打越さく良の発言 (厚生労働委員会)

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○打越さく良君 いや、だから、私、結構しつこいぐらいに細かく聞いたような気がするんですけど、意識とか希望とかが社会構造によって規制されてしまうわけですよ。だから、賃金格差があると、希望に沿ってやるとしたら、女性の方が休業を長く取ってしまう、男性の方が取らなくなってしまうという、意識改革とかいっても、制度とか構造がおかしかったら、そのまま、不平等なまま、不均衡なまま続いてしまうという、私は質問で申し上げたじゃないですか。それで、だから、雇用における性差別というのは、これ自然現象ではないわけなんですよ。法と社会の構造が生み出しているから、決断と実行が必要なわけですよ、こういうときこそ。
 さっき均等法のことをおっしゃいましたけど、均等法施行からもう三十八年なんですよね、今年。確かにこの共働き夫婦も増えたんだけれども、相変わらずケアの時間は女性、それで収入格差も、男女の収入格差も相変わらずあると。これ何で、均等法ができて四十年も、四十年弱なんですけれども、性差別が温存されているのかと。それ、均等法は切り込めない、性差別に切り込めない、そういう法律だということなんですよ。
 これを取り上げると、もう時間いっぱいになってしまうのではしょりますけれども、でも、いつかの機会にやりたいと思います。
 この五月十三日に、大手ガラスメーカーの子会社が被告にされて、社宅制度とか賃金をめぐる男女差別について争われた訴訟の判決が出たんですね。東京地裁は、原告の一般職の女性に対して約三百八十万円の賠償を言い渡したわけですよ。
 この会社には、賃金の八割などが負担される借り上げ社宅制度がある。この制度を利用できるのは総合職だけ。一般職には住宅手当のみと。両者間には最大二十四倍ほどの格差が生じていた。総合職にのみ社宅制度の利用が認められることについて、被告の会社は、総合職である営業職の採用に当たって他社との差別化のために社宅を設けていると。営業職には転勤があるということを理由にしていたんだけれども、実際には、転勤もしない総合職とか営業職でない方も社宅制度を利用していた。
 これ、被告会社は総合職、一般職などに分けて雇用管理するコース別雇用管理制度を導入していたんですけど、総合職は過去一名を除いて全て男性、一般職は一名を除いて全て女性。これ、事実上男性従業員にのみ適用される福利厚生の措置ということでこの社宅制度の運用をしていたということで、裁判所は、もう初の、均等法三十八年の歴史にして初の均等法七条の間接差別を認める判決になったんですね。だから、性差別の認定というのは非常に厳しいわけですよ。
 この判決でも、この画期的と言われる判決でも、一般男性社員との賃金格差は認めなかったんですね。つまり、均等法は差別の救済法として実効性がないということなんですが、それは厚生労働省に責任があるわけですね。行政解釈が引き起こしているわけです。
 行政解釈ですけど、性別を理由として差別的取扱いを問題にする通達の中に性差別の定義があるわけですけど、この差別的取扱いは、社会通念上許容される限度を超えて、一方に他方と異なる取扱いをすることという定義なんですよね。
 大臣、性差別を許容する社会通念が問題なんですね。それなのに、社会通念上許容される限度を超える場合のみ差別的取扱いとして認めてしまうんだったら、結局、社会通念が性差別許容している以上、性差別許容しちゃう、そういう解釈になっているんですよ。だから、行政解釈を変える、その決断お願いしたいんですが、いかがでしょうか。

発言情報

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発言者: 打越さく良

speaker_id: 26780

日付: 2024-05-23

院: 参議院

会議名: 厚生労働委員会