磯崎仁彦の発言 (政治改革に関する特別委員会)

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○磯崎仁彦君 自由民主党の磯崎仁彦でございます。
 特別委員会の設置に当たりまして、政治資金規正法改正に関する我が会派の考え方について意見を述べさせていただきたいと思います。
 まず、この度の自民党政策集団の政治資金パーティーに関わる政治資金収支報告書の不記載をめぐる一連の問題で、国民の皆様の信頼を損ねる大変深刻な事態を招き、国民の皆様方に多大なる政治不信を抱かせていることにつきまして、まずは深くおわびを申し上げます。
 党として解体的な出直しを図り、全く新しく生まれ変わるとの強い決意の下、一月十日、党総裁を本部長とする政治刷新本部を立ち上げ、党を挙げた集中的な議論を経て、一月二十五日に中間とりまとめを行ったところです。
 この中間とりまとめにおきましては、政治資金の透明性やコンプライアンスの徹底など運用面での改革を先行して進めつつ、制度面での改革については、各党各会派との真剣な協議を経て、政治資金改正法、政治資金規正法など必要な法整備を進めていくこととしました。まさに、本特別委員会がその場であるというふうに思っております。
 今回の一連の事案をめぐりましては、党において行った聞き取り調査等により、還付金等の収支報告書の記載の在り方に対して疑問あるいは違和感を感じた議員やその秘書等がいたにもかかわらず、それが是正につながらず、結果として不記載の慣行が長年続けられてきたことが明らかになっております。まずは、法令遵守意識の徹底が何よりも重要であります。
 そこで、党ガバナンス改革の一環としまして、既に党則、あるいは党規律規約、あるいは党のガバナンスコードの改革、改訂を行って、会計責任者のみならず政治家の責任の明確化を図ったほか、党所属の国会議員、国会議員関係政治団体の事務所職員等に対して定期的な政治資金に関する研修などを行うこととしました。
 その上で、我が党として、真摯なる反省の下、政治刷新本部の下に政治資金に関する法整備検討ワーキンググループを設け、今回のような事案が二度と生じないよう、法律上も更に担保すべく、必ず今国会中に規制の厳格化や罰則強化を伴う制度改正を行うとの強い決意を持って議論を続け、四月二十三日、政治資金規正法改正の方向性を取りまとめました。
 ここでは、今回の制度改正で最優先課題として絶対に達成しなければならないのは再発防止であり、そのための制度改正であるとしました。
 まず、どこにコンプライアンス意識を緩める制度的な不備があったのか、これを洗い出す徹底した原因分析を行い、現行法制度には、第一に、政策集団が国会議員関係政治団体の登録義務対象から除外されており規制が甘かったこと、第二に、国会議員関係政治団体であったとしても外部監査の対象は支出のみで収入は対象外であったこと、第三に、不正の温床となり得る現金による管理を許容していたこと、第四に、代表者たる国会議員の責任範囲が不明瞭であり言い逃れを許容していたこと、主にこの四つの問題点により、違法行為に対する十分な抑止効果が働かず、コンプライアンス意識が低下し、今回の事象が生じたものとの理解に至りました。
 そこで、まず、この四つの問題点に対して、次の三つを再発防止に向けた最優先の制度的改革と考えました。第一に、代表者の責任の強化、第二に、外部監査の強化、第三に、オンライン化による透明性の向上。
 これら再発防止策に加え、これまでも政治資金に関し指摘がなされている様々な事項、つまり、税金が原資である政党助成金の使途、いわゆる政策活動費の透明性、出版、機関紙販売事業の透明性、労働組合等の政治活動及び政治資金等の透明性、政治資金パーティー収入の透明性、外国人や外国法人へのパーティー券販売などについての在り方についても各党各会派と真摯な協議を行っていくとの方向性を持ちました。
 この政治資金規正法改正の方向性を念頭に、公明党と与党の実務者協議を精力的に行い、昨日、五月九日、再発防止のための三項目を始めとした九項目にわたる政治資金制度の改革に関する取りまとめを行いました。今国会において政治資金規正法改正案の成立に万全を期していく決意でございます。
