松本剛明の発言 (総務委員会)

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○国務大臣(松本剛明君) よろしくお願いいたします。
 まず、令和六年能登半島地震を始め、災害でお亡くなりになられた方々と御遺族に哀悼の誠をささげますとともに、被災者の方々に心からお見舞いを申し上げます。
 令和六年能登半島地震については、総務省は、元日の発災後直ちに対策本部を設置し、対応に当たっております。
 私も凄惨な現地に赴き、被災者から直接お話を伺いました。
 消防では、発災直後に緊急消防援助隊の出動の求めを行い、約一時間後には出動指示を出し、当日から隊員を次々派遣し、通算二十一都府県から延べ五万九千人程度となり、地元消防とともに、人命救助や救急搬送等、全力で取り組みました。
 被災自治体の行政への支援として、総務省から、政府の現地対策本部や被災団体に、大臣政務官や審議官級を含め、職員を派遣しております。また、これまで、全国の約六十都道府県市から一日当たり最大で千二百人強の職員が現地に応援に入り、避難所運営や罹災証明書交付の業務を担っております。今後、技術職員を含め、復旧復興に向け、中長期的な支援も進めます。
 ライフラインである通信に関しては、携帯電話について、官民が連携した移動電源車や可搬型基地局の設置等により、一部の立入り困難地点を除き、応急復旧がおおむね終了しています。また、基地局のうちおよそ九〇%が本格復旧しており、被災地域全般にわたる本格復旧に向けて取組を進めます。
 放送は、被災者に信頼ある情報を届けるもので、送る側で、自衛隊等の協力を得て中継局へ燃料補給し、NHKの衛星放送を活用し、ケーブルテレビの応急復旧等にも取り組み、受ける側へも、避難所へテレビ、アンテナを設置する等、官民連携して対応しています。
 通信・放送分野の本格復旧に向けて、ケーブルテレビの国庫補助や地方財政措置の拡充等、充実した支援を行います。
 また、偽・誤情報の問題も看過できず、主要なデジタルプラットフォーム事業者及び放送事業者に対応を要請しました。
 財政面からは、多大な被害を受けた地方団体に対して特別交付税の繰上げ交付を行いました。さらに、石川県からの要望を踏まえ、自治体からの応援職員や事業者等の宿泊場所を県が一元的に確保、費用負担する場合には、新たに特別交付税措置を講じることとしました。
 今後も、地方団体における住民支援や、行政機能の維持及び災害廃棄物処理や、上下水道、港湾機能施設の災害復旧など、復旧復興に必要な財政需要を的確に把握し、適切に地方財政措置を講じます。
 あわせて、被災者に対する地方税の減免措置などの自治体への要請、地域おこし協力隊の任期の一年延長を可能とすること、特定非常災害の指定を受けた許認可の有効期限延長の促進などに取り組むとともに、被災者への支援メニューの情報提供や被災者の困り事の解決を図る関係機関と連携し、失礼しました、被災者の困り事の解決を関係機関と連携して図る特別行政相談を設けました。
 政府では被災者の生活と生業支援のためのパッケージを策定し、総務省でもチームを編成して議論し、提案を行って関係施策を盛り込んでおり、これを通じて的確に対策を講じていきます。
 近年は災害が激甚化、頻発化しており、最前線で国民の生命、財産を守る消防の果たす役割はますます増大しています。
 このため、消防防災力の充実強化を図るため、DXを推進し、緊急消防援助隊や常備消防の充実強化、消防団を中核とした地域防災力の向上に全力を挙げます。
 災害で被災した団体の支援としては、復旧復興のために、財政運営に支障が生じないよう、地方財政措置を講じ、適切に対応するとともに、必要な消防部隊や応援職員を円滑に派遣できるよう取り組みます。
 災害時にも情報を確実に届けられる環境を整備すべく、通信手段の確保、強靱化や、事業者間ローミングの導入、新しい連絡手段である公共安全モバイルシステム等の導入推進、通信分野の災害時対応を強化するための官民の連携協力体制の向上、ケーブルテレビの光化による耐災害性強化や、災害情報を共有するLアラートの機能拡大等にも取り組みます。
 あわせて、Jアラートの的確な運用や弾道ミサイルを想定した住民避難訓練により、国民保護体制の整備により一層万全を期していきます。
 東日本大震災も含め、これまでの災害からの息の長い復旧復興支援をより進めてまいります。
 さて、我が国も世界も、社会、経済始め、あらゆる面で時代を画するときに来ていると感じています。
 総務省として、直面する課題を乗り越え、前向きな政策に取り組むことで、地域の力を高め、国の力を引き上げ、日本が世界をリードする未来に向けた取組に挑戦します。
 日本国の国づくりは地方、ふるさとの国づくりからで、我々の使命は地方を元気にすることであり、それが日本経済再生、発展の源であると考えており、地方行財政と地域活性化について申し上げます。
