、これは非常に大きな問題だなと思います。
 この支給日の日、このAさんだけでなく、Aさんにおうちを紹介したという方がまた違う新たな若者を連れて支給日に来ていたんですよ。まあ、新たなカモです。こういったことが日常的に行われているんじゃないですかというふうに私たちの方もこの町田市役所の職員の方にこの日追及をさせていただいたところです。
 この日、もう一人お会いした方がいらっしゃいます。その方は、三十代のBさん、寮付きの仕事を辞めたことに伴って家を失いました。で、インターネットで居住支援を行っている一般社団法人を見付け、相談に行くと、即日入居することができたんですね。今日、皆さんのお手元にお配りしている資料が、Bさんが住まわれていたお宅です。
 ここ、私も直接訪問をさせていただきました。非常に山肌のところに建っている御自宅で、急な階段があるんです。それを上っていった先に築六十年を超えた古いアパートがありました。中は非常に狭くて、狭いんですけれども、場所が横浜市神奈川区だったんですね。家賃は、これ皆さん、開いて見てください。家賃五万二千円、そして共益費が七千円、トータルで五万九千円払うという契約を結ばされているんですけれども、まあどう見ても、横浜市、都会です、家賃も高いだろうとは思いますけど、どう見てもその値段は六万近い家賃を払うような物件じゃないだろうというところに住まわされているわけです。Bさんもここ入ったときに、何だこれはと、ここに住まなきゃいけないのかとショックを受けたということなんですね。これ、生活保護費の住宅扶助費、これのマックスまでを設定した金額というふうになっています。
 そして、皆さん、写真を見てください。カーテンに掛けられているのは布のカーテンではありません。クラフト紙、これを紙でつっているわけで、紙、この紙をつってカーテン代わりにしています。そして、布団も支給をされました。これ、二万円で買わされているんですね。でも、ネットで調べたら四千九百九十円で売られている布団でした。まあ薄い布団です。で、古いお宅ですから窓も薄いですから、本当に冬場は寒かったというふうに言っています。そして、プロパンガス、基本料金が高いために契約ができず、シャワーはあるものの水しか出ない。で、ケトルでお湯を沸かして水と、水道水と割って、それで体を洗っていたという実態も話をしてくれました。
 最初に、この食材を買いに、食べ物を買いに連れていってくれるんですけれども、買ってくれたもの、乾麺ばっかり、そば、うどん、そうめん、そしてつゆのボトル、こう一リットルのボトルがありますよね、あれを一本買ってくれたというだけで、自分の食べたいものは買ってくれなかった。で、ちらっと見たら、会計のときに、八千幾らだったんですよ。しかし、請求されているお金は二万円。
 こういったことで、非常に、何というんですか、まあAさんはその前に働いていましたから、手元にこの十万五千円という現金を持っていたんですね。けれども、これを持っていたら生活保護受給できない。で、いろんな形で、前家賃だとか経費だとか理由を付けて所持金を減らされ、その数日後にこの一般社団法人のスタッフが同行して生活保護申請に行ったということなんです。
 そして、皆さん、ここに覚書という資料があります。赤線引いたものです。そこには、生活保護の受給ができなかった場合には物件から退去することと書かれています。えっ、あなた居住支援しているんじゃないんですかと、生活保護もらえなかったら出ていってくれよというわけですよ。これ、狙いが何かということを明確にこの覚書の一文は表していると思いませんか。
 また、生活保護の受給が確認できた段階で二年の賃貸契約を改めて結ぶということも書かれています。これ、二年の縛り付けをするわけですよ。つまり、この二年間、生活保護費受けてもらいます、そこから私たち徴収しますねという二年縛りを設ける。本来、この居住支援をしているというのであれば、その方が仕事を得て収入を得て自立できるようにサポートする、そこを目指すのがこの役割でしょう。しかし、二年縛りをして生活保護費からお金を巻き上げると、こういうことが目的のビジネスがこれあるということをこのBさんからお話を聞かせていただきました。
 このお二人、早い段階でこれはおかしいと思って、反貧困ネットワークの方につながったことによって、現在はこのアパートを出て違うところで暮らしていらっしゃっています。
 大臣、通告しておりませんでしたけれども、この実態お聞きになって、どうですか。貧困ビジネスの実態、これがまさに現実として起きている実態なんですよ。これ見てどう思いましたか。どうか感想を聞かせてください。

発言情報

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発言者: 大椿ゆうこ

speaker_id: 12055

日付: 2024-04-09

院: 参議院

会議名: 厚生労働委員会