西田昌司の発言 (財政金融委員会)
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○西田昌司君 そういう答弁なんですけれども、私、現実を言っているわけですね。現実は、異次元の金融緩和をやめる方向に行くと、間違いなく金融機関に利益が出ます。そして、それは別に金融機関を助けるためじゃなくて、要するに、経済が正常化していると、経済がデフレ化していない、だからそういう金利を付けていくことが金融政策としては正しいからやっていくというのは分かるんですよ。分かるんですけれども、果たして経済が正常化しているのかというところに非常に私はまだ疑問が残るわけですよ。
それができていない一方で、今回の日銀のこのいわゆる異次元の金融緩和の一端であったこのイールドカーブコントロールとマイナス金利をやめることによって、まさに正常化の方に一歩踏み出したというサインを示したことは間違いないんですね。そのサインを待っている人がいるんですよ。それが誰かというと、財務省ですよ。
要するに、財務省は、かつて安倍総理と黒田総裁との間でアベノミクスというこの政策協定をして、このデフレ状況、これを脱するために、二%の物価上昇をするために、金融面では日銀がしっかりやっていこうという話でやってきたと。で、三本の矢と言われる形で、財政面、それから様々な規制緩和含め民間投資を伸ばしていこうというのをやってきたわけです。わけですけれども、具体的には、私は、それはうまく機能していないところもたくさんあったと思うんですよ。しかし、実際に、日銀は約束されたことを誠実に実行されてきたというので、非常に私は評価しているんですよ。
ところが、やってこなかったのは財務省の方で、財務省の方は、じゃ、その分、その間、財政出動ができる環境を整えてきたのにやってきたのかというと、これやってこなかった。これは安倍総理自身も、もうお亡くなりになりましたけれども、辞められてから自分の回顧録の中でもそのことは話しておられるんですよ。
要するに、消費税を上げてしまって、上げた分の消費税を財政出動で回させてもらおうと思っていた、それもしていなかったと。とんでもないことだというので、安倍さん自身も、反省と同時に財務省批判されているわけですね。
その財務省が今やろうとしているのが、いわゆる、今年のこの六月ぐらいに骨太方針、来年度やるんですけれども、そこで議論しているのがいわゆる二〇二五年プライマリーバランスですよ。今まで二〇二五年にプライマリーバランスを黒字化するという目標を掲げていました。これをどうするかというのがこれから与党最大の政策の論議になってくるわけです。
私は、財政再建じゃなくて、財政政策検討本部の本部長というのを私自身が務めております。安倍総理が最高顧問で私と一緒にやってきたんですけれども、その中で言っているのは、まだそこまでの経済の状況になっていないという認識です、我々。
ところが、もう片っ方で財政健全化本部というのがあって、そこはもう何とか二〇二五年のプライマリーバランス目標を達成しようというのに躍起になっているわけですよ。そのときの大事なメッセージが、日銀が既に異次元の金融緩和から違う方向にハンドルを切ってきたと、で、金融政策も異次元から正常化に向かおうとしている、そのときに我々、財政の方、預かる方も当然正常化の方に切らねばならないんじゃないかということに使われるわけですよ。まさにこれが、これが今回の、私が時期尚早じゃないかということを冒頭申し上げたのも、一番心配しているのは、実はそういう議論があるからなんです。
で、日銀の政策は日銀の金融政策として独立した立場で行われているのは分かります。しかし、現実は完全にそれとリンクして財政政策も議論されようとしているんですよ。そのことについて、そういう現実があることをまず、植田総裁、御存じですか。