 来年度の地方財政計画は、交付団体ベースで今年度を上回る一般財源総額を確保するとともに、地方交付税総額を増額しつつ、臨時財政対策債を抑制します。
 子ども・子育て政策について、加速化プランの地方負担と、地方が独自に政策をソフト、ハード両面で実施できるよう必要な経費を充実して計上するとともに、給与改定や会計年度任用職員の勤勉手当の支給に要する経費、地方団体の施設の光熱費、施設管理の委託料の増加に伴う経費など、所要の経費を適切に計上しました。
 これらを踏まえた地方交付税法等の改正案を今国会に提出しています。
 地方税制は、個人住民税の定額減税、法人事業税の外形標準課税の適用対象法人の見直し、土地に係る固定資産税の負担調整措置等の延長、森林環境譲与税の譲与基準の見直しなどを内容とする地方税法等の改正案を今国会に提出しています。
 また、今国会において、能登半島地震による損失について、令和五年分の所得に係る令和六年度分の個人住民税において雑損控除の適用を行うことができる特例を設ける地方税法の改正案が成立しました。早期の審議、採決に御礼申し上げます。
 地方自治制度は、地方制度調査会答申を踏まえ、情報システムの適正な利用及び公金収納のデジタル化、地域の多様な主体の連携、協働の推進、大規模な災害、感染症の蔓延等の国民の安全に重大な影響を及ぼす事態における国と地方との関係の特例等を内容とする地方自治法の改正案を今国会に提出しています。
 持続可能な行政サービスの提供につながる地方団体間の多様な広域連携も進めます。
 地方への人の流れの創出、拡大は重要な政策テーマです。
 地域おこし協力隊は、活性化、移住の両面で効果が出ており、隊員数を令和八年度までに一万人へ拡充することを目標に、経験者を含む全国ネットワークの構築等、隊員、地方団体双方へのサポート体制強化に取り組んでいきます。
 あわせて、地域の活力創出に貢献している地域活性化起業人について、企業からの派遣に加え、ごめんなさい、地方ですね、地方の活力創出を読み間違えました。貢献している地域活性化起業人について、企業からの派遣に加え、意欲のある個人の副業も対象とする拡充を行います。
 さらに、ローカル一万プロジェクトについては、地方団体独自の取組への支援を強化し、地域の経済好循環を創出、拡大します。
 居住と業務の間の距離の制約を超えて、誰もが多様で柔軟な働き方を実現できるテレワークは、地方に資することが期待され、一層の普及定着を図ります。
 GX、地域脱炭素化に資する分散型エネルギーインフラプロジェクトの展開等も推進します。
 加えて、特定地域づくり事業協同組合や地域運営組織への支援等を推進し、過疎地域の集落機能の維持、活性化などの課題の解決に向け支援します。
 人口減少等が進む中、公共サービスを維持強化し、地域を活性化させるために、デジタルの力を最大限に活用します。関係府省と連携し、国民のニーズの多様化、複雑化に対応し、社会変革を実現するデジタル行財政改革に取り組みます。
 DX推進の基盤となるマイナンバーカードについては、これまでの地方団体の皆様の御尽力等により、二月末時点で保有枚数は九千百八十万枚を超えました。今後も、マイナンバーカードの利活用の拡充や取得の円滑化に取り組みます。
 原則令和七年度までの情報システムの標準準拠システムへの移行に向け、令和五年度補正予算で基金を積み増しており、地方団体の取組を支援します。
 オンライン申請やワンストップ窓口等、いわゆる自治体行政のフロントヤードの改革を積極的に進め、住民サービスの利便性向上と業務の効率化を図ります。
 持続可能で夢が持てる地域社会を形成するために、地域におけるDXの推進を図ります。アドバイザー派遣や優良事例の横展開等により取組を推進するとともに、地域DXを支える人材確保、地域DX推進のための都道府県と市町村等の連携促進に取り組みます。
 地方行政を支える地方公務員については、総務省としての指針の策定及び地方財政措置により、人材育成、確保に取り組みます。また、男性職員の育児休業の一層の取得促進を始め、働き方改革に取り組みます。
 あわせて、国を支える社会基盤に関する取組を進めます。
 まず、政策評価、行政運営改善調査、行政相談の各機能を連携させ、役割を最大限発揮できるよう取り組みます。
 政策評価については、各府省の政策の前向きな軌道修正を支援する取組を進めます。
 行政相談では、行政相談委員や地方団体、郵便局などとも連携するほか、国・地方共通相談チャットボットの年度内提供に向けて取り組みます。
 公的統計については、基本計画に基づき、品質管理の徹底、時代の変化等に対応した有用な統計の整備、人材育成、デジタル化推進など、改革を進めます。
 また、経済センサス基礎調査や全国家計構造調査などを確実に実施します。
 さらに、行政手続法や行政不服審査法等、基本的な法制度の適正な運用の確保とともに、業務改革等を通じた行政運営の不断の改善を進めます。