 政治資金規正法改正案の概要は、以下のとおりであります。
 第一に、代表者、政治家の責任強化です。言わば、政治資金規正法版の連座制の導入です。
 会計責任者に任せていた、知らなかった、お金は、お金の問題には一切関与していなかった、そういう政治家の言い逃れを今後は二度とさせない。そのために、政治家が、収支報告書について、会計責任者が法律に基づき事務処理を行っていくことを監督する責務を有することを明確にします。
 そして、政治家は、監督責任を具体的に果たすために、会計責任者が法律に基づき収支報告書を作成していることを確認したときは、その旨の確認書を会計責任者に交付しなければならない。会計責任者は、収支報告書を提出するときは、この確認書を併せて提出しなければならないものとします。
 その上で、会計責任者が収支報告書の不記載、虚偽記載で処罰された場合、代表者が確認をしないで確認書を交付したときは、政治家に罰則を科し、公民権の停止を行うこととします。そして、不記載収入は、相当する額を国に納付させるための措置を講ずるものといたします。
 第二に、外部監査の強化です。
 政治資金監査の対象に収入を含めることとします。また、国会議員関係政治団体の政治資金は、監査の実効性を担保するため、金融機関への預貯金により保管することとします。
 第三に、デジタルによる政治資金の透明性の向上です。
 国民からのチェック機能がより果たされるよう、国会議員関係政治団体の政治資金は収支報告書のオンライン提出を義務化します。また、総務省、都道府県選挙管理委員会に対して、収支報告書のインターネット公表を義務化します。
 第四に、政治資金パーティーの公開基準の引下げです。
 政治資金パーティーの支払者氏名等の公開基準は現行の二十万円超から引き下げるものとし、改正法案に盛り込んでまいります。
 第五に、政治資金パーティーの対価の支払方法の制限です。
 政治資金パーティーの対価の支払及び受取を、やむを得ない事情があるときを除き、預貯金口座への振り込みによる方法に限定をいたします。
 第六に、いわゆる政策活動費の使途公開です。
 いわゆる政策活動費については、支払を受けた者がその使途を報告し、収支報告書に記載することといたします。
 第七に、国会議員関係政治団体から寄附を受けたその他の政治団体の透明性確保です。
 特定の国会議員に係る国会議員関係団体から年間で一千万以上の寄附を受けたその他の政治団体は、その寄附を受けた年及びその翌年において、国会議員関係団体と同等の支出公開に係る規制の適用を受けるものとします。
 第八に、個人寄附者等の個人情報、プライバシーの保護。
 第九に、第三者機関の活用等、政治資金の透明性を確保する措置についての検討。
 以上の九項目でございます。
 最後に、今後の政治資金の議論に当たっての我が会派の考え方を述べさせていただきます。
 まず、政治には金が掛かるということを踏まえ、各政党の成立経緯などに由来する政党ごとの収支構造の違い、統治構造の違いを考慮した上で、包括的な議論をすることが必要と考えます。
 次に、政治資金規正法の目的である政治団体の政治資金に規制を掛けることにより、政治活動の公明と公正を確保し民主政治の健全な発展に寄与すること、これはもちろんのことでございますけれども、同時に、現下の厳しい国際情勢に鑑み、国際社会を生き抜く頑強性の向上に一定の配慮が必要と考えます。
 第三に、政策立案に対する影響を排除する観点からは、政治資金の多様性、バランスが必要です。そのためには、税を原資とする政党交付金、企業、団体からの寄附金、個人の寄附金、そして政治団体が行う事業収入、これらのバランスを取ることが必要と考えます。
 以上、改めて、今国会におきまして政治資金規正法改正案の成立に万全を期す決意を述べ、意見表明とさせていただきます。
 ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 磯崎仁彦

speaker_id: 31384

日付: 2024-05-10

院: 参議院

会議名: 政治改革に関する特別委員会