 選挙については、主権者教育の推進や投票環境の整備に今後も努めます。
 郵政事業については、郵便局のユニバーサルサービスの確保と、競争力がある質の高いサービスの提供を目指します。
 そのため、郵便料金の見直しに必要な手続や郵便事業の安定的な提供を将来にわたって確保するために必要な方策の検討等に取り組みます。
 また、郵便局の行政サービス窓口としての役割を拡大し、地域貢献を促進します。
 次に、我が国の社会変革に対応する地域DX推進や、国際競争力の強化につながるデジタル環境の整備と未来へ向けた取組についてです。
 5Gの都市、地方での一体的整備や、地方における光ファイバーの整備及び維持、データセンターの地方分散、海底ケーブルの整備に取り組みます。
 また、昨年末の世界無線通信会議の結果等も踏まえ、電波利用の飛躍的な拡大のための新たな周波数確保に向けた検討や、非地上系ネットワークの円滑な導入に向けた検討等に取り組みます。
 このようなインフラを活用し、自動運転を始め、先進的なデジタル技術の実装を進めていきます。
 情報通信を取り巻く環境の変化は、ウェブ3の普及拡大にも見られるように急速です。ユニバーサルサービスの確保、公正競争の確保、国際競争力の強化、経済安全保障の確保の観点から、時代に即した通信政策の在り方の検討を急ぎます。
 喫緊の課題である国際競争力の強化のため、NTT等の研究に係る責務の廃止や外国人役員に関する規制の緩和等を行うNTT法の改正案を今国会に提出しています。
 また、経済安全保障を確保しつつ、安全で強靱なデジタルインフラの構築で国際連携し、5GやオープンRAN等のデジタルインフラの海外展開を進めます。
 加えて、次世代通信インフラ、ビヨンド5Gや、光電融合、宇宙通信、量子等の重要分野における社会実装や海外展開を見据えた研究開発、国際標準化を推進します。
 DXのメリットを受け取る側への対応として、高齢者等に向けたデジタル活用支援の推進、幅広い世代のリテラシー向上や、障害者の情報バリアフリーの促進等を行います。
 また、SNS等における誹謗中傷等の権利侵害情報の流通の深刻化を踏まえ、プラットフォーム事業者による対応の迅速化、透明化を図るプロバイダー責任制限法の改正案を今国会に提出しています。
 さらに、偽・誤情報等、さらに、偽・誤情報の拡散等の新たな課題に対応するため、情報流通の健全性確保の在り方について更なる検討を進めます。
 自由でオープンなインターネットの維持、推進等については、国際的な協調を深めます。
 また、IoT機器のセキュリティー対策の強化、人材育成や情報分析を始め、サイバーセキュリティー対策の強化は重要です。
 デジタル時代において、情報空間が拡大する中で、信頼できる情報を提供する放送の使命は欠かせません。
 インターネットを通じて放送番組等の配信を行う業務をNHKの必須業務とする放送法の改正案を今国会に提出しています。
 あわせて、NHKが放送コンテンツの国の内外への流通を支えるプラットフォームとして、コンテンツ産業の競争力の確保を含め、我が国の二元体制の放送全体の発展に貢献する役割を果たせるよう取組を進めてまいります。
 また、放送コンテンツの制作環境の適正化に向け、ガイドラインの改訂の検討を進めます。
 AIについては、昨年、G7議長国として、世界のルールを主導する広島AIプロセスを立ち上げ、十二月にG7各国と世界初の包括的政策枠組みに合意しました。この成果を踏まえ、賛成国の増加や企業等による国際行動規範への支持拡大を図ります。
 また、安心して生成AIの開発、提供、利用を進められるよう、関係府省と連携し、ガイドラインを年度内に策定、公表します。さらに、情報通信研究機構の保有するAI学習用の良質な日本語データを整備拡充し、国内の事業者等に提供することで、AI開発力の強化を図ります。
 我が国から幹部職員を輩出している万国郵便連合、国際電気通信連合、アジア・太平洋電気通信共同体等の国際機関とも緊密に連携し、国際標準化や国際的なルール形成に戦略的に取り組みます。
 情報通信関連に加えて、放送コンテンツ、郵便、消防、行政相談など、総務省に関わる安全性、信頼性を確保した優れた技術やサービスの海外展開も進めます。
 これらを含め、総務省の政策への理解が深まるよう、分かりやすい広報に努めます。
 以上、地方、失礼、以上、所管行政の当面の課題と政策の方向性について申し上げました。
 政務、事務方が一丸となって全力で取り組んでまいります。委員長始め、理事、委員各位の御指導と御協力をお願い申し上げます。

発言情報

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発言者: 松本剛明

speaker_id: 31918

日付: 2024-03-07

院: 参議院

会議名: 総務委員会